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【植栽家の日常】20230817 自ら植物を選び取る楽しみと愛着

今日出荷した植物の中に、たいへんマイナーな植物なんですが私が近年とても「自分好みな素材」だなと思っている植物 ビゲロウィア ヌッタリィ (Bigelowia nuttallii)があり、これを買ったお客さまとはとても気が合いそうと思いました。

花がちゃんと開かない矮性のオミナエシみたいな感じというんでしょうか。
正直とても地味めなキク科の植物(そもそもキク科にも見えにくい)で、結構な園芸通の方でもあまりピンとこない植物なように思います。

開花期はやや株元が枯れ気味になりますが、それ以外の時期は写真のような
糸葉がこんもりと茂った草姿になり、キク科のイメージを覆してくれます。

単体では地味めですが、組み合わせ方でとてもいい仕事をしてくれそうな植物だなと思います。「単体でもキレイ」っていう植物はそのまま使えるので便利なのですが、こういう「単体では地味だけどポテンシャルがある素材」っていうのは、生かすも殺すも使う人の技量に依ってくるので、ちょっと使いにくいかもしれないけど、組み合わせが考えられる人にとっては「差別化が図れる」ナイス素材なんですよね。

『何をするにしても、便利を基準に選ばないことです。 便利ではないほうを選ぶことで、オリジナリティーが生まれるのです。』

中谷彰宏「50代でしなければならない55のこと」


コンパクトで草姿のおさまりが良い、見た目に独特の個性・異彩がある、暑さ・寒さ・乾燥にも強く育てやすい、と、酷暑地住まいで細やかな手入れを要する植物を好まない私の生活環境や性格にもとても合っていて、むしろある意味「私みたいな植物」といった共感さえも覚えそうな植物です。もはや勝手に思い入れが深い域ですね😅

「有名ガーデナーの○○さんが植えていたから」とか流行りだからとかいう受動的な理由からではなく、自分の審美眼や感覚で能動的主体的に選び取った植物って、やはり愛着が湧きますし、その植物に対しての責任を自分で負える覚悟ができますよね。

植物の見た目だけだと組み合わせの手がかりにとぼしいのですが、もともとどういう場所に生えている植物なのか、その植物のプロフィールや素性をたどると組み合わせの風景が見えてみます。そのくらいの調べごとはネットでチャチャっとできますのでした方がよいですね。

本種 ビゲロウィア ヌッタリィはジョージア州、テキサス州などのアメリカ南部の
一部地域に点在して自生が見られるキク科の植物です。

開花期以外は地際にコンパクトなグラスのような草姿でマウンド状に糸葉をしげらせ、晩夏〜秋にかけて花茎を伸ばして、オミナエシの花をより繊細にしたような花を花茎の先端が黄色く色づいたように咲かせます。

蒸散を防ぐような小型の細葉の草姿や省エネな感じの花の作りは、「もともと乾燥している場所や痩せた土地に耐えるように生えている植物なのかな」という印象を与えます。
このちょっとオミナエシのような花も、よく見るとセネキオ属の多肉植物のような雰囲気も感じます。

北アメリカ中央部のプレーリーと呼ばれる草原地域の植生には埋もれてしまいそうな草姿で、どちらかというとアガベとかユッカとかフェスツカが生えていそうな、より乾燥ぎみで岩が多い荒寥とした場所に生息してるイメージですね。

葉の姿はイネ科のフェスツカなど乾燥地原産の小型グラスを連想させるような様子で、キク科の植物のイメージからとても離れた雰囲気あがりそのイメージギャップも面白いところ。

晩夏〜秋にかけて、30cm程度の花茎を伸ばしてたとえていうならオミナエシの花を繊細に・細くしたような鮮黄色の花を咲かせます。

開花時は細かく分岐した枝の先端が黄色く色づいたような様相を呈します。
全体が細いパーツで構成されている姿はオミナエシとは全く異なり、キク科の植物というよりはハティオラなど立ち枝性のサボテンのような不思議な雰囲気を漂わせます。

