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「ハコ」を用意して、「表現する場」を提供する

コモンビートは16年間の活動で約6,300人の市民を大ホールの舞台にあげてきた。プロではないアマチュアな人たちばかりだ。

歌や踊りや演技などの技術的なハードルは全くなく、「やりたい気持ち」があれば、先着順に参加を受け入れてきた。

最初はぎこちなかった表情も動きも、表現活動を通して変化していく。大きな声を出して歌い、思いっきり体を動かし、窮屈な心を解放できることが大きな価値だったはずだ。

プロではないアマチュアな市民が、期間限定でミュージカルの演者になって表現者になる機会はなかなかない。コモンビートはそんな貴重な「場」を提供し続けてきたわけだが、今はとても難しい。新型コロナウイルスの影響で年内のミュージカルは中止になり、市民が表現者になる機会を損失させてしまった。

「場」というのは、ホールや体育館などの物理的な施設を指しているのではない。そういう施設を利用して、人と人がどのように繋がり合うかを指しているように思う。その繋がりの目的がミュージカルづくりの場合もあれば、会議の場合もあれば、スポーツの場合もある。「場を設ける」っていうのは、日時と場所を指定するだけじゃないはずだ。

コモンビートが作っていたのは、人と人が繋がり合い、心をオープンにし、お互いの違いを認め合えるように努力し合う安心・安全な「場」だ。

ホールや体育館などの「ハコ」に、そういうコンセプトのある「場」が入って、ようやく「活動」が生まれるのではないか。

今まではミュージカルを中心に活動を作っていたけど、場のコンセプトは変えずに、「ハコ」を自由に変えてみるのが面白そうだ。

体育館やホールという「ハコ」。
ミュージカルという「ハコ」。
オンラインという「ハコ」。
企業という「ハコ」。
会議という「ハコ」。
学校という「ハコ」。
教育という「ハコ」。
国際という「ハコ」。
キッズやファミリーという「ハコ」。

コモンビートがたくさん「ハコ」を用意して、そこに「場」を作っていくことで、市民が表現できる機会を提供し続けたい。これからはミュージカルに限らず、表現活動をする「場」の幅を広げていこうと思う。


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