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【学習】サッカーに学べ!「わからない問題」を解決するための考え方

こんばんは。アカデミー神戸進学会の西富です。

今回は「サッカーに学べ!わからないを解決するための考え方」というテーマで書いていきます。

塾生はけっこう知ってると思うんですが、僕はけっこうサッカー好きです。
好きすぎてコロナウイルスで試合がない期間もDAZNに月額を払い続けるぐらいです。ワールドカップとか開催されようもんなら授業中は必ず話題にします。前回のロシアワールドカップの時は「日本がベスト8までいったら夏期講習全員8コマ無料にする!」と豪語していたぐらいです(大赤字)。日本がベルギーに逆転負けした時(ロストフの14秒で検索!)には小一時間ぐらい放心状態になってました。なぜか教室にはサッカーの戦術ボードが置いてあります。いつか授業で使いたいなぁ。

ということで今回のテーマは完全に趣味の押し付けなんですが、実はサッカーってめちゃくちゃ理論的に研究されていて、スペインの大学では「サッカー学」を専攻することができるぐらいです。いつか入学してみたい。

これは考えてみれば当たり前のことで、サッカーには巨額のお金が入っています。メッシの年俸ってざっくり100億円ですよ?冗談みたいな数字です。メッシだけでなく、それに近いサラリーを貰っている選手が何人もいます。それだけの莫大なお金が関わっている分野は、やはり尋常じゃない速度で発展します。どうすれば勝てるのか?どうすればいいプレーができるのか?どうすればいい選手が育つのか?どうすれば選手が気持ちよくプレーできるのか?どうすればケガを防げるのか?
死ぬほど研究されています。

それに比べて日本の教育はホントにしょぼい金額しか投資されていません。税金が教育に使われる率は先進国の中では圧倒的に低い数値です。

だから教育者も学習者も、サッカーから学んだ方がいい

という暴論を僕は掲げています。
だから今回のテーマは「サッカーから学べ!」になりました。

サッカーのプレーは認知・判断・実行

どうもサッカー愛を語るのに900字も使ってしまったみたいなんですが、もう少しサッカーの話にお付き合い下さい
(ちゃんとタメになる話だから!)

サッカーで一つのプレーをする時、選手は

認知 ⇒ 判断 ⇒ 実行

という3つのステップを踏むと考えられています。
「認知」とは周囲の(または自分の)状況を把握するということです。
自分がフィールドのどこにいるとか、敵が近寄って来ているとか、味方がどこに走っているとかです。

認知した状況を手掛かりに、選手は自分のプレーを判断します。
あそこにパスを出すか、自分でドリブルで運ぶか、シュートを打ってみるか、よし、シュートにしよう!みたいな感じですね。

判断したら後は体を使ってそれを実行します。もちろん判断したプレーを実行に移すだけのフィジカルとかテクニックとかが必要です。例えば20m先にパスを出そうと判断しても、キックが20m届かない選手なら無理ということです。

サッカー選手は自分のプレーを振り返って、この3つのステップの中のどこに問題があったのかを考え、練習に活かします。

これは学習法の話なのか?

って気持ちになってると思うんですが、ちゃんと学習法の話です。大丈夫です。

問題を解く時は認知・思考・判断・実行

ついにサッカー話に1400字使ったところで、いよいよ学習のお話をしましょう。

勉強をしていて問題を解く時、これをサッカーに対比して考えてみると

認知 ⇒ 思考 ⇒ 判断 ⇒ 実行

という4つのステップになります。
サッカーに比べて思考の意味合いが濃いので、あえて1ステップ追加しました。

まず認知というのは問題文の意味を読み取るということです。
国語や英語だったら本文を読むということだし、数学・理科・社会でも問題文を読んで、どんな状況かをまず知るところから始まります。

次に思考です。ここが学習のメインですね。考えて、知識を引っ張ってきて、答えを出そうと試みます。数学などはいくつかの解法が見つかることもあるかもしれません。

そして判断です。答えはどれかとか。数学だったら「よしこの解法でいくぞ」とかです。大学受験のハイレベルになるとこの判断力も重要になりますが、とりあえず気にしないで良いでしょう。

最後は実行ですが、サッカーと違って座学の場合はここは問題になりません。「枕草子」って書く筋力がなかったから答案用紙に書けなかったなんてことないですよね?頭でわかれば必ず体(手)はそれをなぞることができるはずです。ただしあまりにも字が汚い場合は別かもしれません。

勉強=思考だと思ってる?

