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鬱で休職している私の一日

人事を担当している人、部下や上司が休職中の人、一体「休職」している人は、どんな生活を送っているか気になるのではなかろうか。
そりゃXでも見れるけど、そんな小さなつぶやきだけでは一日の流れなんて欠片ほどにしか分からない。だから私は休職者を代表して、たったひとつの例として、こんな一日を送っていると伝えてみたい、そう思う。思う存分、覗いて欲しい。


朝はアラームをかけず、自分の本能のままに起きる。爽快だ。ただ、勿体ないことに私の場合寝すぎるというのはあまりない。通勤していた時間より1時間長い程度、睡眠時間は約8時間。休息にぴったりの時間を、体は自然と知っている。
そして夜の間にカーテンを開けておく。これがひとつのポイントだ。これで太陽光を起きた瞬間からパーンと浴びられるし、何より昼夜逆転現象を起こさないので健康的でいられる。夜は12時に寝て朝はおよそ8時に起きる。ただ、昨日は休薬日で1日14時間も寝てしまったので、今朝は反動で6時に起きた。そこから寝るに寝られず、今に至る。こういう時も、あっていい。寝ている間もスマートウォッチをしているから、自分の寝た時間・睡眠スコアが一目で見れて疲労度合いもわかる。これも私が気に入っているところだ。
朝ごはんを食べる。ルーティンといえば聞こえはいいが、私のこだわりはシリアルとミルク、それからバナナの3セット。今日はとうもろこしにした。今朝は何から何まで新鮮な1日だ。
朝ごはんを食べたら薬を飲む。鬱病の薬とADHDの薬、それからコエンザイムQ10とヘム鉄のサプリ。これを一気に流し込む。私は15歳から薬を大量に飲んでいるからか、のどが人より大きいと自分で勝手に思っている。大抵の量は、一度に飲み込める。(無理はしていない。)
朝から昼までの間は、ベランダに置いたインフィニティチェアで、スマホゲームや読書をする。夫が買ってくれたもので、大活躍だ。やっぱりこれも太陽光を浴びるのが目的なのだが、つい熱中し過ぎると あちちと日焼けして冷房の効いた室内に入る。他の人から遊んでると思われても、私にとっては必要な時間なのだ。太陽光は自律神経を整えさせてくれる。


昼はADHDの薬のせいで、あまりおなかがすかない。代わりに、副作用で喉が渇く。ガブガブ豪快に麦茶を飲んで、また飲んで、また飲むとだんだんおなかが膨れてくる。でもしばらくすると、少食の人並みに腹が減ってくる。ここからお出かけ、カフェタイムだ。
私はお気に入りのカフェ拠点をいくつか持っている。というか、休職中に開拓した。いくつも選択肢があるとそれだけで心は潤うし、自分が食べたいもののカフェに行くのも、雰囲気で選ぶのもいい。正解は無い。そこで少々のご飯を食べてコーヒーを飲んでくつろぐ。この時にnoteを書いていることが多い。落ち着くけど、集中できるし、たくさん食べられないから血糖値もそこまで体感として上がらない。そして食べ終わったあとは、やっぱり鬱の薬を飲む。
最近はカフェもいいけど、シェアラウンジにハマっている。それはそれは、大ハマりしている。いくつかの店舗の回数券も持ってる。シェアラウンジはそこで本が読めたり軽食がつまめたり、ドリンクもフリー。色々見所はあるけれど、私は比較的静かな場所でこうして今もnoteを書いたり、本を読んだりするのが好きだ。おまけに飲み物も飲み放題だから、遠慮する必要もない。気楽だ。今は模擬通勤も兼ねて色々な場所のシェアラウンジに行っている。場所ごとに雰囲気がまるっきり違うから へぇーと感心させられる。しかもソフトドリンクなら一日回数券だってある。【飲みすぎ注意】の札を夫にぺたりとおでこに貼られたので、これなら大丈夫だろう。


夜も鬱の薬はあるけれど、それを飲んでも憂鬱になる。私はこれを、勝手に「夜の魔法」と呼んでいる。夜の魔法にかかると、考え込んでしまって切なくなったり、誰かに慰めて欲しくて行きつけのバーに行く。そう、行きつけのバーが最近できた。大人でしょ。
Googleマップで調べて見たら、近くにいくつかバーがあったので女身一つでガラッと入っていってみた。意外と緊張感は無かった。マスターと話をして、テレビの試合観戦を見たり、他の人と話して最近どうよと盛り上がる。でも心はどこか寂しい。夫は帰りが遅いから、出来るだけシェアラウンジかバーにいて時間を持て余す。1人はだめ。料理とか、何かしている以外は絶対ダメ。これは私ルール。夜の魔法は恐ろしい。考え込んでワンワン泣いてしまうし、言われた言葉のフラッシュバックや、会社の皆から一斉に見られている錯覚に陥る。私はやっぱり鬱病である。これは間違いないのだ。だから夜の魔法にかからないよう、誰かがいる場所に私はいく。
夫は律儀に帰る時連絡をしてくれるので、その時においとまする。丁度いい。これで全部が丁度いい。就寝前の薬を飲み、夫と少し話をしたら布団に潜り込む。お風呂に入れそうな時はこのタイミングでシャワーに入り、寝る準備に取り掛かる。

#習慣にしていること はこのくらいだろうか。習慣と言ったら普通、朝はラジオ体操を欠かせない、とかなんだろうけど、発達障害の私にとっては、休職中の1日自体が習慣なのだ。
仕事をしている時はせわしなかった。本を読む時間も、1人になれる時もなく、パソコンの画面と上司を行き来する狭い世界を生きていた。

今は世界が広く感じる。
今日も夜の魔法に吸い込まれないよう、
1日をきちんと、穏やかに、過ごしていこうと思う。

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