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自分自身の過去・現在・未来につながるテクノロジーに魅了されて。【生産管理・購買スタッフ:上垣仁】

エイターリンクには、人生100年時代のキャリアを自分らしく描こうと挑戦し続けているメンバーが大勢います。今年1月、55歳でジョインした上垣仁さんもその一人。入社以来、生産管理のグランドデザインを一手に担っています。「エイターリンクでは、年齢に関係なくプレイヤーとして思いっきり働ける。初心の頃と同じ感覚でいられるんです」と語る上垣さんに、キャリア最終盤にスタートアップで働く意義について、お話を伺いました。
(エイターリンクnote編集部)

「50歳を超えて、自分が何者なのか確かめたくなったんです」

「50代後半になると、大企業の場合、最前線から退かなければならないケースも多いでしょう。定年までモチベーションをどうキープしていけばよいのか、モヤモヤし始める時期なんです」

上垣さんは大手電機メーカーで28年間勤務し、中でも生産管理のプロフェッショナルとして働いてきましたが、50代を迎えたあたりから「これまで磨いてきたスキルは、はたして他社でも通用するのだろうか?」と考えるようになり、思い切って転職を決めました。

転職先の部品メーカーでは、3年かけてERPシステムの活用プロジェクトやRPAプログラムの導入プロジェクトを推進。「自分もまだまだ新しいことにチャレンジできそうだ」という手応えをつかめた頃、エイターリンクのことを知ったそうです。

「AirPlug™️の技術を初めて知ったときは思わず震えましたよ。過去の自分は、ずっと配線に悩まされていたので……」

AirPlug™️の技術の重みを直感した上垣さんは「これまでのキャリアを集大成して、AirPlug™️の普及に貢献したい」と、2度目の転職に踏み切りました。

配線に悩まされた30年前。もしもAirPlug™️があったなら……

大学で電子工学を専攻した上垣さんが大手電機メーカーに就職したのは、バブル絶頂期の平成2年(1990年)。世界で初めて市販されたGPSカーナビゲーションや、最先端のカーステレオ製品を扱う事業部に配属されました。

「これまでにない新しい製品を世に送り出すんだというワクワクした気持ちでいっぱいでした。どんなことでも吸収したいという貪欲な好奇心を持て余していましたね」と、上垣さん。手持ちの仕事がなくなると「他に任せてもらえる仕事はないですか?」と聞いて回っていたそうです。

「それがまったく苦ではなかったんですよ。今では社畜と言われてしまうかもしれませんけど……」

入社当初の4年間に上垣さんが従事したのは治具※の設計です。(※じぐ:製品の加工や組み立てをサポートする器具のこと)当時、ものづくりの現場は単純な大量生産から「多品種少量生産」「混流生産」へと移行しつつありました。上垣さんは、作業の効率と精度を飛躍的に向上させる仕組みを導入。基板のバーコードを読み取ると取り付ける順序にしたがってパーツボックスのLEDが点灯し、部品を取り忘れたらアラームが鳴るという部品指示装置を開発しました。

しかし、その便利な部品指示装置も「電気」が通っていなければ動きません。何十個もあるパーツボックスには各5〜6本のケーブルが取り付けられ、ライン全体では数百本ものケーブルの束が張り巡らされることに。上垣さんは、生産ラインのレイアウトが変更されるたびに、ずっしりとしたケーブルの束を肩に担いでテーブルの下に潜り込み、何時間もかけて配線し直さなければなりませんでした。

「当時もしもAirPlug™️があったなら、ワイヤレスで部品指示装置に給電できて、部品の入れ替えも生産ラインのレイアウト変更も『思いのまま』だったということです。なにしろ、あのケーブルの束が全部いらないんですから!」(上垣さん)

もっと簡単に、もっと効率よく作るにはどうすれば良いのか。実際に手を動かし、汗をかきながら製造技術・生産技術の改善に取り組んできたからこそAirPlug™️という技術の重みを人一倍感じていると、上垣さんは言います。

生産管理は事業の成否を左右する重要なファクター

上垣さんには、忘れられない経験がもう1つあります。東日本大震災です。

「当時、私は埼玉県内の工場で生産管理の責任者を勤めていました。その渦中で得られた教訓や気づきを、次の世代にも伝えていけたら」(上垣さん)

上垣さんによると、震災発生から数ヶ月はパニック状態で、生産計画はすべて台無しに。どの部品がいつまでに入手でき、何個振り分けられるのか、お客様からの問い合わせが殺到し、対応に追われたそうです。上垣さんが勤めていた会社の生産管理システムは個別最適で作り上げられ、情報連携が取れていなかったため、部品ごとに在庫データをかき集めて手入力で統合し、更新レポートを毎日作成するという過酷な日々が続きました。

その後、タイの洪水や紀伊半島の水害もあり、その後も関東地方の豪雪や熊本地震など甚大な自然災害が続発。上垣さんは、物流の混乱による影響をダイレクトに受ける生産管理の現場で生産の仕組みづくりとBCPの重要性を思い知らされたそうです。

「緊急時にはグローバルで在庫を調整できるよう、平時から体制を整えておくことが大切だと痛感しました。ここ数年間でも新型コロナ、半導体不足、ロシア・ウクライナ戦争など、様々な危機が起きています。あの時の実体験を踏まえ、エイターリンクでも先々を見据えてしっかりと提案していきたいです。スタートアップあるあるなのかもしれませんが、『あっ、そうか!これもゼロから作らなければならないんだ』と、ハッとさせられることばかりで。当然あるだろうと思っていたことも無いんですよ(笑)こと生産管理に関しては、やるべきことが山ほどあります」(上垣さん)

どんなに素晴らしい製品を作っても、生産管理システムが確立していなければお客様のもとへ期日どおりに届けることはできません。部品の調達先、物流の拠点、輸送ルート、在庫情報の更新など、1つ1つの入念な設計が事業の成否を左右する重要なファクターとなります。

「大企業と違い、我々のような成長段階のスタートアップ企業では個人に課された責任範疇も広く、重いと感じます。この責任を、『怖さ』と捉えるか『やりがい』と捉えるか。『やりがい』と感じる人にとっては最高に楽しい職場だと思います」

片道2時間かけて錦糸町のオフィスに通っている上垣さんはもちろん、大きなやりがいを感じている一人です。

「エアコンの個別最適化を可能にするビルマネジメント事業も、米粒大ペースメーカーの実用化をめざすメディカル事業も、エイターリンクのテクノロジーには当事者として大きな魅力を感じています」(上垣さん)

新時代を切り開こうと前進する足取りは、未来への希望に満ちています。

取材こぼれ話

「ガッキーさんと呼んでくださいって、僕からみんなにお願いしたんです」。入社当初から20代、30代のメンバーとフラットにコミュニケーションを重ねている上垣さん。中学生・大学生の娘さん2人とも、日ごろから買い物やお食事に出かけるほど仲が良いのだそう。「多分、うちの奥さんがうまく育てたんだと思います」と照れくさそうに語ります。愛猫2匹のためにキャットタワーを作るなど、趣味のDIYも最大のモチベーションは「家族」のようです。



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