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散文65

神の前で紙を食べて、ぐにゅぐにゅに曲がった視界の中で笑う君の顔
日焼けしているから、健康的に見える。
多幸感が襲う。GoProで撮ろう。

シルバーのヘッドホン
短髪のビジネスマン
銀時計
hyperpopの申し子
笑い出してしまう女
ワインが丁度よく冷えているのか、光っている、水滴にもならない水粒
ベビーカー
子連れ
サンダルの隙間から見える美しい指。ネイル。
飯田橋の駅前から見えた夕暮れ

またハンディーアイロンで蒸気を掛けて、
シャツの皺を伸ばしていく。
生活の詩を読むように、日常の雑務をこなしいく。
生活に先立つ何かを見つけること。それを手放すこと。

クレジットカードすらないから
現金でマックでポテトを買って齧って
空腹なのか、そうでもないのか、わからなくなるような。

いずれ消えるだけの愛と、
愛と愛。
その残り香だけが
適正な湿度と
適正な温度でコントロールされた
室内に浮いている。

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