見出し画像

大手企業から転職し、20代でマネージャーになった話

D2Cマーケターの福知です。

約2年半前の2017年9月。
私は、大手自動車製造業から中小製造業へと仕事を移していました。

昨年は大企業の東証降格・大規模人員削減や、そして現在世界を騒がしている新型ウィルス蔓延による景気後退。めまぐるしいニュースが2019年度に飛び交っていましたね。
もう大半の方は気づいていると思いますが
『安泰』という二文字は、大手企業に就職しても約束されていない時代となりました。

今回は新卒入社で大手企業へ就職し、『製造業』×『デジタルマーケティング』という軸で26歳の時にキャリアチェンジを果たした話を
1)海外事業やマーケティング配属希望で、大手企業に3年間働いてみた
2)企業ブランドに縛られるな!転職で見据えておくべきキャリア設計
3)(有料)転職したら終わりじゃない。最速マネージャー昇進の思考
ざっくり上記3章にてお送りします。

学生〜新卒までの経歴おさらい

▶️小学生:アメリカ、ニュージャージー州で育つ🇺🇸
▶️中高生:東京都内の学校、サッカー三昧⚽️
▶️大学:早稲田大学商学部入学、途中1年間 イギリス🇬🇧へ派遣留学
▶️社会人:大手自動車メーカー入社、国内営業本部へ初期配属
父の製造業・海外駐在に影響され、学生時代は経済学・会計・金融・マーケなど国内外でビジネスに関する学問を、うすーーーく勉強しました。
自分のアイデンティティを築いた『日本のものづくり』を仕事に世界で戦いたいという思いで、新卒では製造業一本に集中して就活活動。晴れて内定をいただき、日本営業本部へ初期配属。

国内で自動車ビジネスモデルの習熟

将来的に海外現地法人の事業拡大

というキャリアパスを目標とし、まず国内でアフターセールス部門(車点検などのサービス事業)を1年半、中古車部門を1年半経験していました。

新卒3年が終わり、25歳で感じた違和感

▶️事業企画・計画策定
▶️ディーラーとのルート法人営業
▶️会議運営
▶️KPI指標開発/分析
▶️ブランド宣伝販促
▶️オウンドメディア運用
細かく挙げるとキリがないのですが、ざっくりこんな業務を新卒からやってました。
カッコよく言うとマーケティング。
実態は、何でもやる下っ端でしたね。3年間、ずっと一番年下の歩兵隊。

電話での事前根回し、会議議事録作成、カンファレンス会場設営と進行、地方ディーラーへの取材出張、競合ミステリショッパー調査。
たくさん経験させてもらいました。
どれも現職で役立った貴重な経験ばかりです。忖度なしで、本当にそう思います。ここでの経験がなかったら、社会人としての基礎体力が培われなかったと思います。

転職を思い立ったきっかけは、入社して間もなく3年経つ頃。選抜式の海外トレーニー研修を終えた先輩たち(5〜7年目)の報告会にて。
何十人の同世代の中から選ばれ北米・南米へと旅立った先輩たち。入社以来目標としていた配属先部門への内定切符を手に入れていた先輩の話を聞いて、次こそは自分!という気持ちで臨んでいた………はずでした。

会議室を退出する時、『退職』の二文字しか頭になかった。

報告会中、ふと周りを見渡してみたんです。
気づくと、会議室の中には20-30代の若手100名弱。国内事業所からだけでなく本社のGHQからも見学に来ている人も。
中には30代後半の先輩も。

『あれ?俺って、いつになったらあっち側(プレゼン側)に立てるんだ?』

そんな違和感があった。
そう。
『海外での仕事』には既に長ーーい行列ができてた。先輩が先に行かないと自分の順番が回ってこない。
あと何人の先輩が行列に並んでるのか?
待ち続けてもトレーニー研修に参加できる資格が渡される保証はあるのか?
それより、そもそも海外で仕事することが自分のゴールなのか?
会社から用意されたプログラム・配属先の席に着いて仕事すること?

