見出し画像

What We Do:ACTANT FORESTの具体的な取りくみ

Ryuichi Nambu

ACTANT FORESTは、さしあたって4つの具体的な活動に着手します。「Design with Nature」というコンセプトや、行動や実践につながる「知恵を届ける」というアプローチ方針にもとづいて、「Think:かんがえる」、「Do:やってみる」、「Live:くらす」「Co-op:協同運営する」という4つの柱で活動を進めていきます。

コンセプトに関しての詳細はこちらを御覧ください。

● Think:かんがえる 
「リサーチメディアの運営」

actantアセット 21

自然とデザインについて「かんがえる」ためのヒントや素材を、noteやニュースレターを通じてお届けします。

中心となるのは、オランダを拠点にして取材するグリーンテックや、社会実践の紹介です。オランダには新しい価値を実験的に推し進めるラディカルな文化があります。環境やサステナビリティ関する事柄も重要視され、すでに実装段階にあります。

対して、古来日本文化に内在してきた実践知も重要なファクターです。デザインラボでの活動レポートを中心に、日本人が環境と共生してきた実践知を、「Design with Nature」というフィルターを通してお伝えします。

それぞれ、社会制度や文化現象に関する話題を織り交ぜて批判的に検討することで、自然と都市生活のオルタナティブな関係性を多角的に素描します。

例として、連載中のドーナツエコノミーに関する記事を御覧ください。

● Do:やってみる 
「デザインキットの開発」

actantアセット 22

南アルプスの麓に位置するデザインラボにて、自然とコラボレーションするためのデザインキットやデザインメソッドの開発を進めています。

ビジネスやサービス設計にかかわる広義のデザインメソッドから、自然を活用したデザインプラクティス、だれもが簡単に森林環境の持続可能性や多様性を実現できるようなキット開発を検討しています。

例えば、微生物発電を活用した植物センサーの開発や土中環境の分析ツール、環境をアクターとして捉えたサービスエコシステム検討メソッドといった多様なプロジェクトが進行中です。

行動や実践につながる「知恵を届ける」というACTANT FORESTの方針にもとづいて、誰もが再現し、参加や体験のできるメソッドづくりに努めます。

完成に至るまでの開発プロセスは随時、このnoteで公表します。


● Live:くらす 
「サテライトホームの開発」

actantアセット 23

もっと自然が近くにあるくらしをデザインするにはどうすればよいか。都市とは少し離れた場所を行き来するためのサテライトホームをデザインします。ロシアにはダーチャ、ドイツにはクラインガルデンと呼ばれる週末を郊外の小屋で過ごす習慣があります。日本でも同様の習慣をつくることができないか、という問いのもと、各種プロトタイピングを進めています。

まずは森のなかにオフグリッドなデザインラボをつくることからはじめます。無理のないオフグリッドを少しづつインストールしながら自分たちのライフスタイルを無理なく変えていくこと目標にしています。

「グリッド」とは、普段わたしたちが頼りにしている電気や水道といった基本的なつながりのことです。「オフグリッド」とは、そのつながりからいったん離れて、自然から得られる資源とつながりなおすことです。私たちがデザインしたいのは、自然にも都市生活にも無理のない、オンとオフの良いところをうまく組み合わせた「ミッドグリッド」のような自給自足性です。

森での実験をベースに設計中のオフグリッドサテライトホームは、災害や過疎によってインフラが途だえても快適にくらせる都市生活のセーフティネットとして、また、管理者が減って多くの課題をかかえる山林の新しい利用価値として活用可能です。


● Co-op:協同運営する 
「コーポラティブフォレスト事業」

actantアセット 24

ACTANTの保有するサービスデザインの知見を活かし、森をオープンに楽しむための協同管理のしくみをデザインします。

江戸時代には里山というエコシステムが自然と都市の橋渡しをしていました。江戸経済と山林資源のバランスがうまく維持された持続可能性の高いしくみでした。

では、江戸とは比べ物にならない規模のエネルギーを消費する現代都市生活と自然の関係はどのようなものになるべきでしょうか。ACTANT FORESTでは、クラウドファンディングやサブスクリプション、コミュニティ農業の手法を取り入れて、みんなで森を共有し、持続的に運営していくためのプラットフォームづくりをしています。

現在、Sugi projectというグローバルに展開する森林再生プラットフォームと協業の手続きを進めています。森林利用をうながすための新しい価値創造や、収益分配の方法等、汎用性のあるサービスづくりに繋げていきます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?