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私の好きな人。

『飾らない言葉、繕わない態度。たまにハラハラさせられるけど、それも含めてあなたの魅力。役を生きているとき、纏う雰囲気から変わるところが好き。疲れを感じさせずに、「この仕事が好きだ」とまっすぐ告げるところが好き。周りに愛されているのだと端々に感じられて、あなたを好きでよかったと度々思わされるところが好き。常に正直で向き合ってくれるところが好き。あなたを信じようと思わせてくれるところが好き。映像でも舞台でも、過去も現在も、そしてきっと未来も。本人、役共にナチュラルに生きている。その存在が好き。あと顔。』

 Twitterでのアイコンやヘッダーを変更するにあたり、推しの好きなところを書き連ねた。もちろんまだまだあるけど、ぎゅっと縮めた。
 今日はさらに書きたくなって書いている。私の推している俳優、田中圭について。

 私が彼を好きだと思って推し始めたのは、すごく最近。おそらく多くの人がファンになったであろう「おっさんずラブ」リアタイ当時よりもさらに遅れて、ちょうど劇場版が公開になった頃だ。
 以前から友人に、「おっさんずラブ面白いよ」と勧められてはいた。気になっていたし主演の田中圭のことも普通に好きだったので観ようとは思っていた。でも観たら絶対にハマるという確信があったため、とりあえず熟成させていた。私はハマってしまいそうなものは置いておきたくなるタイプのオタクで、時差を経てハマることが多い。今回もそのパターンだった。
 映画公開当時、ちょうど次女を出産した直後で実家に里帰りをしていた。そろそろ家に戻ろうという頃に、台風が直撃して実家は停電。我が家も同じで、9月のまだ暑い中、約二週間停電した。旦那の実家が運良く停電を免れ、生後1ヶ月の子どももいたため少しの間お世話になり、9月下旬にようやく我が家に帰った。
 次女は夜泣きが酷く、眠れない日々が続いた。そんな中プライムビデオでおっさんずラブを観た。夢中で観た。1話を観てからはずっと続きが気になって、夜中にFirestickリモコンを片手に、寝かしつけをしながら観た。当時の私の心の支えで、本当に面白かった。ドラマを全て観終わり、公開真っただ中だった映画も観に行きたくてたまらなかった。でも次女の栄養は全て母乳だったし、まだ頻回授乳の時期で、数時間の外出も出来なかった。映画は諦めたけどパンフレットだけ買った。そんなことをしたのは初めてだった。

 私はおっさんずラブの春田と牧に恋をした。7話のラストを何度観たかわからない。何度観ても、あの橋のシーンのあまりの美しさに涙する。そして思ったのだ。田中圭って、こんなにすごい役者さんだったの? と。
 田中圭のことはもちろん知っていた。観ていたドラマにもたくさん出ていたし、名前を聞いてすぐに顔も浮かぶ。でも、あまりにもナチュラルに作品に存在していた。違和感無く。だから意識したことも無かったのが正直な感想だ。ファンになってから過去作をたくさん観て、リアルタイムで観ていた作品もあった。脇役が多かった時代だ。「これ、田中圭だったのか」と幾度も思った。

 実は圭モバに入ったのも映画公開中のこの時期だ。おっさんずラブが面白くて、田中圭にすごく興味を持って、検索して知った圭モバ。月額も安いしすぐに入会した。そして過去のブログを読んだり、映画が終わってスカイが始まる頃はリアルタイムで彼の言葉を読んでいた。この頃はまだTwitterもやっておらず、ひとりでひっそりと応援していた。

 私は、彼を最近になってちゃんと応援し始めた、いわゆる「新規」だ。
 彼の魅力に以前から気付き、長年応援しているファンの方には一生頭が上がらない。これは私の見解だけど、ひたすらそう思う。
 ファン歴の浅い私だけど、彼が綴るブログを読んで、過去のものも読んで、本当に驚いた。
 この人には、嘘が無い。
 もちろん、言えないこと、内に秘めていることはたくさんあるのだろう。それはわかる。だけど、私たちファンに向けて綴る文章に、ただただ「嘘」が無い。まっすぐ、言えないことや言いたくないことは書かず、でも正直に文字を打っているのがよくわかる。そのことに毎回、感動する。
 信じさせてくれる人が好きだ。
 今まで芸能人を好きになったことは数えるほどしかないけど、いつも基準にあるのは「信じられるかどうか」だった。芸能人相手に滑稽だとは思う。でも、きっと今正直な気持ちを言っているんだろうなと感じられる方は好感が持てた。
 そもそも元々芸能人にあまり興味が無く、ドラマや映画は好きだけど作品として観るので、ひとりの誰かにハマる経験もなかった。だから田中圭は例外中の例外だ。

 彼の言葉や綴る内容に本当に嘘が無いか。それは本人以外誰にもわからないし、私たちファンも同じだ。でも、彼の文章はきっと本音なんだろうなと信じられる。それは度々出演するバラエティーなどでの彼の発言も、それを裏付ける材料になっている。