なぜサッカーの話に1400字を使ってまで、こんなことを伝えたかったかと言うと、勉強の時、みんな思考のステップに気を取られ過ぎているからです。

というか、認知がおろそかになっている

一般的に塾の授業というのは思考のステップを扱っています。

この問題にはこういう知識を使うよ

この問題はこうやって式を立てて、こうやって解いていくよ

この文章のココを読めば、こう書いてあって、選択肢にはこう書いてあるから、正答はコレだよ

これらは全て思考のステップに関する内容です。

でも僕はマンツーマンでの指導で500人以上の生徒を見てきて思ったんですが

そもそも問題文を認知できてない

ってパターンの方が圧倒的に多いんです。
これは実は東大・京大・医学部受験みたいな大学受験のトップレベルを指導していても同じ現象が起きています。

今からめちゃくちゃ当たり前のことを書きますが
例えば数学の問題を解くのであれば、問題文で与えられた条件は全て正しく認識しないと問題は解けません。

この辺の長さが6cmなんだな。この角が45度なんだな。この線とこの線が直交してるんだな。

みたいなことです。当たり前です。

2000円の商品を15%オフで買って、おつりを間違えて100円多く貰ってしまって…

みたいな問題も、自分がレジでその場面に遭遇しているかのごとく想像し、認知しなければ問題は解けません。当たり前です。

物理の問題を解く時も

ここに磁場があるんだから、ローレンツ力が働くな

みたいな。物理やってない人は意味不明だと思うんですが、何が起こっているのか、これから何が起こりそうなのかという認知がなければ問題なんて解けるハズがないんです。

国語も英語もそう。文中に書かれている単語の一つ一つをしっかり捉え、文として書かれていることをちゃんと想像し、それを紡いでいかない限り、それは読解とは言いません。読解問題なんだから、読解をせずに解けるハズがないんです。

そもそも文をちゃんと読んでない

勉強ができない原因は、けっこうコレに尽きることが多いです。
ちゃんと読んでないからわからない。つまり認知に失敗している

なのに授業に思考を求めてしまうんです。
(解き方=思考です)

注意を払うポイントそこじゃないよ!
と思ってしまいます。


まずは認知と思考を区別しよう

ということで、勉強が上手くなりたい皆さんは、まず自分が問題を解いている時の認知のステップと思考のステップを区別できるようになって下さい。

まず、問題文をしっかりと読み込む。文に書かれていることを丁寧に想像し、場合によっては図や表にして下さい。

それが終わってから、「さぁ解くぞ」と気持ちを仕切り直して、設問を読み、問題を考えるようにしてみて下さい。

まずは問題を解く段階で、しっかりと認知と思考で意識を分けることが重要です。人によってはこの習慣をつけるだけで解ける問題が増えることもあります。

そして、問題を解き終わって、丸つけ⇒直しをする時にも

認知・思考のどちらのステップで間違いが起こったのか
(あるいは判断・実行かもしれませんが…)

を考えてみるようにして下さい。

例えば認知のステップでの間違いとしては

・問題文の情報を見落としていた
・(数学・理科なら)何が起こっているのかよく想像できなかった
・(国語・英語なら)筆者の言っていることがよくわからなかった
・問題文の情報が多すぎて頭がごちゃごちゃしてしまった
・問題文に知らない言葉が入っていて、意味が掴めなかった

などです。こういった理由で問題が解けなかった場合は解説をいくら読んでも仕方ありません。解説には思考のステップのことしか書いてないからです。
対策としては言葉の意味を調べたり、図や表に情報を整理する練習をしたりといった感じです。ウチの塾生であれば試行錯誤さえしていれば専門的なアドバイスはします。

逆に思考のステップの間違いとしては

・解き方が浮かばなかった
・公式を覚えていなかった
・知識がなかった
・複数の知識を上手くつなげることができなかった
(論理的に思考できなかった)

などになります。これらが原因だった場合は、まずしっかり解説を読みましょう。わかりにくいと感じたら別の本を参照してみたり、スマホやタブレットで調べてみるのも良いと思います。
論理的思考力に関しては対策がちょっと難しくて、ただやみくもに問題を解いていればいいってもんじゃないです。
(ドラクエルールは無効!詳しくは下の記事を。)

この記事の方法なんかが有効ですが、まぁ色々試行錯誤してみて下さい。

まとめ

特にまとめる必要がないのでサッカーの宣伝をします。

今月からプレミアリーグが再開しました。僕が応援しているリヴァプールは一位を独走しています。まぁ一位はほぼ確定なんですけど、なんと言っても移籍してきた南野選手ですよ。先日のエヴァートン戦で先発出場し、前半で交代となりましたが前半だけの走行距離ならチームトップの運動量を発揮。味方との連携も良くなっているようで、とっても期待が持てます!

まさかあのリヴァプールで日本人選手が先発出場するなんて。こんな日が来るなんて。
プレミアリーグは見ていてとっても楽しいリーグです!サッカーに興味ない方も是非DAZN契約して見てみて下さい!

【アカデミー神戸進学会】
神戸板宿・宝塚山手台にあるコーチング型個別指導の専門塾です。「学習のプロ」が生徒の学力を細かく観察・分析し、学習法・計画法・キャリア形成に特化した指導をしています。 noteでは塾生向けに学習法・受験・進路・キャリアについての情報を 保護者の方向けに教育・受験・キャリアについての情報を発信します。

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