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餃子を作れば、不寛容な自分を思い知る。
昨日、水餃子への熱い想いを綴った記事を投稿した。
しかし、理想ばかりで、まったく実が伴っていないことを告白させてほしい。
そうしないと、いい人ぶった、偽りのキャラクターでnoteを書いているような気になって、眠れない。
先週、我が家で約1年半ぶりに水餃子を作った。
もともと、6歳の次男が小麦粉アレルギーだったので、それが解消した5歳の夏、お祝いを兼ねた水餃子パーティーをしたのだが、それ以来だった。
昨日書いた記事では、
水餃子のように、どんな具(人)でもウェルカムで、他者と一体感を醸成することができて、つるんとあっさりしている、そんな寛容で包容力のある人間になりたい
というようなことを豪語しているのだが、先般の餃子作りで、それは本当に絵に描いた餅(というか餃子)でしかないことを嫌というほど思い知った。
何と言っても、6歳と3歳のこどもが、皮づくりを手伝いたがるのが、めちゃくちゃめんどくさい。食器を余計につかうことになるので洗い物が増えるし。
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白菜はフードプロセッサーで切り刻む
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ここから、私は皮を伸ばすのに必死で、写真を撮る余裕がなくなってしまった。
自分一人だけが餃子の熟練工のような気がしてきて、子どもたちだけでなく、夫へ対しても態度がデカくなっていく自分に気づく。
「我は門外不出の技を習得した中国帰りの貴重な逸材なり」という勘違い妄想を、脳内で繰り広げていたりする。
包み方を子どもたちに教えてやって、と夫に頼みながら、私はひたすら皮を伸ばし、早く自分のところによこせとわめく9歳と6歳と3歳に、伸ばした皮を回し投げていく。
私は、包み方にもこだわりが強く、なるべくたっぷりの具をきわきわまで包みたい。そうしないとおいしくないと思っている。
しかし、子どもたちは途中から、パンにペロッとジャムを塗るかのように、皮にペロッと具をのせ、破れることを恐れてそのまますぐに包んでしまうようになった。
それでは食べ応えがなく、残念な水餃子になってしまう。
それに、具が大量に残ってしまい、また明日も小麦粉をこねなくてはならなくなる・・・
(皮を買ってきて焼き餃子にすればよいのだが、水餃子用に具に味を濃くつけてしまっているので、アンバランスになる。それが私の中ではもったいなく感じてしまう)
あぁ、できたら私が包みたい。
しかし、私が皮伸ばしの職務を全うしなければ、今日のパーティーは成り立たない。
イライラしながら、私は皮を伸ばし続けた。
この日の主な原材料は、北海道産の小麦粉、香川県産の豚ひき肉、愛知県産のキャベツ、奈良県産の白菜、沖縄県産のセロリ、高知県産のショウガ。瀬戸内海の塩…。
日本全国、北から南よりお集まりいただいた。
中国にいればメイドインチャイナを愛するが、日本にいる今はメイドインジャパン一択だ。団結して、美味しいハーモニーを奏でてほしい…!
3歳娘が、「おいしくな~れ」と唱えながら包んでいて、その時ばかりは私も眉間のしわをゆるめた。
そうして、4回、大鍋でゆでて、75個ほどの水餃子が出来上がった。
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疲れも忘れ、みんなでかぶりついた。サイコー!美味しい!という声が飛び交う。頑張った甲斐があったね…!
・・・しかし懸念していた通り、中身がスカスカのものや、破れているところから風味が流れ出ているものに当たると気落ちして、私は徐々に無言になっていった。夫が包んだやつしか食べたくない。
ちなみに、メイドインジャパンをアピールしておいて、タレだけはこれ。笑
ちょっとしょっぱい黒酢で、水餃子はこれじゃないと食べる気がしない。
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おそらく、これは、奈良に来る前、東京池袋の中国食材屋で買ったもので、賞味期限が6年近く切れていた。でも美味しいし気にしない。きっと酢は腐らないだろう。
神経質とズボラのアンバランスもさることながら、
包容力や寛容さに憧れながら、まったく真逆の行動ばかり。
翌日、子どもたちに見つからないうちにこっそり皮をこねて、誰にも手伝わせずに60個ほど作り、やっと満足したのだった。
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次作るときは、もう少し寛容な自分になって、家族のイベントとして楽しめますように・・・
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