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読書びより

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2022年11月の記事一覧

母のために選ぶ、児童書。11

90歳を超えて、さすがに母も小さい文字が読みづらい、眼鏡をかけても本が読めないというのです。電子書籍は母には使いこなせません。ルーペ眼鏡も、母には使いにくいようです。ならばと、視点を変えて、児童書にアプローチしてみました。これは、いけるかも! 📗  13セット目の3冊についてご紹介します。通算で39冊となります。母の感想はどうだったでしょうか、ご報告します。 ・『ながいながいペンギンの話』 いぬいとみこ作/ 山田三郎絵 理論社刊 ・『なんでも魔女商会 お洋服リフォーム支

どの人の生命も半分は苦しみのうちに過ぎてゆくものであるが、その苦しみを人は耐えがたいものと認めず気にしないばかりか幸福とさえみなしている。なぜなら、それらの苦しみは迷いの結果として、また愛する人たちの苦しみを軽くする手段としてになわれるからである。 トルストイ『人生論』第三十四章

人が真の生命を持つためには、時間と空間の中にあらわれるちっぽけな一部分ではなく、生命全体をつかむことが必要である。生命全体をつかむ者は、さらに付け加えられ、生命の一部をつかむ者は、現に持っているものまで取りあげられてしまうだろう。 トルストイ『人生論』第二十九章

わが身にてらしてわかる肉体的生存の避けがたい消滅は、われわれが世界に対して現在取っている関係が恒常的なものではなく、別の関係を確立せざるを得ないことを、示してくれる。この新しい関係の確立、すなわち、生命の運動が、死の観念を消滅させてもくれるのだ。 トルストイ『人生論』第三十章

他の人々の幸福のために個我を否定して生きるならば、そういう人はこの地上の、この生活の中で、すでに世界に対する新しい関係に踏み込んでいるのであり、その関係にとって死は存在しないし、その関係の確立こそがあらゆる人々にとって、その生命の仕事なのである。 トルストイ『人生論』第三十一章

私の肉体的生存は、長かろうと短かろうと、私がこの人生に持ち込んだ愛の増大のうちにすぎるのであるから、私は誕生前も生きていたと疑うことなく結論できるし、……肉体的な死の以前、以後のあらゆる他の瞬間のあとも生きつづけるだろうと結論することができる。 トルストイ『人生論』第三十三章

人は、自分が決して生まれてきたのではなく、常に存在していたのであり、現在も未来もずっと存在しつづけるということを認識するときにはじめて、……自分の生命が……永遠の運動であることを理解するときにはじめて、人は自己の不死を信ずるようになるだろう。 トルストイ『人生論』第三十二章

母のために選ぶ、児童書。10

90歳を超えて、さすがに母も小さい文字が読みづらい、眼鏡をかけても本が読めないというのです。電子書籍は母には使いこなせません。ルーペ眼鏡も、母には使いにくいようです。ならばと、視点を変えて、児童書にアプローチしてみました。これは、いけるかも! 📗  12セット目の3冊についてご紹介します。通算で36冊となります。母の感想はどうだったでしょうか、ご報告します。 ・『クーちゃんとぎんがみちゃん ふたりの春夏秋冬』北川佳奈 作/くらはしれい 絵 岩崎書店刊☆ ・『転校生は忍者

これは好きだがあれは嫌いだという、まさにそれが自我なのである。なぜ人によって好き嫌いがあるのか、……まさしくそれが、各人の生命の基本をなすものであり、まさにそれが、各個人の、時間的にさまざまなあらゆる意識の状態を一つに結びつけるものにほかならない。 トルストイ『人生論』第二十八章

母のために選ぶ、児童書。9

90歳を超えて、さすがに母も小さい文字が読みづらい、眼鏡をかけても本が読めないというのです。電子書籍は母には使いこなせません。ルーペ眼鏡も、母には使いにくいようです。ならばと、視点を変えて、児童書にアプローチしてみました。これは、いけるかも! 📗  11セット目の3冊についてご紹介します。通算でゾロ目の33冊となります。母の感想はどうだったでしょうか。 1.『三まいのはがき』おくやまゆか著 福音館刊☆ 2.『体育館の日曜日』村上しいこ著/田中六大画 講談社刊☆ 3.『エ