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「1組2名まで」「滞在は1時間」は、カフェ/喫茶店のニュースタンダードになるのか?

緊急事態宣言が終了し、ようやく一段落という雰囲気になってきました。何となくホッとしますよね。

色々なことを見聞きしている感じだと、「ここからすぐに元通り!」とはなかなかなりそうになく、みんなでちょっとずつ「安心安全」と「制限のない経済活動」のバランスを模索することになりそうです。

「行ったよ。もう大丈夫」の空気感を、SNSでの発信などを通じてみんなで作って行きましょう。

今回の約3ヶ月にも渡る騒動で、様々な「新しい常識」が生まれました。

・ソーシャルディスタンス(ディスタンシング)
・密(三密)
・テレワーク/リモートワーク
・ZOOM飲み(オンライン飲み会)

そのどれが、年末の「新語・流行語大賞」に選ばれてもおかしくないほど、急速に人々の中に浸透したように思います。

飲食業界でも、この流れの中でバランスを取りながら営業を続けていたお店では、新しいルールを取り入れたところがありました。

「1組2名まで」
「店内滞在時間は1時間を目安に」

要するに、これはおしゃべりによる飛沫感染を防ぐための対策で、人数・滞在時間が増えれば、それだけおしゃべりが捗って飛沫が飛ぶリスクが高まるから…という理論だと思います。

さて、このルール。緊急事態宣言が明けた今、「よし!終わり!」と簡単に打ち切ってしまって良いものなのでしょうか?打ち切るべきものなのでしょうか?「感染拡大防止」「お店の営業」の2つの面で、考えてみたいと思います。

感染拡大防止の観点から……止める理由はない

ぶっちゃけ、止める"理由"がないと思います。

今回は流行している新型コロナウイルスを防ぐために講じた策でしたが、防がなければいけないのはこれだけではありません。きっと、毎年普通のことのように流行する風邪やインフルエンザも、こうやって広がって行くのだろう…と思います。

そう考えたら、やっぱり止める必要が感じられません。他のお客さんやお店で働くスタッフへの感染リスクも、それだけ高まるので。

お店の営業の観点から……「何を目指すお店なのか」を再定義し、自分で選択するべきタイミングなのかもしれない

「1組2名まで」「滞在時間は1時間を目安に」という現行ルールを止める理由があるとしたら、こちらに関してでしょう。

4人くらいで集まってランチを楽しんでもらいたいお店や、ゆっくりおしゃべりできる場を提供してあげたいお店もあると思います。それはきっと、そのお店がお客さんに求められる「良いところ」でもありますし、お店として売り上げを作るための大事な手段でもあると思います。

今このタイミングは、「今後、自分のお店を誰に、どんな風に使って欲しいか」を考え、方針を明示する大きなチャンスだと僕は考えています。

先日のnote紹介した喫茶カルメル堂は、当面の間「お一人様専用喫茶店」として営業することを発表しました。

一人で来れば会話も最小限に抑えられ、飛沫感染リスクを低減できるという理由ももちろんあるでしょうが、

一人の時間を安心してより豊かに過ごして頂きたい、
そんな場所として、喫茶カルメル堂に訪れて頂けたら
本当に、本当に嬉しいです。

このメッセージに凝縮されているように、それ以上に「お店として提供したい価値」「どんなお店でありたいか」という想いが込められていると感じました。

僕がリスペクトするカフェオーナーである、たなかひかるさんも、昨日のnoteでご自身のお店「kenohi」への想いを綴られていました。

これからは、これで良いのだと思います。

リモートワークもそうですが、インターネット上で何でも済んでしまうようになった時代に、それでもわざわざお店に出かけて行くには、それ相応の"意味"が必要です。「そこが、自分にとってどんなお店なのか」ということを、自分に、必要があれば他人に説明することが出来るくらいの、明確な"意味"が。

そして何より、お店(店主)として楽しく、幸せにお店を続けて行くためには何がベストなのか?ということを再定義するチャンスでもあると思います。

これからの一日一日が、楽しく充実した日々になりますように。

☆Links

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・Twitter:@horicafe12

「札幌でカフェのある暮らしを楽しむメディア」A Day in the Cafe

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