見出し画像

母のために選ぶ、児童書。4

90歳を超えて、さすがに母も小さい文字が読みづらい、眼鏡をかけても本が読めないというのです。電子書籍は母には使いこなせません。ルーペ眼鏡も、母には使いにくいようです。ならばと、視点を変えて、児童書にアプローチしてみました。これは、いけるかも!

📗

 前回の記事では、6セット目の3冊についてご紹介しました。母の感想はどうだったでしょうか、ご報告します。

・『かあちゃん取扱説明書』いとうみく著/佐藤真紀子画 童心社刊☆
・『ゆれるシッポふんじゃった!』今西乃子著/浜田一男写真 岩崎書店刊
・『ねむりウサギ』星 新一著/和田誠画 理論社刊☆

 ちなみに、☆マークの本は母から借りて私も読みました。

 1冊目は、想像をかき立てる書名どおり、母も面白く読んで、私もユーモラスな内容をたのしみました。
 2冊目は、いぬ好きの母は読んで楽しんだようです。写真が満載なのもよかったそう。
 3冊目は、母も私もいつもどおり楽しみました。星新一さんは定番でこれが5本目となります。多彩で読むたびにかろやかで新しく、その一方で深みも感じます。『服を着たゾウ』はこんな話です。

 催眠術師が気まぐれに、ゾウに術をかけて自分を人間だと思い込むようにしむけた。その結果人間の心を持ったゾウは、熱心な仕事ぶりと奇特な人柄で、経営者となって成功した。その秘けつを聞かれたゾウはこう答えた。

「私の心の奥におまえは人間だ、という声がひそんでいるのです。しかし、人間とはなにか、わたしにはよくわからなかった。そこで、本を読んで勉強したのです。人間とはどういうものか、人間ならなにをすべきか、などについてです。つねに学び、考え、その通りにやってきただけです。私が世の中の役に立っているとすれば、このためかもしれません。あなたがた、自分が人間であると考えたことがおありですか」
「さあ……」
 指摘された質問者は、口ごもった。そういえば、そんなことは考えたこともない。                

📘

 ここから母に読んでもらう7セット目の本3冊のご紹介です。今回は、大型書店で探して見つけました。通算で21冊となります。

・『はれときどきぶた』矢玉四郎著/画 岩崎書店刊
・『まちがいなく名探偵』杉山 亮著/中川大輔画 未来屋書店刊
・『星空としょかんへようこそ』小手毬るい著/近藤未奈画 小峰書店刊

 1冊目は、あり得ないシチュエーション、でもどこかで聞いた書名で気になって選びました。略称は「はれぶた」だそうです。

小学校3年生である主人公の畠山則安が未来の日付で日記に書いた荒唐無稽なことが現実になってしまうというストーリー。続編も書かれ(本稿で述べる)、アニメ映画やテレビアニメが制作された。日本国外でも英語版、中国語版、タイ語版などが翻訳出版されている。(ウィキペディア)

 2冊目は、謎解きじたてで、いままでと目先が変わっていいかなと思いました。
 3冊目は、表紙からしてメルヘンタッチで夢を呼ぶような期待が膨らみます。

 
 今回も、母は楽しんでくれるでしょうか。結果は、次の記事でご紹介します。




※てまり* さんの画像をお借りしました。

最後までお読みいただきありがとうございました。記事が気に入っていただけましたら、「スキ」を押してくだされば幸いです。