徒川ニナ

作家。静岡文学マルシェ運営。架空派。4歳娘・0歳息子のお母さんです。描きたいのは「世界の片隅で縮こまっている子が自分の居場所を見つける物語」。著書 「ぜんまい仕掛けのマエストロジカ」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)【POD書籍・電子書籍】

メンバーシップに参加

徒川ニナの作家としての活動を応援して下さる皆様に向けて、ここだけの話をつづります。

進捗確認コース

¥100 / 月

作家活動応援コース

¥500 / 月

プレミアムコース

¥1,500 / 月

徒川ニナ

作家。静岡文学マルシェ運営。架空派。4歳娘・0歳息子のお母さんです。描きたいのは「世界の片隅で縮こまっている子が自分の居場所を見つける物語」。著書 「ぜんまい仕掛けのマエストロジカ」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)【POD書籍・電子書籍】

メンバーシップに加入する

徒川ニナの作家としての活動を応援して下さる皆様に向けて、ここだけの話をつづります。

  • 進捗確認コース

    ¥100 / 月
  • 作家活動応援コース

    ¥500 / 月
  • プレミアムコース

    ¥1,500 / 月

マガジン

  • エッセイ

    徒川の日々徒然。

  • 即興小説

    「即興小説トレーニング」(http://sokkyo-shosetsu.com/)にて執筆した小説を集めました。

  • 短編小説

    徒川ニナが書いた小説の中でも、一話完結式のものを公開しています。

  • 小説「ニル婆と私」

    中編青春小説「ニル婆と私」を読むことができます。

最近の記事

  • 固定された記事

「はだかの金緑」第一話

 美しいものを好むのが人ならば、それについた傷や汚れを疎むのもまた人の性《さが》なのだろう。最近そんなことをよく思うのは、もうすぐ否応なしにそれらと向き合わなくてはならないからかもしれない。 「ではみなさん、この中で燃えているのがなんの石だかおわかりですか」  午後の授業のはじめ。教師はそう言って、古めかしい錆の入った赤銅色のランタンを掲げて見せた。  ガラスの向こう側で揺らめいているのは、まるで勢いのない、死に際の蛇の舌みたいにちろちろと細い炎だ。燃えているのはどうやらよほ

    • 「はじめての」文芸部 第一期部員募集 に応募しました!

      この記事はメンバーシップに加入すると読めます

      • お仕事のことと今後の公募について

        この記事はメンバーシップに加入すると読めます

        • イベントを終えて+睡眠のこと

          この記事はメンバーシップに加入すると読めます

        マガジン

        マガジンをすべて見る すべて見る
        • エッセイ
          徒川ニナ
        • 即興小説
          徒川ニナ
        • 短編小説
          徒川ニナ
        • 小説「ニル婆と私」
          徒川ニナ

        メンバーシップ

        投稿をすべて見る すべて見る
        • 進捗確認【11月】

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります
        • 進捗確認【10月】

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります
        • 進捗確認【11月】

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります
        • 進捗確認【10月】

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります

        メンバー特典記事

        メンバー特典記事をすべて見る すべて見る

          「はじめての」文芸部 第一期部員募集 に応募しました!

          「作家活動応援コース」他に参加すると読めます

          お仕事のことと今後の公募について

          「作家活動応援コース」他に参加すると読めます

          イベントを終えて+睡眠のこと

          「作家活動応援コース」他に参加すると読めます

          「はだかの金緑」のこれから

          「作家活動応援コース」他に参加すると読めます

          コンテスト結果!

          「作家活動応援コース」他に参加すると読めます

        記事

        記事をすべて見る すべて見る

          「はだかの金緑」のこれから

          この記事はメンバーシップに加入すると読めます

          コンテスト結果!

          この記事はメンバーシップに加入すると読めます

          自称小説家の私がnoteという「場」でやりたいこと

          徒川ニナってどんなひと?はじめまして。 徒川ニナ(あだがわにな)といいます。 タイトルの通り、「自称小説家」です。 「セミプロ」と言って頂いたこともあるけれど、その言い方は少しくすぐったいかな。 小説を書いて、有難いことに電子書籍やPOD書籍(注文式の紙書籍)を出版して頂いているのだけれど、書店に流通するような本はまだ出せていない。 だから「自称小説家」というわけです。 いつか自分の著書が本屋さんに並んでいるところを見る為に、日々頑張っています。 ズバリ、noteで何を

          私はコルクラボで「こうなりたい」

          5/3の夜、一通のメールが届いた。 すでに寝入っていた私がそのことを知ったのは、翌日5/4、つまり今日の朝だった。 何故だか5:30に目が覚めた。心がざわざわしていたのかもしれない。 メールのタイトルには「コルクラボへようこそ!」とあった。 私はほっと胸をなでおろした。 だってサイトには「合否の連絡」ってあったもんね。 落ちたらどうしようって心のどこかで思ってたんだ。 そう。このメールは、コミュニティ「コルクラボ」に新しく参加するメンバーに送られたものだ。 私は今日からコ

