見出し画像

【会社にドローンがやってきた:20】ドローンスクール受講。

【前回のあらすじ】ドローン撮影現場に立ち会い、その様子をじっくり観察する。

(2023年4月)
ドローンが届いてから約半年、ついに「秋葉原ドローンスクール」受講の日が訪れた。平日4日間コース、JUIDA操縦技能証明のほかに、安全運航管理者も含めた。

民間資格とはいえ学科・実技の試験はある。
しかし元々僕はラジコン小僧。今までの手続きの過程で多くの知識を得て、更にこの日までに多少の予習と10時間以上のお座敷フライト+トイ・ドローンを経験してきた。僕が落ちるなら全員落ちる。それぐらいの自信はあった。

◾️初日:座学&学科試験
受講生は10名ほど。これもたしか一人の講師に対しての人数が決められていて、100人同時とかはNGのはず。
年代は40代〜60代ぐらいで、若い人はゼロ。まぁ金額が金額だから・・・とはいえ、若干寂しい気はする。興味はあっても入り口で断念した人は、きっと山ほどいるのだろう。

早速講義開始。「授業」を受けたのは数十年振りだ。法規以外にも気象や電波など科目は多岐にわたり、科目ごとに担当講師が交代する。

学科試験の難易度は、あくまでも僕の感覚だが自動車教習所ぐらいのレベルで、常識でわかることが半分。
あとは授業をきちんと聞いていれば、試験に落ちることはないと思う。

◾️2日目:実技
場所は変わり、広々とした芝生のグラウンド。複数のグループに分かれ、実質マンツーマンで指導を受ける。
機体はphantom4。大きさはinspire1と同じぐらいだが威圧感は無く、誰でもウェルカムな雰囲気で、見た目の構造もシンプル。本社から届いたinspire1に送信機とタブレットが2セットある理由も理解できた。

まず最初にプロペラ始動前の「儀式」を、その理由も含めて学ぶ。そして最初はGPS有、その後マニュアルモードに切り替え、動きの違いを体感する。この日の風速は0.5〜1mほどだったが、それでも機体は流される。「すべる」と言った方がいいかもしれない。

ホバリングも一苦労だが、難しいのは「距離感」。距離が多少離れても地上の目印からの左右のズレはわかるが、前後(手前・奥)のズレがわかりにくい。これは天性の「絶対距離感」の持ち主以外は、練習を繰り返して身体に叩き込むしかないだろう。はたして2日間でそれができるようになるのか、若干不安になる。
実技試験用ルートの飛行を何度も繰り返し、弱点の指摘と指導を個々に受け、2日目が終了。

◾️3日目:実技試験
「まっすぐ目印まで進んで、90度回転して・・・。」試験用のコースは、覚える必要がないほど単純なルート。しかしそれをマニュアルモードで正確にトレースするのは、事前にトイ・ドローンで練習していたとしても、簡単ではない。
慣れない機体、難しい距離感、そして予期せぬ風のイタズラに翻弄される中、1人、また1人合格していき、最終的に全員が合格した。

◾️4日目:その1  安全運航管理者
社会的な価値と事故のリスクの考え方や、起こりうる事故を事前に予想し、それを未然に防ぐためにどのような安全対策をするかなどを、口頭での応答を交えて学んだ。これも最後に試験があるが、油断していた僕はそれを忘れており、一瞬「落第」の2文字が脳裏をかすめた。

◾️4日目:その2  夜間飛行&目視外飛行
午後は倉庫に移動。講師たちも大変だと、しみじみ思う。
照明を消した薄暗い中での飛行と、目視外飛行を残り半日かけて練習する。この日の訓練は補助者のサポートも重要な要素で、受講者同士が交代で飛行と補助を繰り返す。

目視外飛行は、操縦の難易度というか、恐怖感が数ランク上がる。しかし実務で飛ばすためには、これに慣れないといけない。1時間以上の公式な経験値は得たが、到底これで十分ということはない。

こうして4日間の授業は終了。順番に修了証を受け取り、全ての課程が終了した。

「ドローンでの仕事が控えている人、いますか?」と質問があり、可能性はあるので手を挙げたが、その場では僕一人だけ。そして既に仕事用のドローンが手元にあるのも僕だけ。
わかってはいたが、とてつもなく恵まれている。投資は返さねば。同時にプレッシャーも生まれていた。

次は最後の関門、包括申請だ。

秋葉原ドローンスクールの皆様、このたびは大変お世話になりました。時にフランクな雑談ありで、緊張感の中にもメリハリがあり、楽しませていただきました。
ここにして本当に良かったです。また練習の際にはよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?