女の社会

どんな世界にも圧倒的に強者である女はいると思うけど、私にとって彼女は元カレの先輩の奥さんとして紹介された。
肌が死ぬほどきれいで笑顔に隙はなく、誰にでも好かれる社交性を持ち、学生時代には被写体をしていたほど、見た目はもちろん美しい。大体、見た目が劣る女の友人を連れている。舎弟だなとおもってしまう。
旦那も同様に顔が良く女からも男からも人受けが良く、とりあえず社交的広告代理店に勤め飲食店を何店舗か経営している玉で大体の著名人は知り合い、友人の結婚式では有名人が参列するなど、只者ではない。

その人とは、元カレのチャラい音楽イベントに参加しており、挨拶だけ行った。話した時にどこで出会ったんですか?などとテンプレの恋バナを振られたが動揺してうまく答えられなかったのを覚えている。その時の私は自分に自信が無く、肌も荒れていたので、圧倒的に女として強い相手を前にしてまともに目を見れなかった。
その後、場所を移動している時に、その美女と舎弟に遭遇して、明らかに分かる私の悪口を言っていた。あぁ、こいつは性格の悪い女だ、っと私は判断した。いつからだろう、性格悪い女は悪、って思っていたのは、、、
大人になってから思うのは、性格悪くても卑怯な手でも、どんな勝ち方でも結果を出している人が勝ち。自分のカードを有効に使ってのし上がってゲームに勝ったものが勝ちなのだ。そんな当たり前の事を生きるのに必死で私は長い間忘れていたんだなぁという事を思い出させてくれたのが、彼女だ。

彼と別れてからも、その美女と美しい旦那のSNSをチェックしてしまう。
どんな風に生きていても勝ち負けから逃げることは出来ない、今までずっとずぅっと勝負から逃げていた自分を反省しつつ、そのリングに立つ覚悟を決めつつある最近だ。

その美女が私が去年から行きたいと思っていた、海外の有名建築のスパにこの夏に行くらしい、、、吐くほど羨ましい気持ちを押し殺して、私は今日も自分のやるべき仕事をする。
改めて女の買った負けたを冷静に考えると私の周りの友達にも、男に選ばれて夢を叶えた女も、叶えられなくて涙を飲んでいる女も、離れたくても離れられない女もいろいろいることに気付かされる。

妬みそねみや美醜から、ひらすら目を背けていた毎日だったけど、少しだけ大人になってそれらとの距離のとり方が少しだけ身についてきた気もする。
みんなそうやって皮を被って行きているのだなぁっと。
インスタの裏垢を再開してしまいそうな気持ちをぐっとこらえて、表だけしか無い人として生きていくのかをぼぉ〜っと考える、仕事をする気のない午後。

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