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変化の時代と子育て

時代が急激に変化する今、どのように子どもを育てたらよいかわからないという親は多い。

急激な変化とは、まずは働き方。
年功序列、終身雇用体制が崩れ、正社員から派遣へと移っています。
転職する人も増えています。
収入も、時代とともに減っている業種もあります。

親の時代には花形だった職業も時代とともに刻々と変化する、
親が良かれと思って敷いたレールでも、子どもが大人になる頃には花形ではなくなっている可能性もあるのです。

また、収入が減るだけでなく、なくなる職業も。
5年~10年は想像ができても、10歳の子どもが40代~50代になる30~40年先なんて予測が困難です。

時代の変化の加速度は、さらに上がっていくとも言われています。
時代の変化が激しくなると、見通しが立たないだけでなく、親の経験が生きない。
だから、子育てがしにくいのは当然なのです。

一方でメンタルを崩して休職する人も増えている。
いくらエリートでもメンタルを崩したら改善は遠い道のりとなります。

ひと昔前までは学歴がその人の価値のごとく、学歴が人生の大きなカギを握っていた。
私の父の時代(現在の80~90歳代)は能力が同じでも学歴によって待遇に大きな差がありました。
「学歴さえあれば…」そう悔やんで、子どもたちに勉強を強いた親も多い。
その時代にはそれが「正解」だったのでしょう。
けれども、今では高学歴の中のさらに一握りの人しかホワイト企業に入れない。
学歴は社会の一部を除いてずいぶんと評価されなくなりました。

一方で「どこの大学を出たか」ではなく、「どのような人か」で人物を判断する人が増えています。

「どのような人か」とは、何ができて、日ごろ何を考えていて、今後どのようにしていきたいか。過去の勲章を握りしめているのではなく、未来に対する思いがあって、自分の人生に対して真剣に向き合っている人。

それは、学歴や人格を含む「人間力」=「にじみ出る人間的魅力」といったものなのかもしれない。

そのような人は何が違うのか。

共通点としてまず言えることが、まず、「メンタルが強い」

失敗に対しても前向きに対処でき、けっして落ち込んだり自暴自棄になったりはしない。
人を責めず、恨まず、自らの学習や自信へとつなげてしまう。
また、そのような人は他人の成功を素直に称賛することができる。
だから仲間に恵まれ、物事が好循環していく。

逆に、人間力がない人を観察していると、その逆。
過去の成績がどんなに華々しくても、高学歴であっても、人生の幸福に生かせない。
努力した割に気持ちの面では報われていないから、むしゃくしゃしている。
中には人や社会を恨んでいる人もいる。
そして、人の成功が妬ましい。自己と比較してはさらに落ち込む。
だから、魅力的ではないし、信頼できる友達ができない。
物事はいよいよ悪循環していく。

人生のおいて両者の違いはとてつもなく大きな差になります。

ここで話が初めに戻ります。

「子どもをどのように育てたらいいかわからない」という親は多い。
言い換えれば、「どのように育てれば子どもが幸せになれるのか」
でしょう。

「幸せの定義には正解がない」

ここが難しいのです。

幸せとは・・・
大きな家とか、名誉を思い浮かべる人もいるでしょう。

私が考える幸せの定義とは、
「目に見えるものではなく満たされた気持ちで生きる」こと。
家が大きかろうが小さかろうが、
「どのような気持ちで人生を過ごすか」ということ。

大きな屋敷に住めても、怒りや辛い気持ちで過ごしていたら満たされているとはほど遠い。
これは「幸せ」ではないと思うのです。

逆に、さほど恵まれた環境ではなくても、心穏やかに満足した生活ができればそれが「幸せ」だということ。
また、「生きることに喜びや価値を感じて過ごせること」が「幸せ」だとすると、やはり「人間力」無しでは幸せにはなれない。

では「人間力」の備わった子に育てるには親はどう働きかければいいのでしょうか。

そこで、今回はポイントを2点お伝えします。

1)人の成功や幸せを称賛できる子に育てること

人の幸せを喜べる親の子は、自ずと友達を素直に称賛できます。
受験期に周囲のお子さんが気になる方は要注意。頑張っている子や優秀なお子さんがいてもけっして比較せず、
(子ども)「〇〇ちゃん、全国模試で100番以内だったんだよ~」
(親)「そうなの~?すごいねー (心からの笑顔)」
でわが子と話ができればOKです。

親が他人を称賛できない場合、子どもはそのような話すら親の前では言えなくなりますから、上記のような話題を子どもがしてくるようであれば、かなり鈍感なお子さまを除き、とてもよく育っている証拠です。

2)子ども本位で勉強や習い事をさせる

親の希望から習い事や塾に通う子は多い。
愉しく通えればいいのですが、途中で嫌になる場合もあります。問題はその時。
自分の気持ちに忠実になれればいいけれど、親の顔色を気にして自分を殺している子がいます。

そのような子は自分の人生を自分主体には生きていません。
親の顔色を気にする子はいずれ、他人や社会の評価を気にするようになり、いよいよ自分主体の生活から遠のいていきます。

親に反抗して自分を守れる子は救われるが、じっと耐える子は心に怒りを溜めることになる。
だから何をしてもおもしろくない。満たされない。
自分の気持ちよりも、他人からの目を気にしている以上自分の気持ちはおざなりになる。
だから何をやっても面白くないし上記の悪循環に陥る。

一方で自分主体の生活ができている子は、心の葛藤がなく希望を描きやすくなる。

学童期はテストがあり成績があります。
もちろん良い方が決まってる。できていない部分や欠けている部分が数値で表されるから分かりやすい。
けれども心理面は分かりにくい。意識しないとスルーしてしまう。

心理面はとてつもなく人生の幸不幸を左右します。
「子どもをどのように育てるか」
ということにおいて「心理面」に留意が必要なのです。

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