【旬杯】勝手にaeu賞(おわりに&俳句部門)
予定から3日も遅れての投稿になってしまいました。
大変失礼いたしました🙇🙇
「猛暑」「疲労」「某貧血」のトリプルパンチを食らっておりました←
2日間でいいから会社も家事もぜんぶ放り投げてひたすらnote書く時間が欲しいaeuです、こんにちは。
というわけで。
当記事は、今月上旬にグランドフィナーレを迎えた『みんなの俳句大会~旬杯~』の私設賞『勝手にaeu賞』発表の記事 Part3です:)
当記事がラストとなります。
先日《Part2》を投稿しました👇
【旬杯】勝手にaeu賞(まだまだつづく→短歌部門)
本日は『勝手にaeu賞』【 俳句部門 】ということで、最後まで、自身の推し作品を全力で推し推しさせていただきます:)
はじめに(簡易ver.)
あらかじめ【3つ】お断りをさせてください。
川柳部門の《Part1》記事にて全文を掲載しております。
そちら、あるいは短歌部門にてお断りを読んでくださった方は、こちら読み飛ばしていただいてOKです(同じ内容なので)。
「ド素人」なので大目に見てください。
私は「俳句」「短歌」「川柳」に関しては「ド素人」です。
僭越ながら記させていただく感想では、かなり的外れなことを堂々と言う恐れがありますが、どうか大目に見てください。妄想が行き過ぎることがあります、ご了承ください。
私は「言葉」や「作品から想いを巡らすこと」が好きです。しかーし!勝手な深読みをして斜め上方向に感動したり、作者の方の意図とはまったく違う解釈を繰り広げたりする恐れがあります。
作者の皆さまにおかれましては「そんなふうに感じる人もおるんやな」と生ぬるい目で見守っていただくか、「おいaeuそれちゃうで!」と作品への真の愛をご教授いただけると幸いです。『勝手にaeu賞(俳句部門)』は6枠に限定させていただきます。
選ばせていただいた作品以外にも「良いな」と感じた作品はたっっっくさんあります。けれど今回は敢えて、限られた数にしぼって選ぶことに挑戦させていただきました。
賞ってやっぱり特別なものだと私は思うから。
数をしぼることによって、より「私らしい選句」をしながら、本気で悩み抜いて選んだ「これぞ!」という作品に忖度なく賞を贈りたいのです。
誠に勝手な理由ですが、それだけ本気で捧げる賞なのです。
以上
真心をこめて、勝手にaeuが
「私の琴線に触れた作品」を選びました。
【 俳句部門 】
(選考の流れ)
『勝手にaeu賞(俳句部門)』(6句)
それでは発表です!
この6句のなかで順位はありません。投句順に発表します。
40.伝わらないおれの語い力クソかづら
肉と切り身の小さな帝国さま
(リコットさま長男くん)
誤解を恐れずに言いますと、物凄くポテンシャルを秘めた御句だと思います。私は完全に虜です。もう第一印象を思い出せません。
まずストレートに鑑賞すると「おれの語彙力クソで全然伝わらんわ~」みたいな感じでしょうか。
面白いのが「語彙力」の「彙」がひらがなで表記されていること。敢えて「語い力」と表記することで、語彙力の無さみたいなものがうまく表現され、上六の「伝わらない」感の演出になっています。こういう言葉遊び大好きです。
そして下五の「クソかづら(糞葛)」は蔓性の植物「ヘクソカズラ(屁糞葛)」の異名(古名)ですが、この「ヘクソカズラ」実は花言葉に「誤解を解きたい」という意味があります。
偶然なのか必然なのか。もしこれが狙い通りなら「語彙力めっちゃあるやないかーい!」と背中をバシバシ小突きたい(笑)
表では、伝わらないことや自分の語彙力のなさに、嘆いたり悪態をついたりしてしまうけど、心の内では「誤解を解きたい」「拙い言葉でも伝えたい」そんな思いを抱えているのかもしれません。
花言葉はさておくとしても、上六に持ってきた「伝わらない」には、潜在的に切実な思いが隠れているような気がして仕方がないのです。
向き合うほどに惹かれていく、引力のある素敵な御句でした。
89.じゃあまたねそのひと言で夏がゆく
ぱんだごろごろさま
やわらかくて易しい言葉でまっすぐに詠まれた御句。このたった17音に「過去の思い出」も「今この瞬間のかけがえのなさ」も「未来への希望」も「愛」も「大切」も「温もり」も「約束」も「励まし」も「応援」も、そして「やっぱりある寂しさ」も、すべてが詰まっていると思いました。
「じゃあまたね」
いろんなシーンが思い浮かびます。留学、就職、さまざまな理由で引っ越していく友人との別れ、一人暮らしを始める子と親の別れ、結婚で遠くへ嫁ぐ娘と親との別れ、年に一度しか会えない二人の別れ、ひさびさに会った友人と過ごした日々の終わり、帰省の終わり、それからみんはい。
けれどどの「別れ」も「終わり」も決して「最後」ではなくて、きっと「また」がある。それをお互いが思っている。だから今は、冒頭で挙げた「思い出」や「愛」や「約束」や「寂しさ」や「希望」を抱いて、次の季節へ歩みを進めるのです。
「夏がゆく」
この言葉選びが素敵だなと思います。「去る」でも「終わる」でもなくて「ゆく」。「前に進む」そして「季節が巡り、必ずまた夏がやってくる」。そんなニュアンスを感じます。
「またね」という言葉がもつ力を改めて教えてくれた、素敵な御句でした。
110.ほっといた分だけ痛む夏蜜柑
ふぅ。さま
痛む? 傷むじゃなくて?
