やじろべえ喫茶店

喫茶店で悩みを話し、感じたこと。

非常に行きたかった企業の選考に落ちのメールを見て、
なぜか僕の足は行ったこともない地元の喫茶店へと向いた。

駅までの道のりで見たことあるくらいのその喫茶店は
完全なる地元密着型といえるお店で、お年寄りしかいない。

とりあえずアイスコーヒを注文し、頭をリセットしようと本を読んでいたのだが、先述のショックから内容が頭に入らない。

それでもムシャクシャした気持ちを成仏すべく、
感じていることをひたすらにメモしていた。

1時間くらいだろうか、カウンター越しに綺麗なウェイトレスさんが
「なんのお勉強をしているのですか?」
と声をかけられた。

「自分について、勉強しています」
などと哀愁と色気を帯びた微笑みと共に言えたら格好いいのだろうが、
シンプルに事情を話した。

そして転職や自分の生き方に苦しんでいることも話した。
それは家族にも話していないこともあった。


なぜだろう。
僕に限っての話かもしれないが
大事な人にほど、自分の弱った姿を見せにくいのは。

たぶん近しい人にほど、
弱さを見せるという”重たい”ものを背負わせてしまうのではないか?
という思いがあるからだと思う。

関係の浅い他人にならば話しても”背負わせてまう”可能性は低く、
あくまで単なる会話の1節になるだろう、という気楽さがあるからではないかなぁ。

極論、僕は”他人ならば迷惑をかけていい”と無意識に考えているのだろうか。

社会的に許されない発想だし迷惑をかけるなら身内の方がいいんだろう。
(あくまで仮定と消去法のはなし)

そして僕は”背負わしてしまうんじゃないか”という恐れは
”迷惑をかけていいはず”の家族の目すら気にしている私の根性こそが
「他人の目を気にし過ぎ」
と言われる所以なのだろう。


喫茶店で真剣な眼差しで黙々と何かを書く僕の姿は、
あのウェイトレスさんから見てカッコ良かったことを切に願う。

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