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文学フリマ広島6出店レポ

こんにちは、深見です。
2024年2月25日開催の、文学フリマ広島6に出店してきました。

海淵堂はC-29でした。

反省と備忘録も兼ねてレポを書いていこうと思います。



反省点

1:ハサミを忘れた

文学フリマには、いつも筆記用具全般を持って行くことにします。ボールペンにサインペン、太めのマジック、カッター、セロテープ、ホッチキスなどです。
中でもハサミは必需品です。文学フリマでは毎回やっているのですが、お客さんを待っている間にミトラを書いて切り取って、売り場に増殖させています。そのため海淵堂では、「30分前に来た時よりもミトラが増えているような……?」といったアハ体験(?)を味わうことが出来るのです。

の、はずなんですが、今回は肝心のハサミを忘れました。ありがたいことに、Xでのフォロワーさんに貸していただけることとなり、最終的には無事にミトラを増やすことが出来ました。本当にありがたかった……。

フォロワーさんのご厚意により具現化したミトラたち。
嬉しくて踊っている。

忘れ物には気を付けます。今回ハサミを忘れた原因は、文学フリマへの荷物発送の際に使用して、そのまま文学フリマ持ち込み用の筆記用具入れではなく、机の上のペン立てに戻してしまったからなんですね。持って行くものは、直前に最終確認しましょう。します。

2:『不可説のミトラ⑴』、完売する。

これは嬉しい誤算でもあるのですが、海淵堂のメイン商品である『不可説のミトラ⑴』が、14時前に完売しました。

文学フリマ福岡9で2冊しか売れなかったので、広島には去年も持って行っている既刊だし、今回もそれくらいしか売れないだろうと高をくくっていました。
元々、初版がラスト6冊だったので、6冊全部持って行けば足りるでしょ~ワンチャン1冊くらい売れるかな~ラスト3冊くらいまで持っていけたら増版かけよ~……くらいに思っていたんです。6冊売れた。マジか。ありがとうございます。マジか。

いや嬉しいは嬉しいんですけど、メイン商品が売り切れってどういうこっちゃ。と反省しています。「完売って書いてありますけど、見本だけでも見て良いですか?」と、店頭で見本誌をお手に取っていただくこともあり、申し訳なさMAXでした。メイン商品は多めに入れておこう。

3:ミトラが出てこない話はもう少し分かりやすく明記すべきかも

『夏の回廊』の話なのですが、こちらにはミトラが一切出てきません。そのことの注釈がちょっと分かりづらかったかも、と思っています。

前回の文学フリマ福岡9では、『夏の回廊』が新刊だったこともあり、これにはミトラは出てきませんよ! とかなりしつこく言っていたように思うのですが、今回は周知が足りなかったかも。大丈夫かな。
ミトラが出ると思って買ってくださった人がどのくらいいるのかと思えば、単なる杞憂な気もしますが……。

次回は「この短編集にはミトラは出ません!」みたいなポップを作って、売り場にぺたりしようかと考えています。


前回からの改善点

無料配布紙にお品書きを印刷してみた

お品書きは大きめに印刷してポップスタンドからぶら下げているのですが、そうすると、横や背後に人の気配があると、きっとポップを読んでいる途中でしょうに場所を譲ったんだろうな、という動きをする人が多かったんです。
もっとじっくり、お品書きを見ていただきたい。そこで、無料配布紙にお品書きを印刷してみました。他の出店者さんたちもされているし、私自身、無配のお品書きを手渡されてふーんって眺めて、「これ面白そうだな」と思って引き返して購入、ということが何度かありましたので。

効果のほどはどうだったか……という所までは分かりませんが、何となくの手ごたえとしては、こっちの方が良いなと思っています。マックとかでも、手元にメニューないと困るもんね。

無料配布紙で「ミトラって何?」を解説してみた

いや最初からやっとけやという話ではあるのですが、そもそも論として「海淵堂ってミトラなるものをやたら推してるけど、ミトラってなんなん?」という点を簡単に解説してみました。いや最初からやっとけや。すみません。

本当にごく簡単な解説なんですが、一応ミトラの基本的な部分は押さえた説明になっていますので、これでミトラにより親しみを持っていただければいいなーなんて思っています。


売れ行き傾向

1:待ってなんでこんな長編売れるの

びっ…………くりしました。前回の文学フリマ福岡9では2冊しか売れず、文学フリマ広島5で売れたのは初出店ブーストだったのかな~なんて思っていたんです。広島は福岡開催よりも人が少ないだろうし、今回は1冊売れれば良い方だと考えていました。

