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人の役に立つ-仕事の基本に立ち戻る-

六本木ヒルズライブラリーのオフィスメンバーには企業の経営者が多くいらっしゃいます。共通していることは、「しっかりと考える場が欲しい」ということです。一人になり、じっくりと考える、自分と向き合う時間ということでしょうか。
そのような目的でご利用くださっているメンバーの一人、佐久間正之さんに、ご自身のキャリアや仕事観について、お話を伺いました。

お話をお伺いした佐久間正之さん。株式会社ファイブスターの代表取締役社長。国内外で美容サロン約30店舗を経営するほか、不動産事業なども展開されています。

「人の役に立ちたい」が原点

大学時代にファッションや美容に夢中になり、大学を卒業して化粧品会社へ入社。全国のドラッグストアに赴き、売り場づくりと販売促進を担当されたそうです。
ドラッグストアでは店舗の責任者にとどまらず売り場のアルバイト店員の声も積極的に取り入れ、佐久間さんが担当した店舗は社内で昨対比伸び率全国1位を獲得するなど、好成績をおさめていました。
そんな仕事にやりがいはありましたが、25歳になる頃には、日々の業務に追われ、入社当初の美容を愛する気持ちや仕事をする目的がだんだんと失われていったそうです。改めて「自分は何がしたかったのか?」、「何を成し遂げたいのか?」を自問自答したところ、今の会社で同じ仕事をし続けるより、何か別のことにチャレンジして今よりたくさんの人の役に立ちたいと思うようになったとのこと。
ふりかえってみると、学生時代には生徒会長を務めるなど、もともと人の意見に耳を傾けて物事を改善したり、新しいことに取り組んでみたり、とにかく「みんなのために何かをする」「人に喜ばれる」ことが好きだったそうです。

人の役に立てば自ずと成果はついてくる

リクルートに入社してからは、『HOTPEPPER Beauty』の広告営業を担当し、数百店舗の美容室をクライアントとして抱えていました。リクルートは大企業のため数多くのライバルがいましたが、21 ヶ月連続で月間売上目標を達成、年間全国表彰回数7回で歴代最多を記録されたそうです。 そのモチベーションは、やはり「人(クライアント)の役に立ちたい」という強い気持ち。 広告を通じてクライアントの役に立つにはどうすればいいのかを、真剣に5回問い直すことを習慣にしていたそうです。
営業の仕事をしていると、目先の数字に囚われてしまいがちです。しかし、佐久間さんは「クライアントは集客力と売上のアップを期待して広告出稿してくれているのだから、その期待に応えられなければ自分がいる意味がない」と、常にクライアントが求める成果に結びつけることを心がけていました。この積み重ねが結果的に自身の営業成績に結びつき、「人に喜ばれることがビジネスの原点」「 人の役に立てば成果は自ずとついてくる」ということを改めて体得することができたそうです。

既成概念を覆すサロン経営

リクルートを卒業して29歳で起業。これまでの知見を生かし、美容サロンの経営をスタートさせました。現在は日本国内とシンガポールで約30店舗を運営されています。
美容業界はおしゃれで華やかに見えますが、労働環境が劣悪であることも少なくない業界でした。これまでクライアントを通じてそうした負の部分をたくさん見てきた佐久間さんは、自らの経営を通じて美容業界をより良くしたいという思いを強く持っていました。 既成概念に囚われない工夫と経営努力を重ねた結果、佐久間さんの経営する美容サロンブランドは東北エリアでナンバーワンを獲得するだけでなく、トップクラスの給与体制を維持しています。
また、日本の美容師のスキルは世界で高く評価されているため、海外で暮らす日本人のみならず海外現地の人々からも高いニーズがあり、シンガポールで日本人美容師によるサロンを展開されました。今後はさらに海外向けにビジネスを展開したいと考えているそうです。

地元の福島で展開する美容サロン「POCKET」



佐久間さんのお話を伺う前は、“美容院は美容師が経営するものだ”と思っていたため、美容師ではない佐久間さんがサロンを経営することに違和感を持っていました。
しかしお話を伺ってみると、美容師の経験がないからこそ既成概念に縛られることなく、課題に対して素直に向き合って、新しいアイデアを出しているように思えました。
現在は、慶應ビジネススクールのエグゼクティブMBAに通われて、財務諸表を読み解くことで、ビジネスチャンスを探る可能性を研究されているそうです。
そして、「自ら国内外でサロン事業を行い、さらに関連性のある新しい事業へのチャレンジを行い、可能性の扉を切り開きたい。」というビジョンをお持ちです。
これからの佐久間さんの事業展開が楽しみです。

アカデミーヒルズ 熊田ふみ子

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