2022/8/4(木)
【この記事はネタバレを含みます】
現代詩お嬢様が漫画になられた。
題して「現代詩お嬢様~神出鬼没の詩読指南~」
コミティアでコピー本としての頒布が主と聞いていたので入手は諦めていたのだが、この度めでたくkindle形態でAmazonに出没なさったそうだ。今日もだらだらと過ごしただけだったし体重が2kg増えたりしたので、この漫画の感想を下手なりに書いてみようと思う。
まず表紙。強気で不敵な表情がなんとも素敵だ。個人的にロゴは白黒の方が好みだったけれど、これはこれで格好いい。
本文では3ページ目の「ガーッコー」「チャーイムー」がなんとも笑いを誘ってくる。詩読指南なんて言っているけれど、緊張せず肩の力を抜いて読んでいいよと言われているようでほっこりした。
それに加えて執事(人間ではない)が紐を引くと空から降りてくる詩が書かれたデカいボード、お嬢さまが紐を引くと割れて異空間に転移してしまう地面。ブッ飛んでいてワクワクする。お嬢様にこんな異能力があるとは驚きだった。コバエの飛ぶ部屋でストゼロ飲んでもにゃもにゃ詩を書いているだけではないのだ、彼女は。
私自身は詩論など真面目に考えたことがなかったし、考えられる頭もないので純粋にすごいなという感想しか出てこないのだが、それでも言葉を絞り出すなら、詩というものの奥深さ、壮大さを宇宙のような空間で表現してしまうのは最高の策だと思う。「それではまるでおデートもなさらないでベッドインなさりたいとおっしゃっているようなものでしてよ」も好きだ。「無粋」ということなのだろうけれどお嬢様らしい回りくどい (褒めてる) 表現ですごくいいと思う。
強いて絵柄に何か言うとしたらケンタくんの瞳に色がついていてもよかったかなあと思う。顔がアップになるシーンもあるし、色があった方が映えるかな、と。
でもこの漫画で注目するべきは絵ではない。
その中で展開されるストーリーと、詩に対する意見である。
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