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【人生のほんの1日】20230623 ピアノレッスンday

今日の午後はピアノレッスンでした。
先週から、私のレッスンの後に私のピアノを使ってめっちゃ才能の塊すぎる中学生の生徒さんのレッスンがはじまり、生徒さんが来るまでに、大曲も含めて私が手がけ中の全曲を先生に見ていただきたいので、今日のレッスンは次から次へという感じでハイペースで進めました。

今月はツェルニー30番をお休みにしてしまいました。というのは、手がけ中のベートーヴェンの「創作主題による32の変奏曲」のボリュームがかなり重いのと、この変奏曲は各変奏ごとに様々なテクニックが登場するので、エチュードをたくさん弾いているような性格もあるんですね。

ベートーヴェンの弟子でもあるツェルニーの練習曲はベートーヴェンのソナタを上手に弾けるようになるための指の練習曲でもあるので、ベートーヴェンの変奏曲を真剣に練習しているときは、それでツェルニーの役割も兼ねるかなと思っての判断でもあります。


とりあえずレッスン曲数が多いので、どんどん弾いていきました。
弾いた順に列挙していきますね。各曲の文章は先生からのコメントを中心に覚書きで書いています。

坂本龍一 「andata」

昨日から、坂本龍一さんの闘病生活から最期までを綴った自伝「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」を読んでいて、この「andata」が収録されたアルバム「async」にかけた氏の思い入れの深さも再認識し、やはりこの曲は死生観を漂わせるような、重く静かな雰囲気を意識して演奏するのがよいなと思い、そのように弾きました。

先生にもその「彼岸」的な雰囲気が伝わったようで、その方向性はとてもいいですね、と共感いただけました。

ちなみに「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」のタイトルは坂本さんが音楽を手がけられたベルナルド・ベルトリッチ監督作品映画「The sheltering sky」のラストに出て来るセリフから取られているそうです。

「The sheltering sky」のテーマ曲も大好きなので、この曲の次に仕上げるところまで手がけてみたいな。

スカルラッティ ソナタ K.466

これは来月くらいには仕上がりそうですね、と。

左手は凛とした重さをもって、右手のメロディは軽いタッチなんだけど芯があるある音で切々と歌っていくようにすると太田さんのやりたい雰囲気を表現できると思いますよ、と。

スクリャービン エチュードop.2-1

1回弾いたら上手く弾けず、もう一度通して弾きました。
これも前回よりも声部の引き分けが明確になり、表現も深みが増しましたね、と。


パスカル・ヒメノ 演奏会用リズムエチュード 
1-1 ファンキー、1-3 ボレロ

ファンキーは、リズム感をしっかり押さえるために左手だけの練習もしてみてください、と。左手だけでリズムを捉えられると全体のスピードが一気に上げやすくなりますとのことでした。
ボレロは、毎週言っているようですが、先週よりもちゃんと進化が感じられ、曲の雰囲気がよく出てきました、とのこと(まだとてもゆっくりの演奏です)。


ベートーヴェン 
創作主題による32の変奏曲

今回は超・気合を入れて、テーマから第31変奏までをレッスンでは初通ししました。今の私の演奏速度だと、間違えないように慎重にゆっくり演奏するので40分近くかかります。
この曲だけでも脳的にも身体的にも精神的にもかなり疲労します。

この1週間とても頑張って練習したので、超絶ゆっくりではありますが、間違いもかなり減り、この曲っぽい重厚な雰囲気が出せてきたように思います。

先生も辛抱強く聴いてくださり、「これは!本当に頑張りました。先週までの進化よりもこの一週間の進化がすごいです」と労ってくださいました。

そして、鬼門ともいえる第32変奏の冒頭8小節の練習の仕方もアドバイスいただきました。上段2小節めから始まる「左手で10個の音を弾く中に右手の7連譜を合わせる」のが私にはとても難しく、この部分は1拍どころか半拍に区切っての地道練習から初めて攻略していきたいと思います。

