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キリマンジャロ遠征③出発前に一番頭を悩ますのが荷物、その中で絶対無くしちゃいけないもの

2019年9月に、ずっと行きたいと思っていたアフリカの大地に足跡をつけてきました。目的はキリマンジャロ登頂と、ご褒美としてのサファリ!

今回お伝えしたいのは、荷物のこと。

とにかく遠征となると、装備含め荷物の準備がめちゃくちゃ大変なのです。まず高所だと麓の町との気温差が激しいので、服装について悩みます。

キリマンジャロ山頂アタックの日は、若干の降雪がある場合も踏まえ−10度を想定とのこと。となると、ダウンジャケット、ダウンパンツ、オーバーミトンなど厚手対策が必要です。一方、登り始めは熱帯雨林なので、どう考えても通気性&速乾性の良い薄手が必要です。

小物類についても、出来る限り簡素かつ必要最低限にしますが、キリマンジャロはポーターさんがいて、一人20kgまで預けることができるので、ついつい余計な物まで持っていきたくなってしまいます。

テント泊だと自分で全て担ぐので(特に北海道は有人の山小屋が少ない)、一番頭を悩ませるのが、ビールの大きさ!350mlにするのか?それとも500mlにするのか?缶の大きさを考えると150g以上違うので、これは結構大きな問題なのです。あっ、話がずれました。ちなみに高所でアルコールは厳禁なので、入山中は禁酒です。飲んじゃダメです。

ではここから先は、持っていった方が便利と思ったもの。逆に要らなかったもの、そしてあー失敗したと後悔したものをキリマンジャロ登山目線でお伝えしますね(衣類は除く)。

エコバック テントの中でも自分のものを突っ込んでおけば邪魔にならないし、ダイニング用テント(ご飯を食べるためのテントがある)へ行く時も、ヘッドランプとか色々入れて持っていける。

爪用歯ブラシ 入山が長くなると手が汚れていきます。ウェットティッシュで拭いても爪の中のホコリが取れないので、水場があればゴシゴシすると結構綺麗になります。

ハンドクリーム 特に高所は乾燥がひどいので、これは必須グッズ。できれば油分が多いものが良いです。アコンカグアの時は指先が割れて痛くて大変でした。

ナルゲンボトル 登山であれば大抵携行すると思いますが、夜の冷え対策に便利です。寝る前に熱いお湯を入れて、シュラフに入れると湯たんぽがわり。朝には常温になっているので飲み水や顔を洗ったりと使えます。

サンダル いつもは必須だけど、キリマンジャロでは要らなかった。なぜなら、熱帯雨林を抜けると埃っぽいので、テント回りでもサンダルだとホコリだらけになるから。けど下山後やサファリでの使用頻度は高かったです。

好きな飲み物のティーバックとかポカリの粉とか キリマンジャロでは飲み水も全て用意してくれるのですが、沢で水が取れているうちがいいけど、だんだん味が気になる人もいます。煮沸はしてくれるけど、まあいろいろ不純物が混ざっているわけです。そんな時、お水の味を誤魔化す意味で、自分色の味付けをするというわけです。ちなみに紅茶やミロ(これは世界共通っぽい)は、常に出してくれました。

厚手のマット これは出発前に悩みました。アコンカグアの時に準備した厚手のマットがあるのですが、それにせず薄手マットにしてしまったのです。寒くはなかったけど、せっかくポーターさんが持ってくれるなら、厚手の方が居心地よかったなーと。自分で背負うなら絶対的に薄手ですけど。

大体こんな感じです。もちろん個人差があるのはご承知くださいね。

そして今回私は、ある意味「余計なものの括りでもあるグッズ」に下心を出したために、大変な事態に陥ってしまいました。

それは何かというとです。

テント生活が長くなると、いかにテント内を快適に過ごせるか=安眠できるか、が鍵となります。大抵は洋服を入れている小さいバックを枕がわりにしています。しかし出発前に空気を入れて使う枕を買うか悩みましたが、「いや、これは余計なものだ」と省くことにしました。

そして…

日本からはカタール航空を利用し、ドーハ経由でした。羽田からドーハ行きの機内ではエコノミークラスにも関わらず、枕やアメニティグッズが付いていたのです。ありえます?ものすごくサービスも良くて、大満足の機内でした。そして私の頭の中には、あることが思いついてしまったのです。

この枕!お借りしていきますか!しめしめ。

ドーハに到着し機内を出るときです。あたりを見回しバックパックに枕を突っ込んで、そそくさと席を離れました。ちなみにメンバーは、みんなバラバラの席だったので、飛行機から出てラウンジで集合し、次の飛行機を待つためにカフェに入ることになりました。

みんなに自慢しちゃお〜と、ニコニコ顔でガサゴソとバックパックに手を突っ込んだときのことです。

あれ?一番上に入れているはずのポーチがない!

初めは手を突っ込み探していましたが、「ない、なーい!」

慌てて荷物を全部出しても出てきません。みんなに「落ち着け、よく思い出して」と言われますが心臓がバクバクです。なぜなら…

コンタクトレンズが入っているからです。しかも全行程の半分。

何を隠そう、数年前ギリシャのケファロニア島に行った時に、飛行機のアクシデントがあり荷物が届かず、コンタクト丸々一式を荷物に入れていた私は大変な思いをしました。

なので今回用意周到にと、半分は手荷物に入れておいたのです。

私、すごく視力が悪いのです。視力検査で一番大きな文字も読めません。メガネも併用しているけど、遠くまで見れるようにしていないし、家の中でしか使わないので、登山でメガネという経験はありません。

それでなくても今回のようなチャレンジの場合、出来る限りストレスは無くしておきたいのに。

待ち時間の間に、空港内を走りまくって探しましたが、結果として行方不明。こうなったら残りの半分を二日ずつ使って凌ぐしかないと思い、現地に着いてからドラッグストアに連れて行ってもらうことになりました。保存液が必要ですから。しかしレンズケースもありません。レンズケースがなかった場合、一体何を代用すればいいのだろう??

私の窮地を、だんだん仲間たちは楽しみ始め、「アフリカ人はみんな目がいいから、コンタクトなんて使うわけないじゃん」とか「外さずに、ずっと目に入れておけ」など、言いたい放題です。まあ、それまでの遠征でも私は色々とハプニングだらけだからなのですが。

ドーハからキリマンジャロ空港までのフライトが、長かったことと言ったらありません。頭の中は様々なパターンをシュミレーションして、最悪に備えようとするのですが、絶対嫌だ〜!という思いが勝ち完全否定。

せっかくここまでしっかり準備を重ねてきたというのに、まだ一歩も登山を開始していないというのに。よりによって目が見えないとは、、、

結果として保存液を購入でき、二日に一度のコンタクトレンズ生活で、なんとか乗り切ることができました。しかし有り難かったのが、テント生活でも毎日朝と夕方に洗面器にお湯を入れてくれるのです。しっかり手が洗える中でコンタクトをさわれたので本当に助かりました。

その時の心情含め詳しく書いてあるのが、こちらのブログです。よかったら一緒に読んでみてくださいね!

生活のためとはいえ、20kgもの荷物をアタックキャンプのある標高4,600mまで担ぎ上げてくれるポーターさんには、感謝の言葉がいっぱいです。誰かが持ってくれるからと、安易に荷物を増やしちゃあいけないんだと心に誓いながら、枕で快適に眠れたな〜とも思うのでした。

おまけ 色々と反省した私は帰りの飛行機で、お借りした枕を返しておきました。



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