例えば　こんな家族　05

（　この物語は　一部フィクションです　）

・下総国　東洋経済新報社　公開「住みよさランキング」ベスト３以内
父：入婿　養子では無い　母：豪農の一人娘　兄：一浪生　妹：高校３年生

＊婿とは　戸籍上の母方の苗字を名乗る事　婿養子では無いので母方の財産の相続権は無い

うわぁぁぁ！！！

おにぃ が土下座していて　おかあさん が椅子に座って号泣してる

って　どんな修羅場？？？　
いきなりの風景に　びっくり
言葉も出ないってか　ここから逃げ出したいのに足が動かない
どうしよう。。。

「 マナは　自分の部屋に行ってなさい 」
という　おかあさんの言葉で呪縛を解かれた私は　自室に逃げ込んだ

そう言えば　師匠が　「 人生の波乱万丈は　これからだよ 」　とか
満面の笑顔で　禄でもない予言してたな。。。

これが　そうなん？？？

普通に学校から帰ってきて　リビングに行ったら　（大きい家だが古い作りなのでリビングを通らないと２階の自分の部屋に行けないのだ）
さっきの修羅場だった

原因は何となく分かる気がするけど　後でおかあさんが説明してくれるまで考えない様にしよう　きっと父は我関せずで　自室から出てこないだろうし
もう年末近いし　一応受験生？なんだから人の事より　勉強　勉強

おかあさんの話によると　予備校での模試の偏差値が全く足りて無いのに
おにぃが 早稲田 を受験したいと言い出したらしい
それも３学部合計で　受験料の金額が10万円以上　かかるらしい

おかあさんとしては　別に 早慶 じゃ無くても全然良いし　お金の事もそこまで気にしている訳では無いけど　おにぃが自分の 傲慢さ を捨てきれない事が凄く悲しかったみたい

そりゃぁ　息子に土下座されても
おかあさんも　怒るってか　困るってもんだょ

大体　おにぃは　自信過剰なんだよ
高校をちょっと 青のオーケストラ高校 に行ったからって　調子に乗り過
確かにレベルの高い高校だけど　自分が勉強しないでクラスメイトが行った大学と同じ所に行ける訳　無いじゃん　ねぇ

＊　青のオーケストラ　という漫画のモデル高校　毎年東大合格者を出す

去年の現役の時も　早慶中心に受けて全滅してるのに　自分の実力が分からないのが悪い　おにぃの頭が悪いとは思わないけど　あんなに勉強しないで合格する程　天才でもないと思うし

大体年末の　この時期に　ちょいちょい　マナに模試の偏差値負けてる時点で早慶なんて　夢のまた夢でしょ
そりゃ　私の合格した大学は　MARC　だけどさぁ
（Hは私のプライドに触るので　ワザと抜いています　悪しからず）

マナは　学校推薦で大学決まってるのに　大学入学後の事を考えて　まだ塾にも通ってるし勉強も続けてるだけなんだから　のんびり勉強してるマナに偏差値 負ける時点で　おにぃ　終わってるでしょ

結局　おにぃのしつこさに　おかあさんが折れて早稲田を１学部だけ受ける事になったが
当然　おにぃの実力で通るはずも無く　MARCH　も洩れなく全滅

おにぃは　日大に通うことになった

春から　マナ　と　おにぃ　は　同級生　ってのに　ちょっと笑える

親族から　おにぃは　微妙に気を使われている感じ
親族が多いので　集まると　はな善を貸切るくらいは集まる

子供の頃から　おにぃはマナの事を馬鹿にしてたけど　今回の事で
何も言わなくなった

マナは　少しいい気味だと思ってしまい。。。

自分の性格の悪さを実感した　出来事だった（笑