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「毒を吐けないひとは信じられない」って言われたところで。

毒を吐きたくない人もいるんだよってこと、理解してもらえるとありがたい。

友人が言いました。

「SNSとかできれいごとばっかり書く人とか、あんまり信じられないんだよな。多少毒がないと無理。」

割と付き合いも長く、腹を割って話すこともある友人です。わたしを信じて吐き出してくれたことばなんだろう、とは思います。

なぜなら、私自身がSNSで比較的きれいごとを書くタイプだから。そして人と話すときに、誰かの悪口で盛り上がれるタイプではないから。

「共通の敵がいれば味方になる」

誰かの悪口で仲良くなる、なんてことも、まぁよくあることだと思う。

でももしよければ、そうじゃない人がいることも、頭の片隅で知ってもらえるとありがたいな、と思って今書いています。

感情を整理するだけなんで。

もちろん、自分が嫌なことを相手にされて、その行為に対して愚痴を吐きたいことだってあります。

でもそれって、「こういうことをされて悲しかった。悔しかった。嫌だった」という感情を外に出しておきたいだけなんです。

その人を否定したいわけじゃないんです。その一つの行動に対して、思うところがあるだけなんです。だから別に相手を嫌ってるわけじゃない。

いやだったーって感情を吐き出したら、そこで終わりなんです。「まぁでもこういうこともあるよな」とか、「もしかしたらこういう理由があったのかもな」とか、冷静になった頭で考えることもあります。あくまで「自分がされた行為に対して」の愚痴なんです、それ。

悲しかったんだなぁ、を自覚して、終わり。

だから誰かを否定する物言いもあまり得意じゃありませんし、強い言葉で自分と違う人を否定することも得意じゃないんです。

ダイレクトに自分に響くから。

「蔦縁さんはほら、優しいから」ということばを頂くことがあります。せっかく誰かと関わるなら、その人にとって居心地いい自分だったらいいなぁなんてのは思いますし、基本的には誉め言葉として素直にありがたいなぁ、って受け取ります。

ただたまに、「優しいから(私とは違うよね)」という線引きをされてるな、と感じることもあるんです。「いいひとぶってるなこの人」って思われてるんだろうなーという雰囲気が、と伝わってくることがあります。人に対して強い言葉を使わないから、だれに対してもわかりやすく悪口を言わないから、「八方美人だ」って言われたこともありましたね、そういえば。

だれに対してもいい顔したい、いい人でいたいってわけじゃないんです。

強い言葉や否定的な言葉がね、全部自分に響いちゃうんです。口にしたり文字にしたりすると、自分に跳ね返ってきちゃうんです。それだけなんです。

メンタルが強いほうでもないので、ちょっとしたことで凹みます。強い言葉を使われると、2,3日落ち込んだりするときもあります。だからせめて自分の言葉で自分のメンタルを折りたくないだけなんです。メンタル折れてる時の自分がすごく面倒だから。できるだけ、せめて自分自身でできるメンタル対策がしたいだけなんです。

ことばの選択ひとつで

「言いたいことは言っていいんだよ、我慢しなくていいんだよ」なんて言葉をかけてくださる方もいます。ありがとうございます、でも大丈夫なんです。言い回しを工夫したり、吐き出し方を工夫しているだけで、言いたいことは実は言えてるんです、結構。

毒って使い方次第で薬にもなりますよね。そんな感じ。

例えば誰かと少し心がすれ違ってしまったとき。私が言いたいことは、「自分がこう感じたんだ」ってことだから。こう感じた、って書けばそれが私の言いたいことなんです。だから「こういうことする人ってよくないよね」って書く必要がないんです。それが言いたいわけじゃないから。

自分の手元でノートに書きだして、それですっきりする場合もあるし、どうしても言葉にだしたいときは、薬として受け取ってくれる人の前でだけ吐き出します。不特定多数の人が見ている場だと、わたしの言葉がだれに毒として降りかかるかわかりませんし、知らないうちに凶器振り回してるのこわいし。

だから、毒は吐きたくないなぁと思うんです。

わたしはわたしで、あなたはあなた

あくまでこれはわたしの話。相手が毒を吐くことに対しては、そこまで気にならないんですよね。それがあなたの生き方だなぁって思うから。

わたしはわたしの生き方で、あなたはあなたの生き方してるんだからそれでいいんじゃない?という感覚。友人の話を聞くのも大好きですし。

ただ、同じように毒を吐けない人がいることも、別に八方美人になりたいわけでもない人種もいるんだなって、なんとなーく知っていてもらえたら嬉しいなぁ、なんて思ったりしています。


そんなことを思った日。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。何かあなた様の心に残せるものであったなら、わたしは幸せです。