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“できる幸せ”から“してあげる幸せ”へ

前回は「幸せの3段階」についてお話させていただきました。
特に保険に関連する仕事は、3段階目の〈してあげる幸せ〉の中での仕事に他なりません。この域での仕事になって初めて保険人(ほけんびと)になるのかもしれませんね。
しかしながら、〈できる幸せ〉の段階にとどまっている人は少なくないようです。
仕事も家族も個人の人生にとって、もう一歩先の幸せが素晴らしい世界であることに、一人でも多くのひとに気づいてほしいのですが…と常に感じています。
自分は〈できる幸せ〉で十分だと思っている人、自分は〈してあげる幸せ〉にいると思っているが実はまだ〈できる幸せ〉の世界にいる人、もう一歩先の幸せの世界に踏み出すにはどうしたらよいのでしょうか。


1. 心は行動に現れ、行動により心は成長する

心を鍛えませんか?

「思いは行動に現れ、行動は思いを成長させる」
思いはすなわちですね。
つまり、
は行動に現れ、行動により心は成長する」
となります。

このように考えると、行動を変えていくことができれば自分の成長、心の成長につながるのではないでしょうか。
また思いの前提にあるのは“考え方”です。
考え方が変われば思いも変わり行動も変わる、そして行動が変われば思いも変わる、そして考え方が変わります。

まず考え方を変えて行動を変えていきませんか?

2. 幸せの段階を1段階あげる、ちょっとした行動

いずれも自らが進んで行動していますか?という視点から考えてみましょうう。

① あいさつはできていますか?

朝起きて家族に、家を出るときにご近所さんに、会社に出社したら同僚に、朝早く出社したときに会社にいる清掃の方に、等「おはようございます!」と。

「あいさつ」は、漢字だと「挨拶」と書きますね。
「挨拶」の「」の字は「押す」という意味があり、「」は「迫る」という意味があります。
すなわち相手に迫るという能動的な動きが挨拶であり、自ら進んで相手に、相手の懐に飛び込むのが挨拶です。ここでは相手の反応は関係なく、自らが行動できるかどうかが大切でしょう。
心のあり方を変えていく、基本中の基本ですね。
今日からすぐにできる行動です。

挨拶

② ごみを拾えますか?

会社の廊下にごみが落ちていても素通りする社員が多いのが現実です。朝早い公園でごみが多いのも現実です。
このような時、そっとごみを拾い上げ、ごみ箱にいれる。ただそれだけの行動です。
しかし、この「拾う」動作ができる、できないかで人としての器に大きな影響を与えるものと考えます。

捨てるんかい!

③ 道端に咲く一凛の花に目が行きますか?

帰り路の階段で、散歩中の道端で、ひっそりとでも元気よく咲いている草花に気づいていますか?
この一凛に気づかないのは「もったいない!」ですね。無料(ただ)で見れる“”です。
優しい気持ちが育まれます。

④ 学校帰りの小学校1年生の無邪気な姿に目が行きますか?

自動車の助手席に座っているときに、ふと目を横にやると小学生の下校時間と重なり下校中の子供に目が行きます。なんとも無邪気で微笑ましい光景が展開されていますね。

⑤ 電車に乗っているときに、ご年配の方や妊婦さん、体の不自由な人などに席を譲れますか?

日々電車に乗っていますが、ご年配の方が立っていて若者が座ってスマートフォンを見ている・ゲームをしている等、こんな光景は珍しくありません。
躊躇することなく、さっと席を立ってみたいものです。
以前、隣に座った若い女性がスマートフォンに夢中になっていたところ、次駅につくのに合わせ席を立ったので「降りるのかな…」と思ったら、混雑してる人の隙間を縫っておばあさんを自席に連れてきて、「次降りるので」と席を譲っていました。もちろんその若い女性は次の駅を降りるわけでもなく立ち続けていました。自分にとっては宝のような光景でした。

席を譲れるかな…

このようなことは日々、誰にでもできるちょっとした行動ですが、この行動をできない・できていない人もいます。
日々の繰り返しにより、自分の心の成長につながる“行動”の一つと思っています。

3. 本を読む

先人・先輩の生き方から何を学びますか?
本を読み、先人な先輩の生き方や考え方から気づきを得て自己の礎とする、そのような本と出会えると幸せですね。
次の本は自分が好んで読んでいた本で、自分の考え方に少なくない影響を与えてくれた本です。

言志四録(佐藤一斎著)

江戸時代に書かれた本ですが何世代も受けつがれ、今の時代でも読まれている本。一番大切にしている一冊です。

生き方(稲盛和夫著)

稲盛さんファンとして最も影響を受けた本。
下記の考え方と合わせ常に取り出せるところに置いています。

考え方(稲盛和夫著)

あたりまえだけど、とても大切なこと(こどものためのルールブック)(ロン・クラーク著)

スラム街の学校の生徒達がある先生の登場でホワイトハウスに招待されるようになった実話。子供向けのルールブックとありますが、「拍手は少なくとも3秒つづけること」等、現代にも通じる基本行動の実践が述べられています。

論語と算盤(渋沢栄一著)

この本の内容は今のビジネス界でも通じる内容です。
「利潤と道徳を調和させる」という日本の経済界の原点を論じています。
今の自分の仕事は本当に良い仕事をしているのか、と気づかされる今も欠かせない本です。

4. 忠恕に徹する

「ちゅうじょ」と読みます。
【 忠 】 自分の良心に忠実であることと
【 恕 】 他人に対する思いやりが深いこと
ただ単に忠実というのではなく、良心にとあります。自分の真心でしょうか。昔風で言えば「お天道様が見ているみよ!」と言うことですね。
また思いやりも深いとあります。“より深い思いやり”とのことです。
この【忠】と【恕】を常に意識し、日々実践していくこと、すなわち『忠恕の生き方』です。

6. 最後に

保険会社とともに会社人生を送りましたが、どの保険会社もお客様(契約者)のためにある仕事と言っています。
保険という商品は何もなければ、お客様は保険の商品的な効果は享受できません。何かあったとき(事故や災害等)に初めてお客様のための保険となります。
このように考えると、保険を商品化しているのが保険会社であり、販売しているのが保険代理店であることから、〈してあげる幸せ〉の域に達しないないかぎり、保険の販売も「利益のみのための仕事」「もうかれば設ければよい」「自社が良ければよい」等の仕事に陥ります。

先日、各自動車メーカーが型式指定の取得に際し不正を行ったのニュースがありましたが、何のための仕事なのか、どこを向いて仕事をしていたのか、自動車メーカーがなぜ?との思いでいっぱいです。
今こそ心のよりどころを見直す時なのかもしれません。

日々ごみを拾い忠恕に徹した生き方をしていきます。

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