でもこれ、わざとの『痛む』だったらすごいな。
それが、第一印象でした。
夏蜜柑は、さっぱりとして爽やかな印象があります。分厚くて固い皮が特徴で、ほかのみかんよりも強くて丈夫そうに思えます。けれどそんな夏蜜柑だって傷みます。
頭の片隅で、心のどこかで、ああなんとかしなきゃなと、このままじゃいけない、と思っていながら、見て見ぬふりをしていた。時には気付かないふりをして、忘れたふりをして、放っておいた末に、それが消えてなくなるなんてことはなくて。放っておいたぶんだけ傷んだ(痛んだ)姿がそこにある。
それは夏蜜柑を傷ませたことに対する胸の痛みとも取れるけれど。
もしかすると、夏蜜柑へと手を伸ばす気にはなれないほどに、自身も何か苦しみやしんどさを抱えていたのかもしれません。大丈夫と誤魔化して見て見ぬふりをして、ある時、ほんとは凄く傷付いていることに、痛いってことに気が付く。
そんな自分自身を夏蜜柑と重ねた御句とも取れるのが、私は大好きです。
傷んでしまった果実を見て、どうしようもなく悲しくなってしまう瞬間ってあります。その時の感覚が蘇るような、胸がぎゅっとするような、素敵な御句でした。
125.微熱だけ残したピアス夏の果
riraさま
もうまず一目見たときの印象から素敵な御句だと思いませんか。
「微熱」「残す」「ピアス」「夏の果」
選ばれている言葉や単語の一つひとつが、まるでジグソーパズルみたいにぴたりとはまって、一つの素敵な絵を完成させるようです。
特に「微熱」というのがたまらない(aiko好きの血が騒ぐ単語です笑)。そう明言する言葉は使っていないのに、「ピアス」と相まって、自然と恋愛を連想させます。
遠距離恋愛で恋人が遠くに行ってしまった、そんな鑑賞もいいなと思うけれど。やはり「微熱」という言葉が、恋の熱が、好きだという思いが、まだ残っている。そんな様を感じさせてくれます。
失恋の痛さを象徴しているかのような「ピアス」。英語だと「pierce」。「穴を開ける」「突き刺す」「貫く」といった意味を持つ動詞です。失ってしまった存在は大きくて、そこだけぽっかり穴が開いてしまったよう。突き刺す痛みはジンジンとして少し熱い。でもきっと最後まで真っ直ぐに好きだと思える恋だったのでしょう。
ずっと一緒にいた好きな人が自分のそばから居なくなってしまった。そんな夏の終りの切なさ、肌寒い秋へと向かってしまう、季節にまだしがみついていたいような寂しさをも感じさせてくれる、素敵な御句でした。
150.梅雨曇 いつか薄れる 苦も楽も
のーこさま
「梅雨曇」。梅雨時のすっきりしない曇天、重い雲で覆われたどんよりとした空を意味する言葉ですが、どんより憂鬱な心を象徴しているのがはっきりと伝わってきます。
こちらの御句のひと味違うなと思うところが中七、下五です。
「晴れる」ではなく「薄れる」なのです。「楽も苦も」ではなく「苦も楽も」なのです。「晴れる」という言葉のほうが御句全体が希望を持った印象になる気がします。「楽も苦も」の語順のほうが「苦しいことも長くは続かないから大丈夫」と励ましてくれる印象になる気がします。
でもそうしないところが私は素敵だなと思っていて、綺麗事ではなく、事実をまるっと受け止め17音に認めた、そんな印象を感じました。言葉にしゃんと地に足ついた説得力があります。
変に明るくポジティブになるでも楽観的になるでもなく、曇りは曇り、それが苦しさだとしても、在るものは在るものとして受け止める。
それと「苦も楽も」このなかに「くも(雲)」が二つも含まれています。上五の「梅雨曇」、中七の「薄れる」=雲はまだある、そして下五の「くもらくも」。一貫して心の曇り具合を描写しているのが凄いです。
苦しい状況が永遠に続くわけではない、それを事実として知りながら、今は今でこの現状から目を背けない、そんな強さを感じる、素敵な御句でした。