 今流行りの忖度とか、他人からどう観られるとか、そういう計算が本当に無い。ただ彼のまま生きている。きっと、今までもこれからもずっと。
 だから、たまにハラハラもするし心配もする。同時にホッともするのだ。これは身勝手な安堵だ。勝手に彼を、身近に感じられている。

 人間は間違う。失敗もするし、後悔もする。
 芸能人で大変だなと思うのは、そういうものを例え小さなことでも大々的に取り上げられてしまうことだ。一般人からしたらよくあることだったり気にも留めないことでも、芸能人で人気があると途端に「自覚を持つべき」であると各方面から叩かれる。まさに「出る杭は打たれる」のだなと感じる。
 もちろんそういうときに反省は必要だと思う。でもそれは、私たちと同じできっと身近な人がちゃんと話してくれているはずだし、彼に伝えたいのなら直接届くメッセージも送れる。そういう言葉やメッセージを捨て置く人ではないと思っている。これは願望だ。

 今彼は、多方面から引っ張りだこだ。主演や準主役のような役もきっと多数抱えている。いくら以前から掛け持ちが常だったとは言え、脇役の掛け持ちと主役級の掛け持ちでは確実に後者の方が負担は増えていると思う。それでも、役に生きることが好きだという彼が私は好きだ。辛いときは辛いのだと言って休んで欲しいけど、精いっぱい頑張ってくれている姿に勇気づけられるし、憧れてもいる。

 彼は、ずっとまっすぐ生きている。
 まっすぐというのは、私たちや世間の心に沿っているわけではない。彼自身の心に沿って、まっすぐ生きているのだ。それを私たちは、ひしひしと感じられている。
 承認欲求のようなものは誰にでもあると思うのに、彼からはそれを感じられない。もちろんあるだろうし、それもわかるのだけど(言葉が難しい)、あからさまに感じられない。すごく、良い意味で。

 彼はきっと、「わかってもらえる人へ」届けている。ずっと。それが多いに越したことは無いし、増えればいいとも思っている。それでも、自ら届けたものがわかってもらえなかったとき、そこに落ち込んではいない気がする。「こう感じてこう演じてこう届けたよ」と伝えてくれて、それで届かなかった人に対してはきっと落ち込んだりはしていない。……語弊があるな。落ち込んではいるかもしれないけど、気にしてはいない。引きずったりしない。その分届いた人たちに向けて、「ありがとう」と言ってくれている。

 たくさんの作品に出演しているから、毎回届く人と届かない人がいる。それは必然で、きっと彼も持っている感覚だ。
 彼は「ファンのために仕事してない」と言った。これについてはいろいろな意見があるのはわかる。でも私は納得した。仕事は本来、自分のためにするものだ。自分のためにした仕事が、結果誰かのためになる。その結果をやりがいにしている人も多い中、彼は自分の中でやりがいを見つけているのだと感じた。
 だってそれって、役者という仕事に全力で向き合っているからじゃないか?
 もちろんファンのためというスタンスを持っている方も素晴らしい。だけどファンのためじゃないというスタンスを持ち、それを言葉にした彼が好きだと思った。
 私は、彼に忖度してほしくない。世間体や評判を気にしながら、仕事して欲しくない。彼がやりたいと思った役を、全力で生きて欲しい。それを受け止めたい。
 「こんな役だと思わなかった」と思うことがあるかもしれない。それでもいい。どんな役をやっても、彼が役を全力で生きたのだと、毎回感じられるのだ。

 私は、田中圭が好きだ。
 どんな役にも真っ正面から向き合って、そのときの全力でぶつかっていく、田中圭が好きだ。
 葛藤したり、悩んだりしたんだろうなと思う役もたくさんある。それでも、そのときに感じたまま演じている彼を尊いと思う。これは私がファンだからだろうけど、そう思う。

 今や大人気俳優、日本で一番忙しい俳優などと通り名が付くようになり、一番戸惑っているのはもしかしたら彼自身なのかもしれない。「僕はまったく変わっていない」のだと各メディアで言っているように、彼の過去のインタビューなどを読んでも、驚くほどブレていない。それはすごく、強みだと思う。彼の魅力だと思う。

 きっと彼は、これからもブレずに生きていく。そしてそれを見(観)守りながら、私も生きたいと思う。

 今彼がリアルタイムで生きていた、生きている役を私たちは観ている。その生きざまに、心が震えてどうしようもない。
 このクールは特に、彼が生きた役に振り回されている。心乱されている。彼の生きた役を、愛してしまっている。それはとてもすごいことで、幸せなことだ。
 圭くん、ありがとう。大好きだよ。これからもずっと、応援しています。

 という、長すぎるつぶやき。
 読んでくれた方、ありがとう。

フジテレビ 木曜日 22:00 『アンサング・シンデレラ』9月24日最終話
TBS 毎週金曜日 22:00 『キワドい2人‐K2‐』
テレビ朝日 10月31日(土)23時スタート 『先生を消す方程式。』
映画『哀愁しんでれら』 2021年2月5日(金)公開

 どうぞよろしくお願いいたします。

 
 
 

 

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