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#家事分担
物語食卓の風景・ワーキングマザー④
「郷土史サークルで、誰かと恋愛して駆け落ちしたとかってこと? まるで小説とかドラマみたいな展開ね」と亜衣。
「いやー、そんなはっきり言わないでよ。なんか気持ち悪い」と香奈子。
「だって香奈子、そう言っているも同然じゃない」
「まあねえ。だってね、お父さん、ずっと関西で育って関西から出たことないのよ。地元で育って、地元の学校へ行って、大学も近いし。結婚で一度駅近くのマンションに住んだけど、私
物語食卓の風景・シングル女性の悩み①
家庭ごとに異なる家事の場面を描く物語、4人目の登場人物は、立花一家の長女、真友子の先輩の長沢美紀子です。美紀子は東京で1人暮らしで、フリーの編集者です。前回の、美紀子登場場面はこんな感じでした。
久しぶりに1日まるまる仕事をしないで済む日、美紀子は公園のそばにあるペットショップまでキャットフードを買いに出かけた。いつの間にか、愛猫のアンナちゃんのエサが底をつきかけていたからだ。
この2カ
物語食卓の風景・専業主婦のつぶやき③
関西に住む専業主婦で、8歳と2歳の娘を育てる香奈子の悩み。それは夫の勝がマメな側面を出すことだ。前回はこんな感じでした。
結婚したときに、勝が持ってきた荷物の中に「昭和か!」とツッコミを入れたくなるような箒が入っていた。香奈子が「これ何?」と聞いたところ、「箒だよ」と当たり前の返事をする。「だから、その箒が何で入ってんの。掃除機あるでしょ」「いや、ばあちゃんがもってけって、新しいのを買って
物語食卓の風景・専業主婦のつぶやき②
前回から、洋子さんの次女で真友子さんの妹の香奈子さんの話が始まりました。
香奈子の夫は、マメである。会社でもこまめな気配りができると評判だった。私も最初、生理中で疲れていたときに、いち早く「大丈夫?顔色が悪いけど」と言ってもらえたことが、勝を意識し始めたきっかけだった。デスクの机の上も、いつもきれいに片づいていて、資料も自分でファイリングしていて、上司から「誰か、何々について知らんかー?」と