          余白だらけの部屋

           僕が「バイバイ」と手を振れば、君はいつだってにっこり笑って「さようなら」と手を振り返してくれた。だからあの時だってきっとそうなるって、笑顔でお別れできるって信じ込んでたんだ。  けれどあの日の君はとても冷めた目をしていて、僕から視線を外せることを喜ばしいって思っているみたいだった。せいせいするわ、とでも言うように、セミロングの髪をはねのけて、凛々しささえ感じるそぶりで踵を返してみせ 「さようなら」  僕は精一杯の強がりで、口端を上げながらそう言った。 「さようなら。もう二

          自己紹介

          【名前】徒川 ニナ(あだがわ にな) 喋るのが好きだけど、人付き合いが苦手。 と言うと、「えっ?!」と返ってくるくらいにはやかましいです。 旦那さんと子供たちをこよなく愛しています。 自分のことは今でもあまり好きになれないけれど、家族のおかげでそれでもだいぶマシになりました。 元来、自分が「愛されている」とはあまり思えないひとです。 生きている意味とかあんまりよくわからない時の方が長かったし、今もちょっとそういうところがあります。 でも、それでも生きていた方がいい。

          死にたがり賛歌

           それは「もういい加減死んだ方がいいな」と思っていた生理二日目の夜のことだった。私はシャワーのお湯を身体に浴びせかけながら、おろしたての剃刀の刃をじっと見つめる。こののっぺりとした光よう。パーフェクトだ。むふふと込み上げる笑みを抑えきれない。私はこの自殺が必ず成功すると確信していた。一刻も早く、美しくてドラマみたいな死を迎えて、みんなをあっと言わせたかった。  しかし手首に剃刀をあてがった瞬間、はたと気付いてしまった。待てよ、私は今全裸だ。ていうかナプキンが無い。パンツも

          あとを濁さず

           うちのじいちゃんはかなりの綺麗好きだった。いや、整理整頓魔といった方がいいかもしれない。  昨日までたしかにこの部屋に住んでいたはずなのに、生活感なんてものはひとつもありはしない。  ぴちっと揃えて並べられた蔵書の中には、「ドイツ式 片付けの秘訣」なんて本があった。  ってことは、この生活感のなさは、じいさんのたゆまぬ努力によって作られたものなのだろうか。  なんて思いを馳せてみたところで、今の私には正解はわからない。ねぇ、じいちゃん、教えておくれよ。なんて空を見上げてみた

          いびつなシラーズレッド

           そろりと手を伸ばしてそれを掴んだ瞬間、えもいわれぬ高揚を感じた。  しつこいくらいに周囲を見渡し、そこに誰もいないことを確認すると、そのサンプルの蓋を開け、下部を捻って中身を押し出し――。 「でさー、その時ユミがー」  不意に聞こえてきた若い女の声に、おれは慌てて『それ』を商品棚に押し戻す。  その数秒後、女子高生らしい二人連れが、まるで「ここは私達の店だぞ」とでも言わんばかりのドヤ顔で通路を闊歩し始めた。  すれ違いざま、片割れの女がぼそっと呟く。 「ってかコスメの

          細く吐いた息は呪詛だった

           したためているのは恨みつらみの類ではない。  淡々と並んでいるのは事実だけ。  手紙という体裁をとってはいるものの、箇条書きにした方がよほどわかりが良さそうな内容だった。  ○月○日○時○分、5発殴られる。顔に痣。みたいな。  新聞記事か、レポートか。  それともこれは訴状だろうか。  私のことをねぶり続けた奴の顔を思い浮かべながら、あいつが断罪される瞬間を見ることができないことだけを心残りに思う。  みじめで、しみったれた、鼻クソみたいな人生だった。  本当に死にたい時

          気高きエゴイスト

           いくら絵に描いたような晴天だって、四方をビルに囲まれたマンションの二階にはろくすっぽ陽なんて差し込まない。  かといって電気をつけるのもなんか面倒だし、もったいないし、結局あたしはベッドの上にうつぶせになって、ただただぺらい毛布とお友達な午後。  せっかく晴れてんだし、外出なよ、って思います?  残念、これがここんとこのあたしの休日の過ごし方なんだ。ああ、望んでこうしてるのか、そうじゃないかは聞かないでくれよ。  腹の下に敷いたスマホはぴくりとも動かない。マナーにしてるか

          カンバスに封じた罪

          「こんなもの描いて何が楽しいの」 努めて明るい口調で言いながら、貴女は屈託無く笑って見せた。 「楽しい楽しくないとかではないですよ。勉強ですから」 僕はそう答えてカンバスに筆を走らせる。 「そう。真面目なのね」 彼女が僕を称した言葉は全くもって正しくない。だって僕はこの絵筆をもって、現在進行形でその柔肌を蹂躙しているのだから。 肌色、朱色、時々黒。輪郭をなぞってその形を浮き上がらせながら、僕は確かに彼女を愛撫し続けていた。 「せっかくの裸婦画なら、もっと“ちゃんと”した