「恋愛から学ぶ採用哲学」~モテる人と組織であるために 私が大切にしてきた5つのこと~ ②
「恋愛から学ぶ採用哲学」の続きです。
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さて、前回は
1. 「無理に口説かない」=等身大の魅力で勝負する
2. 「デートや旅行、同棲をする」=徹底的にマッチングする
という点について語ってきました。
今回は、私が採用担当として大切にしてきた、残り3つのことについて語らせていただきます。
3. 「理想の別れ方をする」=一方的な不合格よりも納得した辞退
「出会い」があるところには、当然「別れ」もあります。
デートや旅行、同棲をした先に、どうしても価値観が合わず、別れなければならない時があります。この時にどんな別れ方ができると嬉しいでしょうか?
たとえば恋愛では、次の別れ方だとどれが理想的でしょうか?
・突然、音信不通になって別れたのかどうかもわからない
・「もうあなたとはやっていけない」と一方的に告げられる
・お互いに話し合った上で、納得した状態で別れる
もちろん、3つ目が最も理想的な別れ方のはずです。1つ目や2つ目の別れ方をされたら「え?なんで?」と憤慨する人も多いのではないでしょうか?
さて、これを採用に例えるとこんな感じでしょうか。
・選考結果についての音沙汰がない(いわゆる「サイレントお祈り」)
・不合格通知が一方的に来る(いわゆる「お祈りメール」)
・話し合った上で、納得した状態で辞退する
実は、恋愛においては「え?」と思うような別れ方を、採用においては当たり前のように行っていることが多いのです。
もちろん、選考を受けている人数によっては、すべての候補者(学生)に対して3つ目のような別れ方をすることは難しいかもしれません。
しかし、少しでも多くの候補者(学生)と、3つ目のような別れ方をするべきだと私は思っています。
たとえば弊社では、選考の中盤以降では、ほとんど「不合格」は出しません。人事が一方的に「不合格」と決めるのではなく、お互いに話し合った上で納得した状態で「辞退」をするケースが非常に多いです。
デートや旅行、同棲のプロセスの中で、候補者(学生)の価値観や願望と、自社の価値観や方向性を徹底的にすり合わせ、「~という点は合っているけれど、~という点は合っていないかもね。○○さんはどう思う?」「私は~と思っていまして…」といった対話をします。その中で、もしミスマッチだとお互いに感じたら、選考を辞退してもらいます。
この別れ方は候補者(学生)の納得感も高いですし、何よりミスマッチを防げるので候補者(学生)から感謝をされます。
そうすると、その人は会社のファンになり、次の人を紹介してくれるようになります。結果的に、長い目で見れば採用は成功することが多いのです。
さらに言うと、一つ目の記事で書いた通り、私から他社を紹介させていただくことも多いです。これこそが、互いにメリットのある「理想的な別れ方」ではないでしょうか?
4. 「相手探しの前に自分磨きをする」 =付き合いたい人から見て魅力的か?
恋愛において、時には、本当は別れたくなかった人と別れてしまう結末もありますよね。
そんなときに大切なのは「自分磨き」です。失恋したあと、次の恋愛で上手く人とそうでない人の差を生み出すのは、この「自分磨き」をするかどうかにかかっていると思います。
採用も同じで、別れたくなかった人(採用したかった人)と上手くいかなかった原因は「自分にある」と考えて、自分をもっと魅力的にしていく必要があります。
このツイートでも書いたのですが、結婚したい相手(魅力的な候補者)を探す前に、まず結婚したい相手(魅力的な候補者)から見て、自分(自社)は魅力的かどうか?を考えなければいけません。
私が採用活動で、意識的にやっていることは以下のことです。
・候補者が辞退する際には、しっかりと辞退理由を聞く
・逆に、候補者が好きでいてれくれている自社の魅力も聞く
・現場社員の方々と話す時間を取り、会社の強みと弱みを理解する
・自社を相対視できるように、他社の人事に話を聞きにいく
・他社のインターン内容や魅力について、参加した候補者(学生)に聞く
・最近の採用市場での流行について情報を集める
全てに共通することは「自分(自社)」を絶対視せずに、魅力を磨き続ける姿勢ではないかなと思います。恋愛で言うと、「俺ってイイ男でしょ」「俺は今までこうやって何人も落としてきたんだよね」みたいな自慢をしている人は、だんだん魅力が落ちていくと思います(笑)
常に謙虚に、ライバルからも学び続ける姿勢が大切だと、私は思います。
5. 「プロポーズをする」 =お互い決めたら運命を共にする覚悟を持つ
ここまでのプロセスを踏んでくると、いよいよ「運命の人」が出てくるはずです。
お互いに価値観が合って、一緒にいてとても自然体で、これからも共にこの道を歩んでいきたい!と思ったら、プロポーズをします。
プロポーズで大切なことは「共に幸せになろう!」という約束であることだと思っています。「僕が幸せにするよ」というプロポーズもあると思いますが、私たちが大切にしているスタンスは「共に」です。
新卒採用で新たな内定者が誕生したときに、必ず弊社の役員が内定者に伝えるメッセージがあります。
「皆さんはこれから家族の一員です!私たちのことを第二の家族だと思ってください。家族というのは、『嬉しいこと』も『悲しいこと』も、すべてを分かち合います。これからは何か嬉しいことがあったら、私たちも一緒に喜ばせてください。何か悲しいことがあったら、私たちも一緒に悲しませてください。共に、同志として、世界最高峰の人材教育コンサルティング会社を目指していきましょう」
このメッセージは、私たちのスタンスをよく表しているなと思います。
皆さんの会社、組織であれば、どんなプロポーズになるでしょうか?
6. まとめ
いかがでしたでしょうか?
以上が、私が新卒入社1年目からこれまでの5年間で大切にしてきた採用哲学です。今回は「恋愛」「モテる/モテない」という切り口から紐解いてみました。
最後に、私から皆さんにお伝えしたいことは、
「モテること」は「目的」ではなく「結果」であるということです。
採用担当をしていると、
「どうしたらもっと候補者が集まるか?」
「どうしたらもっと採用人数が増えるか?」
「どうしたらもっと魅力的な人材を採用できるか?」
というように、ついつい「モテる」ことそのものが目的化しがちだと思います。
しかし私が思うに、「モテるという結果を追い求めること」よりも、「魅力的な自分(自社)になること」を目指してみて欲しいです。
なぜなら、そういう人こそが「恋愛でもモテている」からです。
おわり
(最後までご覧くださり、本当にありがとうございました。
いつも皆様に支えられています)
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