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たった3年、もう3年

自転車を買ってあげたのはいつだったっけ?
娘の自転車はサドルの上げ下げに六角レンチで2ヶ所ネジを緩める必要がある。しかも絶妙に力が入りにくく一気に回せない場所にあるため、自力での調整を断念して自転車屋さんでサドルを上げてもらったのだ。

「ここが最大限の高さですね」
上げてもらったサドルはお願いした高さより少し低い位置までしか上げられなかった。

そんなに大きくなったのか!
考えると走ってる時にはどこかが干渉してキーキーなるし(直そうとしても再現しない、色々触って一時息を潜めてもすぐに復活する)、当初付いていた両立スタンドが娘の力では扱えなかったので付け替えたサイドスタンドの安定性が悪くてしょっちゅう倒れる。
そろそろ書い替えてもいい時期だよな。

「新しい自転車買うとしたらどんなのがいい?」と帰り道で娘に聞いた。
「青いやつ!!」って返事が返ってくると思っていたのだけど(娘は最近青が大好きなのだ)、娘からの返事は「まだまだ乗れるよ」だった。

パステルカラーでプラスチックの宝石がたくさんあしらわれていて、かわいい自転車。娘の誕生日に買ってあげた(正確には孫が可愛くてしょうがない僕の母親が買ってくれた)初めての自転車。娘からしたら当然思い入れがあるしずっと乗りたいのだろう。

年季が入ってきたと感じていたので何年乗ってたのかを知りたくなって、iPhoneの写真フォルダを遡って調べてみた。僕の写真フォルダのほとんどは娘と料理の写真で、ついつい娘の動画を見てしまいながらフォルダに初めて自転車が出てくるのが5歳の誕生日前後ということを突き止める。

5歳の誕生日に買ってあげた(もらった)ということは、3年は経ったのか…
3年?たったの??

あの頃の娘は、ディズニープリンセスが大好きでドレスを喜んで着て、大人でも子供でも誰彼かまわず話しかけてその場限りの友達を作って、外を歩き出したらすぐに手を握ってきて、写真を撮られることが大好きだった。

3年経った今はお姫様って呼ぶと怒るしドレスは絶対に着ないし、知らない大人に話しかけられても頷くか首を振るかしかしないし、歩いている間の1/3くらいしか手は握らないし、写真に残したい面白いシーンに限って撮られまいと逃げる。

あの頃の娘は、保育園が大好きで、座っていると膝の上に乗ってきて、寝ているとお腹の上にダイブしてきて、寝るときは隣にいないと駄目で、美味しいものは一口くれて、慎重派なのか「これやっていい?」って聞いてからじゃないとやらない。

3年たった今も保育園の給食や友達の話をするし、座っていたら膝の上に来て、寝ていたらお腹にダイブ、寝るときは隣にいないと駄目で……何も変わっていないところも沢山ある。

たった3年、もう3年、変わったことも変わらないことも色々あるけど、幼児の頃の記憶は子供にはほとんど残らないし、親もすぐに忘れてしまう。だから覚えていることは文章に残しておこうと思った日。

今日の写真:3年前にディズニーランドに行ったときに、娘はプリンセスのドレスを着てお姫様と呼ばれることに大興奮しながら大好きなメリーゴーランドに乗っていた。もうドレス姿を見れないかもしれないと思うと寂しい。

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