原生地では栄養価の低い痩せた土壌に生息しており、湿地のような場所や、一方で
岩場など乾燥した場所にも見られます。

世界的に見るとたいへん珍しい植物ですが、乾燥にも強く、耐暑性・耐寒性もあり、性質丈夫で日本でも育てやすい植物です。

乾燥地的な見た目や花の美しさ、野生種らしい飾らないワイルドさがあり、かつオーナメンタルな造形美も兼ね備え、植栽素材としてはたいへん面白いですし、他の人が我先にと使うようなキャッチーさもないので、むしろ私ならではな感じで使えそうなニッチ素材として注目しています。

たとえば、アガベやユッカなどとも原産地に気候環境が似ているので、ドライガーデンの野生みのある花モノ素材として織り交ぜても雰囲気いいですし、あるいは乾燥ぎみの日向の宿根草植栽の前景グランドカバーにしても面白いと思います。


【今日のピアノ練習覚え書き】

ウォーミングアップ

ツェルニー 30番-13、14
明日のレッスンに向けてやや必死練習
(ツェルニーとても苦手と気づいてしまった😅)

初見練習 【ジャズハノン 14番】


以下、楽曲練習

【ドビュッシー グラナダの夕べ】

今日はコンクール1次で弾く予定のグラナダの夕べを本気通しと苦手箇所の抜き取り念入り部分練習。本番の精神統一ルーティンも含めて通しました。
この曲に関しては、まぁ、順調かなと思います。

【スクリャービン エチュードop.2-1】

コンクールの2次で弾く予定。暗譜で本気通しを数回。2次では小品3曲弾く予定なので、その演奏順での全曲通しも。こちらも本番で弾く時と同じ精神統一ルーティンも含めて通しました。まだちょいちょいミスが出るので、確実性を増していきたいですね。

【コンクールの新曲2曲】

そして今のところ、先のスクリャービンに加えてセットで弾こうと思っている、今回のコンクール用に選んだ新曲2曲。

この2曲はまだ発展途上ですが、今日から本番時の精神統一ルーティンも含めて弾くことにしました。

なんとなく、2曲ともこのまま順調に弾けるようになりそうなので、少しづつ曲目なども明かしていきたいと思います。

1曲はフェデリコ・モンポウ、もう1曲はドビュッシーのピアノ曲の中でもあまり知られていない小品です。

モンポウの方は部分的にテクニック的に難しい部分があり、そういった部分とまだ暗譜ができていない部分を脳と身体に覚えさせるような練習をしました。

ドビュッシーは、いまのところひたすら弾いてまずは曲になれるという段階です。


【ラフマニノフ 楽興の時 第3、4番】

3番の暗譜通しと、4番はゆっくりメトロノームで苦手箇所も含めて全体のテンポ感を整える練習。暗譜が難しかった中間部も結構頭に入ってきて、徐々に弾けるようになってきている手応えを感じています。

【パスカル・ヒメノ 演奏会用リズムエチュード
1-1 ファンキー、1-3 ボレロ】

ファンキーは前半部分の暗譜も踏まえた練習。
ボレロはゆっくり間違えないように弾く練習

【ベートーヴェン 
創作主題による32の変奏曲】

今日はテーマから第30~32変奏までを練習しました。
特に32変奏はまだ全然弾けてないので念入りに部分練習。


【ショパン バラード第2番 op.38】

今日は、5から6ページを弾きました。


昨日に引き続き、以上に加えて、これからレッスンに乗せていきたい曲の譜読みや楽譜への書き込みなどを進めました。

【スクリャービン エチュードop.8-11】

ゆっくりで静かな曲ですが、聴こえる感じよりも相当難しいです。
声部が入り組んでいて、どの音をどちらの手で弾くか、どの音を出してどの音を控えめにするかなど、譜読みと運指・表現の計画がかなりたいへんな感じがしています。

まずは1小節ずつ区切って、指番号や両手が重なる箇所の細かい運指を決めています。これまた私にはかなり解読が難しい楽譜で、1日8小節のゆっくりペースでの譜読みとなっております。

今日で、まだ全く弾けませんが譜読みは最後まで到達しました。
明日からまた最初に戻って少しずつ弾き込みステージに入ります。

【バッハ 平均律クラヴィーア曲集 第1巻22番 変ロ短調 BWV867】

今日は時間が足らず、この曲は練習できませんでした。





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