林千恵子メゾソプラノ・リサイタル『アペルギス&グロボカール』 曲目解説
グロボカール Second Thoughts (1995)
女声とテーブルに並べられたいくつかの打楽器のための。グロボカールの育ったユーゴスラヴィアでの1991年に始まる紛争を扱った作品。フランス語、ドイツ語、スロベニア語、クロアチア語、ラテン語を用いた手紙が身振りを交えながらが、歌われ語られ、合間に疑問が投げかけられる。この言語の選択に既にヨーロッパとグロボカールの政治的、歴史的地政学が反映されている。一番最後のパートで歌手は手紙の内容を自ら考え、反映させる(実際この部分は