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モーニングコーヒー

HAPPYマインド・ダイアリー P. 3


ドリップコーヒーのパッケージを破ると、期待していた濃い香りがあたりに広がる。
その香りだけで、これはきっと好きな味だ、と分かる。

カップの上にドリップを置いて、お湯をそそぐ。ほんの少し、コーヒーの粉を湿らせる程度に。
それから、20秒待つ。
もわもわと湯気が立つ湿った粉から、期待をさらに膨らませるビターな匂いが漂ってくる。
コーヒーを淹れるときの、一番好きな瞬間。

舌の上に、香りから予想される味を感じる。
苦くて、ほどよい酸味があって、しばらく余韻が残る味。
同時に、飲んだ瞬間に鼻の奥に広がる、濃い匂いを感じる。
実際に口に含んだら、この何倍も強く鼻の奥を満たすんだ。

まあ落ち着けよ、とでもいうように、ドリップに注いだお湯はゆっくりとカップに落ちていく。
カップから立ち昇るビターな湯気を深く深く吸い込んで、期待は最高潮に達していく。
この期待が裏切られるとしても、心がときめく時間を過ごせると、私は知ってる。

大好きな、モーニングコーヒーの時間。

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