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小雑誌「ウミネコ」とわたし

※いつもと違ってやや長文です


個人的に、noteを始めたばかりの時期と現在の生活の状況は明らかに変わりました。でもそれは僕ばかりではないと感じています。

「おうち時間」がいつのまにかフェイドアウトして、テレワークが世間に浸透したとはいえ、おうちにいた反動なのか外出する人も増え、SNSに割り当てる時間が減った方が多いと想像しております(あくまでもただの想像です)。

「note離れ」なんていう言葉もちらほら目に、耳にするようになりました。

2年くらいnoteをやって思うのは、クリエイター同士、お互いのファンでありながら創作活動をするのは大変なエネルギーと時間を要するということ。

なのでプライベートが立て込んできて、ちょっとSNSを離れると(そんな風に思う必要は全くないのに)浦島太郎みたいな気分になってしまいます(あくまでも個人的に)。

noteは自由に創作活動出来る場で、とても魅力的な場所です。

しかしSNSならではの弊害は少なからず出てきます。
全体的にとても優しい世界ではありますが、フォロワーさん全員のタイムラインが追えず交流が途絶えたり、価値観を押し付けたり同調を求める人がいるのも事実です。

なんだかもやもやとした気持ちが湧きあがっていたところに、
「ユー、noteのお仲間の創作活動を本にしちゃいなよ」
そんな天の声を聴いたのが8月の初旬。

するとだんだんともやもやが消えていったのでした。

以前からnoteのクリエイターさん達の創作がネット上だけにある状況が勿体ないと思っていたし、クリエイターさん達に紙の本が求められてる気がしていたんです。

自分が楽しみたいときに、自分のペースでページをめくれる本。

SNS時間から離れた場所に創作したものを格納する本。

もちろん、noteでの創作活動ありきです。

note内、あるいは外で、思う存分創作活動をし、
その場所とは別の秘密基地みたいな場所として本があるという事が必要な気がしてきたんです。

毎号テーマを自由に変えて幅広いジャンルを網羅出来るようにすれば、これまで交流がなかったり、交流が途絶えているクリエイターさんにもお声がけしやすいんじゃないかとも思いました。

次に、実際に本を作ることが出来るかを考えました。
これは、過去の雑誌編集の経験が役立つと思いましたし、
パソコン、ソフトなど道具も揃っていましたので、可能だと判断しました。
ただ、謝礼の問題や自由度の観点から創刊号の編集作業は全てひとりで作業しようと決めていたので、出来ても30頁くらいが限度だろうと推測。でも、やれるだろうと思いました(次号はデザインをお手伝いして頂ける方にお声がけしてページを増やそうと目論んでます)。

その次に雑誌の名前を考えました。
ちょうど海から離れた僕の住む地域でウミネコ問題(汚損、騒音)が発生している時期で、陰陽の法則で雑誌名は「ウミネコ」がいいんじゃないかと思いつきました(スピリチュアルじみてきましたね…)。

また、以前も書きましたが、
「どうしてこんな場所にいるんだろう?」
という哲学的な意味合いや、
「何かを生み出す猫好きクリエイター」
という意味も持たせたりしております。

体裁はリトルプレス、ZINEと呼ばれるものにこだわりました。

ISBNコードや雑誌コードがないので、
図書館には置いて貰えないし、通常の本の販路にはのらないものです。
(出版社から取次に卸して取次から小売店に卸すのが通常の販路で、新規参入は難しい業界です)

でも、作るなら、昔憧れた、自由な空気感の中に熱量があって、そこにしか載ってないものがあるリトルプレスのカタチが良かったんです。

noteでこの企画案を公開すると多くのクリエイターさんからサポートや応援コメントを頂けました。これは失礼かもしれませんが、やや意外で、それだけに本当にモチベーションが上がりましたし、今でもそれは継続しています。