このまま待ち続けても、何も始まらない。

その会議室で決断していました。
もう会社に依存するキャリアアップは止める。
グローバルなキャリアとか、そんな曖昧な目標は止める。
海外で働きたかったら、自分でそのポジションを獲得すればいい。自分が海外との仕事を作ればいい。
環境とか慣習のせいにして、自分が動かない理由づくりは止めよう。

2017年。もう戻らない決意をしました。

待っていても、はじまらない。
これは、当時通っていた企画講座の主催者である阿部広太郎さんから頂戴した言葉。領域は全く違えど、私の人生を変えた出会いです。

転職活動してみたら、どこも拾ってくれない

鉄は熱いうちに打て
と言うのですぐに大手転職サイトに登録してキャリア面談を実施。志望水準を定め、業界の募集状況をリサーチ。
そのあとは、ビズリーチ経由でひたすら転職エージェントへ会いに行ってました。1週間で3社ぐらい会いましたね。
(振り返ってみると、ビズリーチ経由で複数の転職エージェントとキャリア面談→志望業界と職種の相性で1〜2社のエージェントへ絞り込みが効率的、という経験談)

決めてからは行動が早いタイプなので、キャリア面談と志望業界を絞り込むまでスムーズに行きましたが、

すぐに挫折…泣
書類選考が全く通らない。

(当時のデジマ人材採用景況もあったと思いますが)『デジタルマーケ × 製造業』で絞ったため、募集が少なかったんです。書類を出す先がわずかですし、会ってくれる会社は皆無。

マーケ現職の転職であるあるだと思うのですが、3年間の間に
▶️事業企画
▶️法人営業・ルート営業、マーケット調査とレポーティング
▶️Webマーケ
など幅広く色んな業務に手を出し過ぎたが故に、得意領域がアピールしづらいんですよね。(いま採用する立場になってよくわかったのが)何に秀でているのか、書類だけだと判断しづらい。

『で、君は結局何ができる人なの?』

この問いに、バシッと答えられていない。
どの経験もうすっぺらーーいのよね、書類だけ見ると。
面接でも答えられないの、すごい辛いですよ…?

結局、紹介してもらえる募集や書類通過する案件は、自動車業界の他社競合(NとかMとか)とコンサルティング(自動車産業案件)が多め。
スキルセットがない分、業界での経験値・知識を活かした転職の方が紹介しやすいし、通過率という観点でこういう募集が多いと学びになりました。
この挫折が、自分の『人材としての市場価値』を体感するいい機会でした。

新卒で大手製造業へ入社して転職しようと考えている方にアドバイス。
異業種・ジョブチェンジで転職活動するつもりなら覚悟がした方がいいですよ。本当に募集ないからね!想像以上にどこも拾ってくれないよ!(今は、コロナ影響で採用市場は当時より更に厳しいはずです)
それに転職活動で疲弊して、安易に条件変えて同業界に落ち着いてもしょうがないからね。
それ、現実から逃げてるだけだから。
そこで就職しても、またきっと転職活動してるよ?

1%のレアな人材を目指し、月収を下げる

見事に現実を突きつけられました。反省は、

高望みしすぎ

まだ社会人経験3年しかない身分で、ワガママな転職条件。
理想が高すぎた。
人材としての市場価値の低さ、どうやったらこれを払拭できるのか?

