これはリフティング練習じゃないよ、って言った途端にリフティングがうまくなった話
昨年から実施している、サッカー個人レッスンでのお話。
その子は小3、正直まだまだ身体操作がおぼつかない。当然ボール扱いなどもまだまだの子なんだけど、サッカーは好きみたい。OK、全然それでいいんだぜ。
「ちょっとリフティングやろうか」ということになり、一緒に練習をした。
ワンバンリフティングをやろうとしても、ボールがあっちゃこっちゃに飛んでいき連続でボールにさわれない。
珍しく上にボールが飛んでも、足の先っちょに当たってるから逆回転がかかってしまう。結局続かない。
あぁ
俺が言い方間違えた と、その場で反省しました。で、すぐに訂正。
「これ、リフティング練習じゃないから。足の甲にボールを当てる練習だと思ってやってごらん」
「リフティングやろう、って思っちゃダメ。頭の中で、足に甲に当てることだけを意識してやって」
「だから、リフティングする必要もない。一回一回キャッチでいいよ」
と。
そうしたら彼、ズバズバ足の甲にボールを当て始めるわけです。
回転もかからずに、ボールはまっすぐ上に跳ねてる。
そうなったら当然、キャッチなんかしないで続けようとしますよね。
「リフティング最高記録1回」だったのが、この日だけで5回に増えた。
何の練習だと思うか。実際に、頭の中でどう認識して行うか。めっちゃ大事だし言い方ひとつでめっちゃ変わるんだなと、この彼が僕にあっさりと教えてくれました。
次にドリブル。
向かい合う双方向から同時にスタートして、途中でぶつからないように、というシンプルな設定で。
さっきのリフティングで得た教訓があったから、これは最初から言い方を変えました。
「これはドリブル練習じゃないから。相手を見るだけの練習ね」と。
どうなったかはもう、想像つきますよね。
相手を見る練習なんだと割り切った彼は、正面から向かってくる相手をじっと見ながらドリブルで進んでく。
【見えてるから】結果としてもちろん当たらないし、結果として、ドリブルめっちゃスムーズw
あれだけ不器用な男だったのに(爆)
言い方ひとつでここまで変わる。モノは言いようとはよく言ったもんだよなぁ、ホントに。
「今、何の練習をしているのか」
頭の中で、この認識を替えること。その結果として、本来習得させたいものの技術上達に繋がる。
それ自体の練習だよと言っちゃうのではなく、そうではなく、それに必要な要素の練習なのだと伝える。できるだけシンプルに。リフティングやドリブルならば、リフティングやドリブルの練習だと言わない、思わせない こと。
技術習得や上達のプロセスの上でこれは原理だと思うけれど、これを常に伝えるのはなかなか難しい。
でも本来はこれがベストなんだよなぁ、きっと。
9歳の少年にめっちゃ大事なことを教わった、貴重な時間だったのでした。
モノは言いようついでに、別の現場(密かにお手伝いしてる社会人クラブ)でのこと。
「攻撃のパターンをつくろっか」て言うと「決められた通りに動きたくない」とか言って嫌な顔しちゃうお茶目な選手が多いチームなんだけど、でも
「自分たちの形をデザインしよう」って言うと、みんな途端にやる気出して、楽しそうにパターン考え出すんですよ。
本当、モノは言いようですわ。笑
note毎日投稿、まずは一週間クリアしたので誰か褒めてください!(礼)
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