ところが開場(11時)からわずか20分で2冊売れ、それからもトントン拍子に売れていき、14時前には完売していました。嬉しい誤算というやつです。

\やったー/

原因は……正直、全く分かりません。新刊でもないし、大々的に宣伝していたわけでもないし、続刊が出ますよーというわけでもないのに。
ただ、今回の新刊である『アランジャの民族誌』とセットでご購入いただいたケースが多く、副読本効果か? とは思っています。

『不可説のミトラ』の第2巻は秋の文学フリマ福岡で出す予定なので、それに向けて第1巻の増版をかけなきゃですね。いやあありがたいもんです。2巻の製本作業、頑張ります。

2:新刊は思っていたより売れなかった

たくさんの方にお手に取っていただき、たいへんありがたく思います。ただ、予想していたよりは売れませんでした。予想の半分程度というところでしょうか。

「本編を読んでいなくても楽しめますよ」とは宣伝していたつもりなのですが、やっぱり副読本と書いてある以上、本編未読で単体購入は憚られるのかもしれません。ただ、それがかえって「じゃあ本編とセットで買おう」みたいな心理に繋がったのかも……かもしれない、かも。

200円とお手に取りやすい価格だし、これはポンポン売れますわー! 私なら買うね! と思っていたのですが(クソ)、大衆心理はそう安易ではないということですね。私が安易すぎるんでしょう。

3:『夏の回廊』は安定の売れ行き

新刊より売れてやんの!
やっぱり、シリーズ作品に関係のない単発短編集って需要あるんですね。前回の気付きが今回で更に強化されました。毎年クリスマスに書いてるやつも、シリーズ作品に関係ない枠で出そうかな。

4:え、ポストカードが売れるの?

な、なんで!?

いえ、商品として出しているのに「なんで」もクソもないですし、もちろん商品として自信を持ってお勧め出来るクオリティだと自負してもいますが、それにしてもお品書きにも出していない、商品としてプッシュもしていない、売り場にひっそり置いてあるポストカードが、どうして……?

文学フリマ広島5でも、福岡9でもほとんど動かなかったポストカードの在庫が、今回はずいぶん減りました。「ポストカードをください」と言われ、「え、ポストカードですか!?」と返してしまってすみませんでした……お買い上げいただき、ありがとうございました。


嬉しかったこと

1:『不可説のミトラ⑴』、完売!

そりゃあやっぱり嬉しいですよ。一番力を入れている作品ですし、『不可説のミトラ』の製本版を世に出したいがために、文学フリマに参加しているようなものですから。
副読本とセットで買っていただいたのも、嬉しかったです。2巻製本の励みになります。

『不可説のミトラ』は、今後どれほど時間がかかっても、必ず完結させます。記念すべき第1巻初版を手に取ってくださった方のためにもと、その思いが更に強くなりました。

2:み、未成年のお客さまが……!

(だ、大丈夫!? その短編集、結構その、あの、暗いけど……。)
(でも、本を読んでうわ……ってなるのも貴重な読書体験だよね。)
「はい、300円です。ちょうどいただきます。ありがとうございます。」
(えへ……本好き? いいね。深見は未成年に甘いです。お買い上げありがとうございました。良い本つくるから、また来てね。えへへ……。)

3:ポストカードが売れた

まあ売れたらラッキーくらいに思っているポストカードですが、やっぱり売れると嬉しいですね。

深見が好きな、目とか脚とか虫とかそういうものは、どうやら一般にはあまり受けがよろしくないと気が付いたのは最近なのですが、深見の絵を買ってくださる方は、多少なりともそういう「波長」が合う人なんでしょうから。同士がいて嬉しい、といった感覚です。

最近、あんまり絵を描いていないのですが、今あるポストカードがもう少しはけたら、新しいのも作りたいですね。


その他

運営さんありがとう

今回も、運営さんありがとうございました。相変わらずテキパキしていらっしゃる。
年々、参加者も来場者も増えている文学フリマですが、安心して参加できるのもひとえに運営さんのご尽力のおかげです。

次回の文学フリマ参加

次は文学フリマ福岡ですね。次こそ『不可説のミトラ』の2巻を持って行きます。校正作業もそうですが、まず表紙を描くという大作業がありますので、気合い入れていきます。


以上、文学フリマ広島6出店レポでした。広島満喫レポは、また後日別記事で書きます。
それでは。


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