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第16回「兄弟について」を終えて

第4回においては「毒兄弟・毒姉妹」ということで兄弟を扱いましたが、今回はもう少し大きなテーマで「兄弟について」交流しました!

第4回の記事は以下のものです。昼寝さんが書いてくれたものもあります。


さて、今回の内容についてです。
兄弟関係の中でうまれてくるものがこんなにあるとは思ってもいませんでしたが、「虐待」経験というひとくくりでもその中身は多様で、同じ家庭の中にいた兄弟でも様々な影響があることを改めて感じました。

出てきた内容をピックアップして振り返ってみます!代替以下のような話題が出ました。

・兄弟と同志という気持ち
・兄弟同士、お互いを守るので精いっぱいだった
・(虐待行為が)弟だけで終われば...という気持ちもあった
・兄弟も毒されていき縁を切った
・妹だけは可愛がられる、その一方で独立できなくもなっていた
・親は比較的まともだけど...兄弟からの虐待がひどかった
・妹は直接的な虐待行為は受けてないはずなのに、影響を受けている
・年上の兄弟を尊ばなければいけないという圧力
・毒兄弟を兄弟と思うことの辛さがある
・兄弟と縁を切っていることを外に出してよいものか…

ざっとこんな感じでした。このピックアップを見るだけでも多様さがありますよね。この多様さでも一緒に交流してくれることにも改めて感謝です。

マモが気になった部分を少しづつ深めてみますね。

まず一つ目は、兄弟関係の多様さについてです。同じ虐待家庭にいてもその影響は様々です。イメージするのはお互いに被害者であり同士というイメージが多い気がします。このイメージの前提には、虐待家庭=子ども全員に対して同じ虐待をしているという決めつけがある気がしますね。そうだとしたら同じ被害者同士の感覚で兄弟間においては苦しみを共有できる仲間となるかもしれませんね。しかし、実際は兄弟それぞれで受ける虐待が異なることの方が多いようです。他方は可愛がられ、他方は虐待ということもあったり、兄弟に虐待を仕向けたり、兄弟の中に優劣をつくるというものがある気がしました。

一つ目にも関与してきますが、親の縁を切るだけでなく、兄弟の縁も切らざるを得ない状況になることが結構あるということです。
児童虐待の支援において家族再統合という言葉に加えて、兄弟再統合という言葉もあります。兄弟が施設入所の際に定員の関係などで別々の施設に入っている場合に、どのようにして兄弟を統合していくかということが検討されることがあります。
ここに関してもある意味で再統合がゴールという安直な考え方は危うさがあるのかもしれないと感じました。(もちろん、兄弟間に問題がない場合は統合すべきパターンがあることの前提はあります。)
兄弟それぞれがどんな想いであり、もしかしたら離れるべきであるのかもしれないことを念頭に考えられるかどうかは大きい気がしました。

また、個人的には、親が比較的まともであるにもかかわらず、兄弟が虐待行為をするということがある事実にはびっくりしました。親による虐待が連鎖したりしなかったりするように、全く虐待とは無縁だったところから虐待が起きることもある。それらを踏まえれば親が虐待的でなくとも兄弟が虐待的になることがある事実を知りました。これはある意味で希望にもなるのかなと思います。その理由は、「親の影響だけで子どもは決定されない」という事実を知れたからです。どんなに親が不適切であっても子どもがどうなるかはわからない、つまり虐待親の元に育ったからといって、自分自身がどうなるかは自由ということです。連鎖におびえている人が今までの参加者でもいましたが、連鎖を生み出さないことも必ずできるのです。ただ、親による影響が大きいのも事実です。親の影響から自由になるためにもできるだけ早い段階から自分で環境を選べる状態があることが必要だと思います。そして適切な環境を選ぶことができることも。

ある経営者の方が、「起業はするの簡単だけど、皆経験や知識から考えるから難しくなる、起業して安定している人から素直に学べばできるよ」「やったことがないことをしようとしているのに自分の知識や過去の経験からできることを考えようとするからできないのだ」と話していました。虐待経験も似ているところあるかなと思いました。適切な環境を知らないのならば、適切な環境を知っている人から素直に学ぶのも必要な姿勢かもしれませんね。適切な環境を知らないのだから不安になるのも心配になるのも当たり前です。ものすごく勇気のいることですが、素直に学んでみる姿勢が適切な環境を選ぶ力になるかもしれませんね。幸いなことにAbuse Dialogueには不適切な環境を断ち適切な環境を作り上げた人たちも参加してくれています。このコミュニティの力は大きいように感じます。もちろんどんな意見を取り入れるかは個人の自由ですので、どの意見を取り入れようかなと足踏みしまくる場所にすればよいと思っています。

今後ともよろしくお願いします。

2月は申し訳ありませんが、運営がバタバタしており、お休みします。また3月に企画できるように整えていきます。(皆さんにも体調、自分のペースでを第一にしていますので、運営も時にはこんなときもあるの許してください(笑))

また交流できる日を楽しみにしています!マモでした。

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