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ハードウェアにもソフトウェアにも精通。 前例なき《ものづくり》を推進する両利きエンジニア【プロダクトマネージャー 久保内智洋】

あらゆるものがインターネットにつながるIoE(Internet of Everything)社会にはどうしても必要な【長距離ワイヤレス給電】。それを実現するカギとして国内外から熱い期待が寄せられているのが、エイターリンクの特許技術【AirPlug™️】です。

まるで空気中にコンセントがあるかのように給電できる【AirPlug™️】を搭載した自社製品の開発を進めるエイターリンクには今、高度な専門性をもつエンジニアたちが続々とジョインしています。

熟練の彼らはなぜ創業初期のエイターリンクに飛び込んだのか。
入社後のホンネや如何に……?

今回は、【AirPlug™️】搭載製品の開発を推進するプロダクトマネージャーの久保内智洋さんにお話を伺いました。

(エイターリンクnote編集部)

IoE市場が待ち望む【1W未満を扱えるパワーマネジメント半導体】

久保内さんがエイターリンクに入社したのは2022年3月。それまでは約20年間、半導体の出荷前検査を専門とするテストエンジニアのプロフェッショナルとして、国内最大手や外資系などの半導体メーカーで幅広く活躍してきました。46歳という年齢で創業わずか3年目のスタートアップ企業に転職することに、不安や迷いはなかったのでしょうか。

「それはまったくなかったですね。じつは将来、自分でプロダクトをつくって起業したいという夢があるんです。これまでにない製品を開発していくプロセスに最初から携われるなんて、千載一遇のチャンスだと思いました。大手企業では、そのような機会は滅多に得られないでしょう」

エイターリンクの独自性は、1W未満の電力を10m〜20m離れた場所からワイヤレスで給電できる【AirPlug™️】という特許技術に加え、その小さな電力を制御・変換できる「パワーマネジメント半導体」を開発しているという点です。久保内さんは、「そのようなパワーマネジメント半導体は前代未聞。だからこそ開発する意義は大きいと思いました」と語ります。

パワーマネジメント半導体とは電力を制御・変換する部品で、100W〜数kWの大きな電力で動く携帯電話やパソコン、電気自動車などに広く使われています。一方、1W未満の小さな電力で動く工場のロボットアームやビルの空調センサーなどに使えるパワーマネジメント半導体は、これまで一般的には存在しませんでした。

「このパワーマネジメント半導体と【AirPlug™️】を搭載した送信機/受信機さえあれば、工場・オフィス・商業施設・住宅・医療機関など、複雑な配線や手間のかかる電池交換に縛られてきた空間を一気にワイヤレス化できます。これまでの常識を一変させる製品の開発ということで、ぜひ自分も参画したいと思いました」

配線に悩まされてきたオフィス空間をすっきりとワイヤレス化できる

久保内さんによると、すでに試作品のテープアウト(LSI設計)は完了し、これから評価・修正を経て、いよいよ2023年下半期の市場投入をめざして量産体制を整えていく段階とのこと。ここ最近はパートナー企業や社内エンジニアとやり取りをしながら、評価計画の作成・詳細仕様の作成・生産ラインの構築に向けた情報収集などに取り組んでいるそうです。

全体を俯瞰して 効率・信頼性ともに最高のプロダクトを

エイターリンクに入社して一番満足しているのは、ハードウェアとソフトウェア両方の開発に携われるという点です。

ディスカッションを重ねるエイターリンクのエンジニアチーム

大学では電子工学専攻でソフトウェアを中心に学んでいた久保内さんですが、就職した大手半導体メーカーで半導体テストシステム(STS)のソフトウェア設計に携わる中、さらなる効率化や品質の向上をめざすには、機械工学や材料工学などハードウェアに関する知識が必要だと実感したそうです。

「ハードウェアとソフトウェアは両輪の関係です。ハードウェアの構造や材質の特性を十分に理解した上でソフトウェアを設計しないと何らかの不具合を引き起こす可能性がありますし、ソフトウェアの内容を考慮してハードウェアの仕様を検討しなければならない場合もある。製品のクオリティを上げるには、ハードウェアとソフトウェアを切り離して考えるのではなく『全体として何が最適なのか』を見極めていくことが大切だと思っています」

そのような信念から、テストエンジニアに留まらず、デザインエンジニアやフィールドアプリエンジニアとしても、課題の解決に惜しみなく力を尽くして知見を広げてきた久保内さん。いま開発を進めている【AirPlug™️】搭載の製品は幅広い領域への応用が期待されているため、効率・信頼性ともに高いスペックで大量生産できるよう、市場のニーズに耳を傾けながらきめ細かくデザインしていきたいと話しています。

業務フローも日々のタスクも 白紙の状態からデザインできる。

2023年下半期のローンチに向けて情報収集に余念がない久保内さん

入社して半年余りの久保内さんですが、初日から即戦力としてフル回転の毎日。なにもかも前例がなく、全社員がもれなく《ゼロからの立ち上げ》に奔走しているエイターリンク。創業初期ならではの混沌(カオス)に戸惑うことはないか尋ねてみると……。

「うーん、ないと言えば嘘になりますね(笑)。社内の事務手続き1つとっても、あらゆることが整備の途上ですし……。でもまあ、決まっていなければ、そのつど自分なりに対処していけばよいかなと。土日はしっかり休んでいますよ」

形ある製品をローンチするまでには、決めなければならない項目が膨大にあります。外観のカラーは?白だとしたらオフホワイト?パールホワイト?それともアイボリー? ボタンの形状や大きさは?.……タテ割りになりがちな各部署に横串をさしながら、スマートな情報処理思考を働かせて1つ1つの選択事項を淡々と処理しつつ、駒を進めている久保内さん。百戦錬磨の大きな背中からは、ものづくりに対する静かな情熱が伝わってきます。

《取材こぼれ話》

引用元:「TOMO’s Garage」

多忙な毎日を送る久保内さんですが、なんとプライベートでも電子回路の基盤、はんだごて、オシロスコープ、3Dプリンタなど色々な機材を取り揃えて電子工作を楽しんでいるのだとか。2019年には16進数の電子そろばんを自作して、ユニークなものづくりの祭典「Maker Faire Tokyo(MFT)」に出展。大きな反響を呼んだそうです。まさに「好きこそものの上手なれ」ですね!

エイターリンクには、他にもまだまだご紹介したい熱中人たちが大勢います。次回もどうぞ、お楽しみに。

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