そんなとき、藤原和博さんの書籍との出会いがとてもいい転機でした。

ひとつの分野で「100万人に1人」になるのは至難の業。
まず、20代でひとつの分野で「100人に1人」つまり1%のレアな人になること。
そして2つ目の分野で「100人に1人」、3つ目の分野で「100人に1人」になって「100×100×100=100万に1人」を目指す。
※原文修正

大手メーカー勤務のサラリーマンに置き換えてみると、「100万に1人」を目指すということは
1)同期100人の中から抜きん出る
2)最速で管理職へ昇進する
3)最後、社長になる
つまり社長になること、さらに言うと自工会のような組織委員のトップを目指すことが「100万に1人」と同義。
③までたどり着くのが果てしなく遠い・時間がかかる目標にもか関わらず、なれる保証がないこと。
そして目指す「100万に1人」が、同期・同世代がみんな同じであること。

こうやって考えてみたら、とてもリスクが高い。
「100万に1人」を目指す道のり・プロセスを変えなきゃいけなかった。

では、どうやって製造業という経験を活かしながらどうやったら1%の人間になれるのか。レアな1%の経歴の持ち主です、と履歴書に書くには…?

それが
『製造業 × デジタルマーケティング』というキャリア選択だった。

現在の仕事を続けてもリスクはある。
だから、デジタルマーケティング職で転職しよう。
でも、どうやって?
Webマーケを少しかじった程度の人間が、ブランドのデジタルマーケ職をまかせてくれる会社があるのか?
残念ながらそれは大手企業ではないと理解したはずだし、今と同条件では募集は存在しないのを痛感した。

年収下げてでも転職

一番難しい選択でしたが、こう決めました。

・日系自動車メーカーTOP 3に入る安定的な大企業/ブランドで働いているのになぜ…?
・年収下げるなんて正気…?
・異業種へのジョブチェンジで、前職の経験が活かせないのでは…?
周りは直接言ってはないけど、何かしらこういった考えを持った人は少なくないはず。

自分の中の確信。
そんなカッコいいモノはなかった。正直言うと、こういった意見へ論破できる根拠も薄かった。不安の方が大きかった。

ただ自分で言わないと、行動しないと変われないのはわかっていた。
だから前例とか環境とか、そういうのを言い訳にして逃げることを止めて、真っ向からチャレンジすることに決めた。

正しい行動を取った、ではなく
選択した行動を正しいと証明すること。

▶️前例がなければ作ること
▶️プライドは捨てる
▶️大手企業ブランドで会社選ぶのは止め
そう心に決めた。

『現職の条件から下げても、チャレンジさせてもらえるポジションを探してください』
そう告げて、もう一度キャリアアドバイザーと仕切り直した。

-----

一緒に働こうよ。

まだ薄っぺらい履歴書しかない自分へ、
きっとリスク承知でそう言ってくれたのは、創業50年の老舗革鞄メーカーでした。
迷いはなかった。ここで自分を、会社を成長させる決断をした。

2020年4月、異動しました

転職して約2年半。
4/1付けで、晴れてマネージャー職となりました。
配属部署は経営戦略室。業務は社全体のデジタルマーケティング・海外事業の推進。部下は3人体制で、全員国籍が違う多国籍チーム。

日本経済全体が厳しい中でより一層結果が求められる環境となり、不安は中々払拭できないですが、
『製造業』 × 『デジタルマーケティング』で躍進を続けるために、これまで以上に尽力してまいります。

マネージャー昇進という目標を達成できたのは勿論自分1人の力ではなく、ここまでお世話になっている社内外の諸先輩、およびここまで一緒に戦ってくれたプロジェクトチームメンバーの力があってこそです。
まだ道半ばではありますが、この場を借りて御礼申し上げます。
本当にありがとうございます。そして、これからも宜しくお願いします!

本noteを最後まで読んでみて、
「もっと詳しくキャリアの話を聞いてみたい」
「現職の先輩たちで大手から転職した事例がない」
「デジタルマーケをやってみたいが、キャリアチェンジに不安がある」
など、マーケティングキャリアについて相談してみたいという方は個別で相談乗ります。

ぜひこちらよりご連絡ください。

最速でマネージャー昇進を目指し、毎年昇格を実現した思考・テクニックは続きの有料にて。

-----

最速マネージャー昇進の思考(有料)
※セブンのカフェラテを買うつもりで…

ここから先は

3,065字

¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?