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ひとり暮らし10年目にして、ふたり暮らしがはじまった (2)

以前こんな記事を書いている。

彼と俄かふたり暮らしがはじまって、「生活」を意識することが増えた。この「生活」の部分をピックアップしてみようと思う。似てると思えど違うことは多々発生する。10年ひとり暮らしで羽を伸ばしてきたわたし。そしておそらく20年以上ひとり暮らしで羽を伸ばしてきた彼。どうしたって「生活」の癖は変えられないのだ。

炊事・料理

彼はひとり暮らしのときは料理をすることもあったらしい。ただし、自分の東京の自宅でのみ、だ。他人の家のキッチンで料理をふるまうことはできなくはないが、調味料や道具の置き場所等の勝手が違うことが苦痛に感じるとのこと。それは非常によくわかる。わたしもキッチンは他人にあまり入ってほしくないタイプ。

なので、コロナ禍家デートのときからそうだが、彼をキッチンに立たせることはしたことがないし、彼もしようとは言わない。

食器洗いは食洗機がやるのだけれど、食べたものの皿だけは必ず自分で片付ける。わたしがどれだけ「いい」と言ってもやってくれる。おそらくこれは彼の子どものころからの癖なのだろう。

ちなみに、冷蔵庫は自由に開けてよしとしてある。ビールぐらいなら勝手に選んで飲めばよし、としておくほうが楽だし、ワインも彼のほうが選べるのでわたしはただストックしておくだけである。

彼は食についてのこだわりが少ない。「あれが食べたい」と思っても30分後ぐらいにはすっかり忘れている、というぐらいだそうだ。もしくは気分が変わることもあるとか。そういう意味では、わたしが勝手に作って勝手に選んで出す食事について、文句も言わないし綺麗に食べてくれる。先日は味が濃いものが食べたいといった瞬間を逃さず、30分でデリバリーが届いてくれたおかげで、久しぶりにわたしもお好み焼きを食べることができた。

洗濯

彼は衣料品についての持ち物は多いほうなのではないかと思う。靴も服も大事に着るタイプ。わたしは意外と潔く捨てたりあげたりするタイプ。でも、彼がOCEANSの読者モデルをやっていたことを考えると、なんとなく持ち物が多いのもよくわかる。細かいところまでちょっとしたオシャレがある。

なので、洗濯についてはこだわりがあるんじゃないかと思っていたが、全然そうではなかった。恐る恐るわたし流の雑な洗濯の仕方(とりあえず洗濯機に放り込んで回すだけ)で洗濯したが、それでも大丈夫なように形状記憶系襟付きシャツを選んできてくれているし、それ以外のTシャツ、ズボン、パンツ、靴下類に至っても、畳むときはわたしなりの畳み方できちんと畳んであげているが文句は出ていない。そして問題なさそうである。

ただ、ひとり暮らしのときよりはタオルの洗濯頻度が増えた。バスタオルも毎回2枚。彼は時折夜寝る前に軽くシャワーを浴び、朝起きてからしっかりお風呂に入る。だがその時使うバスタオルは1枚。どうやらそれは彼の習慣のようなので、特にわたしは口出ししない。朝、洗濯機を回すときに洗濯したいものが入っていればよい、の精神でわたしが洗濯している。

でもその結果、毎日の洗濯量はひとりの時の倍近くにはなっているし、毎日洗濯している。

掃除

わたしは月2回、ベアーズに頼んで水回りの掃除をお願いしている。自分でやってもいいが、そのことに時間を割きたくないからだ。ただし、ベアーズの方が驚くほど、台所は料理をしたあとガスコンロやコンロ周りの壁、シンク周りをすべて吹くし、バスルームは毎回お風呂上りに壁や台についている水気をスクイージーで払うし、洗面所も毎回蛇口周りや鏡を拭いているから、そんなに汚くなることはない。
そして、この作業を彼に強いることもしていない。ただ単にわたしの気持ちとして、水垢がついていたり油汚れでドロッとしているのが嫌だからやってるだけなのだ。

