〚家族ごと〛寿司屋復活
北陸に住んでいた頃で、かつ
コロナで休校だったときだったか。
子どもら5人がみんな家にいる。
その頃、家で楽しめることを
考えてたくさんやっていたことの
ひとつが寿司屋。
北陸だけに海の幸が豊富で
美味しく、ふと寿司屋さんごっこを
思いついた。
筆ペンでメニューを書いて壁にはる。
店の看板をドアにはる。
食卓テーブルはカウンターに。
スーパーで購入した、新鮮な魚の柵や
貝類を並べる。
寿司飯をつくる。
わさびを練る。
寿司職人メンバーらは
浴衣を着て、はちまきを。
お客さんメンバーは、
タクシーを呼んで、お店に横付けする。
小さかった娘をおもちゃ箱に
座らせタクシー代わりとしたんだったか。
値段のない高級寿司屋へ、
いざ入店。
それが今日、復活した。
今日は七五三だし、少しスペシャルな
夕飯をみんなで考えていたら、
三男が
「お寿司屋さんやる?」
と言い出した。
現在、我々は都の西の方にいる。
「お刺身の種類とか少ないかも」
と、子どもらに前置きをしておいて、
私は買い物に出た。
それが、意外や、
何種類かの柵が手に入る。
奇跡的。
お客さんメンバーは、今回は
娘と私。
「七五三おめでとう〜」
「ひらめ、一貫お願いします」
「お水はセルフサービスです」
久しぶりの寿司屋。
寿司職人メンバーは三男と四男。
5年目で、3代目という設定らしい。
みんな他に就職してしまうんですよ、
という切ないご主人の握る寿司。
格別に美味しかった。
ここまでこれた。
七五三おめでとう。
値段のない高級寿司屋、
「1000円です」
意外と安かった。
ごきげんよう
アディー
お母さん