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日本における砂糖と菓子の歴史 菓子の歴史を語るには砂糖の存在が欠かせません。砂糖と菓子の関わりを食文化史学者の江後迪子先生に聞きました。
砂糖は古代インドが発祥の地。紀元前5世紀ごろにはすでに作られていたと考えられています。そこからペルシャ、エジプト、地中海沿岸、中国などに砂糖の製造法がもたらされました。 日本へ砂糖が伝来したのは奈良時代だとされています。754(天平勝宝6)年に来日した中国(唐)の高僧鑑真の船の積み荷の目録に「蔗糖(しょとう=砂糖)」とあるのが、砂糖伝来の最初の記録です。756(天平勝宝8)年に光明皇后が東大寺に献納した薬60種の中には蔗糖も含まれていました。当時、砂糖は薬でもあったわけで