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BYOD (iPad)の保護者向け説明書をインフォグラフィックスで作ってみた

BYODの説明書を作る

コロナ禍で前倒しのような形で始まったGIGAスクール構想ですが、自治体から端末を受け取るのと違い、私学は独自に準備が必要です。

私の学校はBYODを選択しました。BYODとは"Bring Your Own Device"の頭文字を取っていまして、児童が私物のノートPCやスマートデバイスを学校に持ち込み、学習に使用することを意味します。

学校配布のデバイスは初期設定を学校側で行うことができるのですが、BYODだと各家庭に初期設定をお願いすることになります。

その「初期設定に関する情報」を保護者に伝えるチームのメンバーとして、早速学校におけるBYODの設定説明に関する情報収集をしましたが、小学生向けのものはほぼ皆無だったのと、なかなか「これ」というものが見つかりません。

インフォグラフィックスで学校の配布資料を作る

そこで、自分たちでゼロから作ることになりました。今回、チームのメンバーで決めたことは「インフォグラフィックスで作る」こと。

学校から出るお便りは、文字情報が多すぎて読むのが大変だったり、どこに何の情報が書かれているのか見た目ではわかりにくいなぁ、とずっと感じてきました。
特に、忙しい保護者にとっては、一眼で情報がわかることってとても大切なんじゃないか、と思ってきました。

チームメンバーのアメリカ人の同僚が、数年前からインフォグラフィックスの授業を子どもたちにチャレンジしていました。私も彼女から教えてもらってインフォグラフィックスを知り、自分なりにCanvaでちょこちょこ遊んでいました。

学校からの公式文書をインフォグラフィックスで作成したことはなかったので「チャンスだ!」と思いました。文字だけの説明書きではなく、一眼でパッとわかりやすい形に説明書を作りたかったんです。同僚に相談したら「ぜひやろう!」ということで、自分たちでBYOD説明書をインフォグラフィックスで作る作戦がスタートしました。

最初のデザイン

その話をしてから同僚が、なんと半日で表面、そして週明けには全てのデザイン案を作ってきました。すごい!このデザイン案に私が手を加えて日本語版を作成。そして出来上がったのがこちらです(左が表面、右が裏面の両面印刷をイメージ)。

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同僚が作ってくれたデザイン案がかなり良かったので、出来上がった日本語版を見てお互いにご満悦。あとは紙を手配して両面印刷するのみ、と思っておりました。

デザイナーさんに相談!

ここで、noteのある記事を思い出します。島根県雲南市デザイン会社の阿部さん
同じ「あべ」というお名前で親近感があり、以前から記事をチェックさせていただいておりましたが、なんとLINEでデザインについてご相談できるとのこと。

デザインが完成したあと、思い切ってご連絡してみました。すると、すぐにお返事とデザインについてのアドバイスが!さらには、参考データまでいただき、どこをどう直したらいいのかがとてもわかりやすくて、大変にありがたかったです。

以下、阿部さんからの返信の抜粋。

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なるほどー!
気がつかなかった視点をいただきました。すぐに修正に取り掛かります。直しているうちに、自分でもすぐに修正後の方が見てわかりやすいと実感。また、「見る人」を意識することが足りなかったなぁ、とも気がつきました。

(図々しくも)修正案を再度お送りしたら、今度もプロの目として気が付いた点を教えていただきました。これは私自身、言われてみないと気がつかない細かい点なのですが、直すと確かに見た目スッキリ!びっくり!

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何度もやりとりさせていただきまして(本当に恐縮です)、阿部さんからは「見る人の視点に立った構成」「細かい点をきちんと揃えると見た目がスッキリすること」「デザイン的なバランス」を教えていただきました。そして、明らかに自分で見ても、修正前と後では随分違う。このご相談は全て無料、なんてありがたいのでしょう。

完成!

出来上がったのがこちら。左が修正前、右が修正後です。まずは表面。

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次、裏面。

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作ってみての感想

大学時代からずっと、デザインで教育現場の課題解決をしたい、と思われてきた阿部さんの記事の中に、学校は「ICT教育が推進されていながらも想像以上にアナログ文化」とありましたが、確かに。そして、耳が痛い次第です😅。

今回、以前からインフォグラフィックス好きだった同僚がウキウキと作業している姿を見ました。きっと、アメリカでは学校からのお知らせなんかも、このようなインフォグラフィックスが広く使用されているのだろうなぁ、と。

今回のデザインを校長に見せたところ、とても喜んでくれました。校長はこのような新しい取り組みに対して理解があるので、ありがたい限りです。今後も同僚と一緒にインフォグラフィックスで作れるものがあったら、どんどんチャレンジしたいと思っています。

BYODの保護者向け資料は本当に少ないので、今回の自分たちの取り組みが少しでも必要な方のお役に立てたらいいなぁ、ということで今回記事にしてみました。
阿部さん、ありがとうございました。

ちなみに、白黒で印刷したもの。学校としてはカラー印刷は本当に特別な時だけでメインは白黒なので、白黒であったとしても見やすさを追求しなくてはなりませんから…

文書1

はい、白黒でもいけそう!

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