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母のために選ぶ、児童書。13

90歳を超えて、さすがに母も小さい文字が読みづらい、眼鏡をかけても本が読めないというのです。電子書籍は母には使いこなせません。ルーペ眼鏡も、母には使いにくいようです。ならばと、視点を変えて、児童書にアプローチしてみました。これは、いけるかも!

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 15セット目の3冊についてご紹介します。通算45冊目になります。母の感想はどうだったでしょうか、ご報告します。

・『ニャンの日にまいります!』 木内 南緒作/  酒井 以絵 岩崎書店刊☆
・『ぼくはアフリカにすむキリンといいます』 岩佐 めぐみ作/高畠 純絵 偕成刊☆
・『なんでも魔女商会②ただいま魔法旅行中。』あんびる やすこ作/絵 岩崎書店刊☆

 ちなみに、☆マークの本は母から借りて私も読みました。
 
 週1回ペースで様子を見がてら、母に会っています。母に本を渡すとき、前回渡した3冊の本を読み終わったことを確認します。
 たいていは3冊とも読み終わっています。感想を聞くとたいてい「面白かった」と言います。ただ、どこがどういう風にという、あまり具体的な話はしません。出来ないというか、高齢なのであまり覚えていないのかもしれません。
 母は要介護認定を受けています。介護サービスの方いわく「お母さんにとって、その時その時が楽しく、幸せであればいい」と。このことばは、ずっと私の心に残っています……。

 さて、今回の1冊目は、以前読んだ、少年とロボットの交流を描いた『AIロボット、ひと月貸します!』の作者の2作目です。雨の日に川に流されたサビ柄のネコを助けたら、お城のような建物に住めるわ、片思いのクラス一の美少女や拾った猫が執事になってかしずかれるわ、いじめっ子にも愛想よくされるわなど好いこと尽くめ。
 ところが、ところが全部夢のファンタジーのお話。それでは、やっぱり物足りない。現実の世界を何とか変えなければと……はてさて、うまくいくのでしょうか?

 
2冊目の表紙、上半分が赤で、下が青の背景に、上にはキリン、下にはペンギンが描かれて印象的です。帯には「ドイツ児童文学賞受賞」と誇らしげに書かれています。日本の作品では初めてだそうです。
 友達が欲しいアフリカのキリンさん。ペリカンさんの郵便配達に「いちばん最初にあった動物にわたして」と、手紙をわたします。せっせと空を飛んだペリカンは、海にでたので、こんどはアザラシの配達人に手紙をたくしました。ペンギンさんと最初に出会ったので手紙を渡しました。キリンさんとペンギンさんの文通がここから始まります。ふたりは友達になって、思いのとおり会うことができるでしょうか?

 
3冊目は、以前1作目を読んだ、あんびるやすこさんの「なんでも魔女商会」シリーズ2作目です。気が強めの魔女の店主の少女と優しい性格の主人公の少女のコンビと秘書のネコが、こんどは旅行しようとして魔法シートに乗って出発しますが、ちょっとした失敗があって……。予定とは違う場所についてしまいます。そこは、魔女の旅行社でした。行きがかりでそこに泊まることになった一行ですが、意外な同宿者と出会います。さあ、そこからが大変、だけど心あたたまるエピソードが展開します。

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 ここから母のために選んだ16セット目の3冊、通算48冊めのご紹介です。今回も、大型書店で選びました。今回もハードカバーのものを選びました。

・『アニメ版 ちびまる子ちゃん』 さくらももこ原作 金の星社刊
・『あやめさんのひみつの野原』 島村 木綿子作/かんべあやこ絵 国土社刊
・『俳句ステップ!』おおぎやなぎ ちか作/イシヤマ アズサ絵 佼成社刊

 1冊目は、テレビでずっと放送されている、あのアニメです。表紙もズバリそのイメージで、それが絵本になったもの。母はもちろんテレビのマルコちゃんを知っています。この本でもきっとマルコちゃんの失敗に笑ったり、乙女ごころに思いにキュンとなったりするだろう、という予想は出来ますが、実際に本を読んだらどんな印象を受けるでしょうか。

 2冊目の表紙絵は「ひみつの野草」でしょうか。可愛い花や木の葉に赤い実などの植物と、ウサギ、野ネズミ、カエルなどのいろんな小動物やスズメやハトが描かれています。その真ん中に茶トラのネコを抱いたおかっぱの少女が微笑んで立っています。この子が「あやめ」さんでしょうか。裏表紙には、そのネコが座布団かクッションの上でおなかを上にしてのんびり昼寝ちゅうの様子。いったいどんな物語でしょうか。

 
3冊目は、母が以前、俳句の趣味があって先生について作句や吟行をしていましたので選んでみました。表紙は雨上がりの道を、ランドセルを背負った女の子がふたり駆けています。少女と俳句、一見あまり結びつかない気がしますが、何かひみつがありそうです。帯に「第51回京都新聞 お話を絵にするコンクール選定図書」と記されているので、たくさんの小学生がこの本を読んだことでしょう。

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 今回選んだ3冊も、三者三様の個性的なたのしい表紙で、書名も興味をひかれるものです。母の気に入るでしょうか。

 結果は、次の記事でご紹介します。では、またお会いしましょう。



※春田みつき さんの画像をお借りしました。

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