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「彼女とのクリスマス」

血の気の多い男子高校生にとって最も重要なイベントは「クリスマス」で間違いないだろう。この聖なる日にどう過ごしたのかが生死を分けるほどの意味を持つ。

その頃私には彼女がいた。しかも学校内でも有名な憧れの女子とお付き合いをしていたのだ。このありえない事実は、学校祭とバンドという校内マジックで偶然発生した珍現象なのだ。友人はみな空いた口がふさがらない。チンチクリンでチェリーボーイの私が極上の女性とお付き合いできたというイリュージョンだ。さすがのプリンセス・テンコーでも眉をひそめることだろう。

そんなこんなでクリスマスが迫ってきた。これは男として絶対に失敗は許されない。私にとっては一生に一度しかない貴重な経験となるだろう。イエスキリストさんの力でもなんでもお借りして、この聖なる時を過ごすのだ。聖なる時、聖なる、せいなる、、性なる時、、?

いかーん!

違う、そんないかがわしいものではなく!もっと純粋で神聖な時をいっしょに過ごすのだー。しっかりしろー自分!はぁはぁ、まぁ、、でも、流れでそうなったら、それはそれで男女の自然な形でしょうけど。ムッヒィーッ!

完全にいっちゃてるエロ男子高校生である。

とにかくはクリスマスの準備だ。

私はひとりよがりの妄想を最大限に発揮しひとつの計画を立てた。それは

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