彼がひとりで暮らしているときにどれぐらいの頻度で掃除をしていたのかはわからない。ただ、埃を気にしたりゴミについてうるさく言うこともない。ただ、引越しのときも荷造りを頼むことなく自分でやっていたし、水回りの掃除等も自分でやると言っている。自分でできることにお金を使いたくない、というのが彼の考えだ。時間をお金で買うのよ、と言っても彼の考えは変わらなかった。あとは、水回りといった部分はおそらく自分の生活がモロにあらわになるところだからか、他人に入ってほしくないというのもある様子。それもわかるけど。

結果的にベアーズを停止することなく来てもらっているし、彼が置いているスーツケース等の荷物含め、ベアーズの担当の方も変わらず丁寧に動かして掃除し元に戻してくれているし、彼もベアーズの方が来ることについて何も言わない。

風呂

今朝初めて「あっちゃん(彼はわたしのことをそう呼ぶ)は、湯舟に浸かることあるの?」と聞いてきた。えぇ、貴方が知らない日に半身浴して40分以上浸かってることもありますよ、と答えた。彼は湯舟に浸かることが好きではなくお風呂はいつもシャワーだ。

そして彼は朝風呂派、わたしはどちらかというと夜風呂派。
彼は汗をかいたときだけ夜シャワーを浴びる。なので、先に書いた通り夜シャワーと朝風呂がセットなので、2回バスルームを使ってもバスタオルは1枚。
わたしはランニングの後必ず入る派なので、昼にランニングをすれば昼だし、朝ランニングをしたときは朝になる。あまりタイミングは決まってないが1日1回。バスタオルも1回1枚。

彼は長風呂をしない。わたしは半身浴でスマホやタブレットで動画を見たり何かを読んだりすることもある。

おそらく、ここは永遠に合わないので、ラブラブカップルのような一緒にお風呂に入るといったことは、絶対に発生しないと思う。

洗面

洗面所の汚れる速さが神がかり的に早くなった。なぜならここは男子と女子の違いがあるからだ。男子は洗面所でひげをそる。実は細かいひげの「粉」が洗面所に舞い散るのだ。上記のとおり、毎回洗面所の拭き掃除をしているからすぐにわかった。

ここだけは結婚してすぐのとき、洗面所で「この黒い粉はなんだ」と思った記憶を思い出す。おそらく実家では母が毎回きれいに掃除していたんだろう。わたしが気づくことはなかったのだから。

あとはフェイスタオルの交換頻度が格段に上がったこと、かなと思う。ふたりで使う洗面所の頻度と、ひとり暮らしで使う洗面所の頻度はやはり全然違うのだ。

睡眠

彼はおそらく夜10時頃からもう眠いの境地に至っていることが多い。よほど仕事でやらねばならないことが残っているとき以外は、10時ぐらいにはソファでうたた寝が始まっている。最近だと、もう寝室にいって先に寝始めている。

そしてだいたい深夜3時~4時ごろどうやら目が覚めるらしい。必ず起こされる。結果的に明け方一度目が覚めて二度寝して、目覚ましが鳴る朝5時半になる。わたしの活量計(つい最近変えたが、もともとGARMIN。最近はOURA Ring)がしっかりとその睡眠の波を記録してくれているので、このリズムは確実に正しい。

彼はよく寝てるけど、わたしはたまに仕事でやり残したことが気になって寝る前に済ませていることもあり、就寝が1時頃になる時もある。そうすると確実に寝不足だ。まぁ週末いない時に寝溜めするからいいけどね…。

***

総じて彼が自分の好みをわたしに強いらないように、わたしも彼に私のやり方を強いることをしていないのだ。でもそれがもし窮屈に感じるのであれば、このふたり暮らしという「生活」はうまくいかないのだろうと思っている。今のところ、彼自身から自虐のように「他人の家でパンツ一枚でうろつくなって話やな」とつぶやきながら朝の自分の支度をしていることを考えると彼自身も窮屈には感じていないのだろうと思う。わたしも同じく。慣れるまでは時間がかかったけれど。

追伸:
この記事を上げた翌朝、彼はもう少しで全裸でうろつきそうになっていた。かろうじて防ごうと努力してたけど、窮屈に感じていたらこんなことにはならないな…。いいんですよ、アラカンには思えない精悍な体付きを維持してくれているんだし、目の保養になりますから(笑)


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