幸せなアナログレコードとの再会(聴きました編7) 『「モーツァルト:「喜遊曲 第7番」「第11番 」』
一度は売却して「ゼロ枚」になったアナログレコード。でも、また欲しくなって取り急ぎ30枚ほど中古で購入。聴くと楽しかったりほろ苦かったり。レコードの一枚一枚は、青春の一コマ一コマだったんですね。新しい発見もあるでしょうか。そんな再会のお話、よかったらどうぞ。
アーティスト
ウィリー・ボスコフスキー指揮
ウィーン・モーツァルト合奏団
セレナード&喜遊曲(ディヴェルティメント)
実は、モーツァルト自身両者をはっきりと区別はしていなかったといいます。あえていえば少し大規模な曲をセレナードと呼んだようです。「喜遊曲」という表現、最近はあまり見かけませんが私は好きです。そういえば、セレナードを「小夜曲」という表現もほとんど見かけません。
シンプルな楽想と楽器編成。とるにたらない音楽?そういう人もあるかもしれませんが、私にとっては気軽にいつでも聴くことができてたのしい気分にさせてくれるたいせつな宝物です。モーツァルトの真骨頂を感じます。
モーツァルトは、セレナードや喜遊曲の類にも、同時期の交響曲より美しい作品を書いていることはよく知られている。彼は美学者ではなかったから、いつでもジャンルの概念を頭に入れて仕事をしていたわけではない。興が乗ればどんなジャンルのものにでもすばらしい音楽を書くことができた。
喜遊曲(ディヴェルティメント)第7番ニ長調 K.205
ジャケット写真のある動画で、冒頭のみとなります。
ボスコフスキー/ウィーン・モーツァルト合奏団による「モーツァルトセレナード全集―第8集」2曲カップリングの1曲目です。
これを作った1773年(17歳)の夏、モーツァルトはウィーンにいたから、あるいはそこのだれかの家のガーデン・パーティー用に作ったかもしれなかった。ご承知のように、ヨーロッパの夏は日が長く、9時になっても明るい。そうした暮れやらぬ夕べを楽しむ人のつどいが、ビールやワインを傾けながら、この音楽を楽しんだのであろう。
こちら、アカデミー室内管弦楽団による全曲盤です。
喜遊曲(ディヴェルティメント)第11番ニ長調 K.251
ボスコフスキー/ウィーン・モーツァルト合奏団による「モーツァルトセレナード全集―第8集」の2曲目です。
1776年、モーツァルト20歳のときにモーツァルトの姉、ナンネルの誕生日のパーティー用に作曲されました。
ラ・バンド・サンパによる、第491回日本モーツァルト協会例会コンサートのライブ録音より。
こちら、第5楽章「ロンド~アレグロ・アッサイ」のみとなります。
フランス趣味が当時のザルツブルクの町に流行しており、富裕な人たちがみなフランス風をまねして喜んでいたことによる……姉ナンネルはギャラントなフランス・スタイルが好きだったらしい。
こちら、アカデミー室内管弦楽団による全曲盤です。
ウィリー・ボスコフスキー
彼のことは、以前の記事でもご紹介しました。
こんな人、今ではどこにもいないのではないでしょうか。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の往年の人気コンサートマスター
ウィーン・フィルの精鋭を集めた複数の演奏団体を主催した
「ニューイヤー・コンサート」で指揮者を兼務
セレナード、ディヴェルティメント、ダンスや行進曲の全集録音あり
これぞウィーン、音楽と街の雰囲気を身近に感じさせてくれる
レコード番号
ロンドン SLC 2403
発売元:キングレコード株式会社
録音年月/場所
1973年6月/ゾフィエンザール
ゾフィエンザール(ドイツ語: Sofiensäle)、あるいはゾフィーエンザール(ドイツ語:Sophiensäle)は、かつてウィーンにあった温水プール施設。冬の間は舞踏会場として使用され、むしろクラシック音楽史上の場所として知られる。2001年に焼失し、複合商業施設として再建された。
演奏時間
記載がありません
※めりー先生の音楽室 さんの画像をお借りしました。
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