360.下弦月甘めの青にモタレテル
こひのむさま
さて。ここで。もう一度喚起しておきましょう。
私aeu、妄想が行き過ぎることがあります。
ここまでも散々好き勝手な解釈を繰り広げて参りましたが、今回より一層好き勝手に、斜め上方向に妄想を繰り広げていると思います。こひのむさんスミマセン、好きゆえなんです本当に。
というのも、一目見た瞬間から気になって仕方がなくて、いつまでも心を掴んで離さなかったのです。
「『モタレテル』なんでカタカナなんだろう!?」と。
まずパッと見たときの印象が良いです。「モタレテル」がひと際目立って、御句全体を照らすアクセントになっています。まるで夜空に浮かぶ月のようです。そう思ったとき「モタレテル」の各カタカナの字形もだんだん月の形に見えてきました。「タ」「レ」「ル」なんかが顕著かしら。もしかしてこの「モタレテル」が月そのものを象徴しているのかもしれない。そう鑑賞しました。
「甘めの青」。そこまで暗くはない優しく包み込んでくれるような空に、もたれ寄りかかって甘えるような月が見えるようです。
そしてそんな同じ月を見上げながら、ベランダあるいは窓際の壁にもたれて、恋人とおやすみ前の電話をしている。そんな情景が浮かびました。「もたれTEL」です(ふざけてません)。受話器越しの甘めの声にもたれながら夜が更けていくのです。
月と空。私とあなた。両者が甘く溶け合っていくような、安心感と心地良さを感じる、素敵な御句でした。
以上、私の感情を揺さぶってくれた素晴らしい6句に
『勝手にaeu賞』を授与いたします🎊👏✨
おめでとうございます!
そして素敵な作品をありがとうございます!
《おまけ》
最終選考の様子をチラ見せ(俳句部門)
《Part1》はこちら👇
【旬杯】勝手にaeu賞(はじめに&川柳部門)
《Part2》はこちら👇
【旬杯】勝手にaeu賞(まだまだつづく→短歌部門)
aeuのaeuのためのaeuによるエンディング
全部門の『勝手にaeu賞』受賞作をまとめて眺められるようにまとめたいだけのやつです。もうすでに相当な字数なのにさらに字数使ってすみません。
これにて、3記事に渡りました
『勝手にaeu賞』完結です。
(5,662文字)
結局笑えないくらい長くなっちゃったな。これでも1人あたり平気で800字くらいになった感想を、せめて500字程度には収めようと努力した結果であります。
自分の好きな作品を勝手に賞に選ぶのも、その作品に向き合ってあれこれ考えを巡らせて深く味わうのも、すごくすごく楽しかった。
ただ、正直1人あたり何時間掛けただろう?って思うくらい、字数を減らす推敲作業がちょっと、ほんのちょっぴりね、しんどかった(笑)あれも言いたい、これも伝えたいって、欲張りさんなのよね、私ってば。でも良い経験になった。
3Part合わせて、あとがき込みでおよそ16,000字。最初から最後までぜんぶ読んだよー!っていう奇特な方いるのかな!?🤣🤣
もしいらっしゃるとすれば、きっと「ものすごくみんはい愛の素晴らしい方」か「ものすごく暇な方(読んでくださったのに失礼か)」か「愛すべきaeuマニアな方♡」のいずれかでしょう。
最後にこんな長文記事を読んでくださったすべての方に、
愛を込めて『勝手にaeuから感謝状』を授与いたします🎊👏✨
#本当にありがとうございました
#三部門とも純粋に好きな17作品を選んだのに誰一人として受賞者被ってないの凄くない ?
#みんなの俳句大会
#旬杯
#勝手に賞
#勝手にaeu賞
#俳句
#短歌
#川柳
#ありがとうみんはい 🐜
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