たかはと

下手の横好き。 無理のない程度に書いていきます。

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すれ違いじゃなくて永遠の片想いでしょ

コンビニを出ると横道からふいに自転車が顔をだしてきた ギリギリぶつからずによけた 「あ、スミマセン」とかそういうのはナシで 見慣れた夜空に星は無く 今日も今日とてい…

たかはと
4か月前
4

『庵』

北方へ向かう列車は大蛇の如く長く、猪が猛進する姿を想起するような力強い走行で、線路に積もった雪を蹴散らしながら、灰色の空の下をゆく。 出発地点の上野を発ってから…

たかはと
4年前
7
すれ違いじゃなくて永遠の片想いでしょ

すれ違いじゃなくて永遠の片想いでしょ

コンビニを出ると横道からふいに自転車が顔をだしてきた
ギリギリぶつからずによけた
「あ、スミマセン」とかそういうのはナシで
見慣れた夜空に星は無く
今日も今日とていつだって眠たいぼくは
不機嫌顔でアパートへ帰る
ぼくはあのころとはずいぶん変わってしまって
社畜そのものという疲れたサラリーマン的な見た目で
きっと君はぼくに気付かなかったと思う
君はあのころと変わらず屈託なくさっぱりしていて明るくて

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『庵』

北方へ向かう列車は大蛇の如く長く、猪が猛進する姿を想起するような力強い走行で、線路に積もった雪を蹴散らしながら、灰色の空の下をゆく。
出発地点の上野を発ってから、三時間は経過しただろうか。
それにしては、車窓に映る景色は代り映えがない。
曇りガラスを手で拭ってみても、見えるのは雪をかぶった木々や田畑。
本当にこの列車は走っているのだろうか、と皮肉りたくなるほどに退屈であった。

この列車の後尾には

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