キリマンジャロ遠征②今だからこそワクチンって重要なんだと気づきました
2019年9月に、ずっと行きたいと思っていたアフリカの大地に足跡をつけてきました。目的はキリマンジャロ登頂と、ご褒美としてのサファリ!
現在、世界的に新型コロナウィルスが蔓延し、一日も早いワクチンの開発が望まれています。昨年アフリカに行く前には、そこまでワクチンの重要性を考えていませんでした。そんな私ですが、出発までどんなワクチンを選び、打ったのかをお話ししようと思います。
アフリカと聞くと「予防接種を打たなきゃね」って思いますよね?数年前に知り合いがアフリカに行くとき「いろんな種類打たないといけないし、タイミングが難しいから大変なのよ」と言っていたので、もちろん私もそのつもりでした。
しかし調べてみると今回渡航するタンザニアは、基本的に予防接種は受けなくても良かったのです(現地までのルートによる)。
本来、楽天家のわたしは「ラッキー!」と、たかを括り、体力アップだの筋力アップだのの準備に時間を費やし、のほほんとしていました。
ある時ふと…基本的に身体が弱く、大病もした経験もあるので「いや、絶対だめだ。ルールではなくても予防はしっかりやらないと」ということに気づき、慌てて事を進めることにしたのです。
まず頼りにしたのは、東京で内科医をしている先生です。その先生曰く、たくさんの予防接種を受けるには、間隔やタイミングが難しいからトラベルクリニックをやっているところで相談すべきとのこと。そして私が住む北海道の田舎にも、そのクリニックがあるというのです。
正直、これはかなり幸運だと思います。「日本渡航医学会」というのがあって、そこに全国のトラベルクリニックリストがあるのですが、北海道全土で5ヶ所のみ。そのうち4カ所が札幌近郊、残りの1ヶ所が、我が町にあったというわけなのです。
もちろんすぐに先生に相談にいきました。「出発まで残り1ヶ月、必要と思われる予防接種を受けたい!」と、必死の想いですがったのです。
院長先生はアメリカの医師資格も持ち、若干変わった経歴の方。あっ、これは良い意味です。ニセコという土地柄なので(海外渡航者や移住者が多い)、ある意味グローバルスタンダード的な考えを持っていると感じました。
「えっ!キリマンジャロですか!すごいですねえ、いいですねえ。今からでも大丈夫ですよ、3回必要なワクチンとしても1回でも打っておけば効果ありますから」と、頼りになるお言葉をくださいました。
早速、先生は質疑応答しながら、何が必要なのかを色々と調べてくれたのですが、ほぼほぼ全ての感染症対策は、やっておいた方が良いとなってしまいました。そうなのです、あれも心配これも心配となれば、じゃあ全部ってことになってしまいますよね。
しかしアフリカといっても広大な面積の上、国により相当風土が異なります。しかも国の中でも地域差が大きいわけですから、訪れる場所の風土をしっかり研究すれば、必要最低限に絞れるわけです。
「A型肝炎」「破傷風」「麻疹風疹」の3種類のワクチンを打つことになりました。それぞれ数回打つことが必要ですが、同じタイミングで受けられないワクチンがあったり、生ワクチンのため入荷に時間がかかるなどの諸事情により、足りない分については、帰国後に打つことにしてスケジューリングをしました。
ちなみに、よく心配される「マラリア」ですが、これは注射ではなく抗生剤の服用なのです。しかも出発の1日前から飲み始め帰国後1ヶ月に渡り、飲み続けるとのこと。
色々と悩みましたが、今回滞在する場所は、ほぼ標高1000mを越えるので、蚊の媒介は少ないと判断し、やらないことにしました。まあ、サファリが若干心配でしたが。
今になって思うのが、今回接種したワクチンも、その昔は無かったわけで、多くの方の犠牲の上に開発されたのだと思います。今、世界中の研究者の方が必死になって開発している新型コロナウィルスのワクチンも、数年後には全世界でのスタンダードになることでしょう。不要なワクチンを接種する必要は決してありませんが、今まさに必要なワクチンが一日でも早く、世界中に届きますように。
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