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(感想)コンテナ物語 - 3回目

コンテナ輸送の歴史のダイナミズムに関する書籍
「コンテナ物語」を読んだので感想を書きます。

ここまでは、マクリーンによるコンテナシステムの創造とそれを取ります諸組織の利害関係などの話でした。

11章からはまとめに入っていく内容です。

まずコンテナ物語の主人公的な存在であるマクリーンが輸送業界の大物になった後の人生を説明しています。

コンテナシステムによる輸送革命の種を蒔いたマクリーンですが、この章を読んでる限りいつも借金をしていて経済的な成功はしてないんじゃないかと思ってしまいました。

そう書くとダメ人間みたいですね。
事業を拡大するために債務を重ねているので、この辺りの力学を良く理解していたのだと思います。

また、事業から離れてゆっくりしている描写が書かれていないので、あまり成功していないように感じるのかもしれません。

演出かもしれませんが、彼の事業はいつも困難な課題があってそれについて大胆なアイデアで立ち向かうので、読んでる側から見ても忙しく感じて、読み終わった後に疲れを感じたほどです。

享年87歳とのことですが、その10年前に起業をして、本書内でも何度も書かれていますますが、じっとしていられない性格なんですね。

12章からはコンテナシステムの大型化と現代(と言っても2000年代ですが)でのコンテナを使った輸送システムについて説明されています。

コンテナ船や港湾が、かなり短期間でとても大きくなっていくことがわかります。
船の全長が400メートルとかで、なかなかそんな大きなものを動かすことを想像するのが難しいレベルです。

まとめ

この本ではコンテナシステムの創造と発展について書かれています。工場好きを自認してる私にとってはとても面白い内容でした。

マクリーンによるコンテナシステム創造ストーリーや、企業、労働組合、政府系組織などの思惑が交錯するところなどは、軍記物に通じる何かを感じますし、この辺も好みの内容でした。

若干、コンテナを持ち上げ過ぎな感はありますが、輸送システムの歴史を学ぶ本としても有益だと思います。

なかなかこういう仕事には関われませんが、大きな港に行った時はこの内容を思い出すといろいろ楽しくなりそうです。

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