この8小節を乗り越えれば頭での理解が難しい箇所はなさそうなので、ここが最後の砦な感じですね。

ここまでのレッスンで、先生も私も結構脳と身体の疲労がキたので、おやつ休憩にしました。レッスンの真ん中過ぎあたりで糖質補給するとラストまでヘタらないで調子良くいけるということが先週判明し、中間のおやつを定番化しました。
今日はかりんとう饅頭を食べながらちょっと雑談もして休憩。


ここから先、あと1時間で次の生徒さんのレッスンなので、まだ残り曲結構ありますが、時間の無駄がないように時間配分しながらどんどん進めました。

バッハ 平均律 第1巻 2番 BWV847、6番 BWV851

2番はプレリュード&フーガはほぼメンテモードで問題なし。
6番も、ゆっくりでしたがプレリュード&フーガとも通しでさほどミスもなく弾けるようになってきていて、これももうすぐ仕上げ段階になりますね、と。

ショパン バラード第2番 op.38

今日は、比較的練習が進んでいる4ページめまでを、超ゆっくりですが間違えないように、曲の雰囲気を出せるように弾きました。

「やはりこの曲は太田さんにとても似合っていますね。これは弾けるようになるのが楽しみです」とありがたいお言葉をいただきました。


ベートーヴェン ソナタ第17番「テンペスト」

次の生徒さんが来る時間が迫ってきたので、今日は新曲の第2楽章はやらないで、ずいぶん以前に手がけた第3楽章を弾きました。

この楽章は似たような譜面づらがずっと続くので、楽譜を見ながら弾いても迷子になりやすいのですが、毎日の初見練習の成果か以前よりも手を見ないで楽譜をガン見しながら弾けるようになってきているので、久しぶりに弾く割にはあまり「今どこ弾いてるんだっけ」的な楽譜迷子にならず、かつ以前よりもしっかりした音で弾けました。

ラフマニノフ 楽興の時 第3、4番

3番は本番仕様仕上げレベルで、私的には精神性も込めて相手の心に届ける演奏ができたように思います。
4番は、めっちゃ魂を込める意気込みで弾きました。中間部はまだ速いスピードでは弾けませんが、全体的には局所的な難所もかなりクリアーできて、一生の中で最もいい演奏ができたと思います。

そして、4番の後半あたりで次の生徒さんがいらっしゃり、内心めっちゃ緊張が高まったのですが、「ここで集中を切らさないように!」と激・集中度を高めて最後まで強い意志で弾き切れました。自分でもラストはかなり激しさと精神性も盛り込んで弾けたように思います。

今日は、どの曲もいつも以上の気合でレッスンに臨んだので、レッスン後はやや燃え尽きました😅

その後 次の生徒さんの、燦めきが目に見えるような演奏をスタジオオーナー特権で聴講させていただき、素敵な音楽の時間に浸ることができました。

私ひとりだけではないレッスンdayが新鮮でますます楽しい今日この頃です😄


【メディア掲載・出演のお知らせ】
「趣味の園芸 テキスト 2023年6月号」の番組連動ページ「稲垣吾郎 グリーンサムへの12か月③ ほしい風景を植物でつくる」にて私 太田敦雄が講師として執筆、6ページにわたり掲載されています。

2023年6月25、28日放送のNHK Eテレ「趣味の園芸」にもフルで出演します!


【ピアノ朝練覚え書き】 
初見練習 
ゲーム「ニーア・オートマタ」OSTより
「遊園施設」

昨日に引き続き、ゲーム音楽のニーアシリーズを。
「ニーア・オートマタ」オフィシャルスコアブックから2曲目。
これも一冊にたくさんの曲が収録されていて、いい曲が多いので、初見練習に使うにしてもネタに困らない感じですね。

この曲は6ページありましたが、頑張って全部1日で読みました。


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