当初は、締め切り、完成時期を決めずにゆるく進行するつもりでした。

ところが11月20日(日)に開催される「文学フリマ東京35」に出店が決まると一転、そこに向けての逆算スケジュールで動き始める事となりました。

創刊号のテーマは「ねことそうさく」。
これはすぐに決まりました。
元々自分が猫をモチーフにしたショートショートを多くnoteに書いていたので、もしお声がけした方にことごとく断られたとしても、自分の原稿で作ってみて、それをサンプルとしてまた打診する強力な材料になると思いました。

お声がけする際は、クリエイターさんの猫に関する記事を思い出したり、過去記事を漁りました。

「これだ!」と思った作品があった際にnoterさんにお声がけさせて頂き、台割(雑誌の設計図)を埋めていきました。
この作業がまた楽しかったです。

まだどこにも公開されていない原稿も掲載したい欲が出て、書き下ろしもお願いしたりしました。

そうやって、noterさんが公開されている「猫にまつわる創作」、あるいはテーマと文字数をお伝えしてウミネコ用に書き下ろして貰った原稿が集まりました。

どのページも何度も何度もデザインをやり直しました。

落語会のチラシは作り慣れていますが、ページデザインはほぼ初心者です。
「デザイン」と言われた時に引っ張り出せる引き出しを総動員させて、好きな要素を踏襲させつつも、素材の良さを引き出せるように工夫してみました。まだまだ課題は山積みですが、今の時点ではこれが最高だと思います。

進捗状況でもお伝えしているので重複しますが、

現在は無事完成し、ネット販売も開始し、文フリまでの準備期間に入っています。

制作期間中からこれまで沢山の応援の気持ちを頂いてます。

ウミネコ企画への協賛記事を書いて頂き朗読もして頂きました。

掲載のお礼として、素敵な物語をプレゼントして頂きました。

動画制作の才能もお持ちの作家さんには、ウミネコの動画も作って貰いました。

音声配信にて応援と宣伝をして頂きました。

音声から言葉を抜粋してまとめてくれた方もいました。

Tシャツを作って販売したら、デザインした僕でさえまだ現物を見ていない段階で多くのnoterさんにご購入頂けました。主に文フリ当日、24時間テレビのTシャツ的な役割なのですが。

実際に届いた方のを見て、良い感じになっていてめちゃくちゃ安心しました。

また、コラボ応援企画も催して頂けて、沢山の方がご自身の大切な創作の場にも関わらず、個性的で豊かな感性でウミネコを応援する記事を書いて下さいました。

掲載させて頂いた方、サポート頂いた方には許可をとり、誌面の巻末にお名前を掲載させて頂いております(次号へ掲載の方もいらっしゃいます)。

掲載させて頂いた方とサポート頂いた方へ献本した分、そしてご購入頂いた方の分のウミネコの行方を心配していたところ、
「ウミネコ ブジ トウチヤクス」の連絡と記事も続々と公開して頂き、その度毎にほっとし、歓喜しております。

現在、文フリまでの間(実は始める前から決めていた事なのですが)無謀チャレンジを実行しています。

書店への営業です。

ウミネコが完成したら、置いて貰いたい本屋さんへ飛び込み営業をしたいと思っていたのです。

で、現在は仕事の休みや空いた時間を使って書店回りをしています。

成果は、嬉しい事に2店舗が決まっています。
どちらも都内のお店なので地方の方には大変申し訳ないのですが…。

もちろんすげなく断られたお店もありました。
アドバイス下さった書店員さんとのご縁も出来ました。

今は全てが勉強で良い刺激です。

noteサポートプログラムにも応募しました。
その前にはクラウドファンディングへ申請しましたが、修正指示が入っていて保留中です。
noteサポートプログラムで支援して頂けたほうが単純に嬉しいし、様々な面で良い事尽くしなんです。

支援金を決める時の基準を500部の制作費としました。
これだと本当に最低限の謝礼が出来、僕自身も円滑に活動できる金額だからです。

だから、スローガンは、
「めざせ! ウミネコ500部への道!」
です。

無謀すぎます。

でも本当になったら凄いですよね。

今後もやりたい事が目白押しですし、寄稿して貰いたいクリエイターさんも沢山います。一つ一つやっていこうと思いますので、お声がけさせて頂く際は、何卒よろしくお願い申し上げます。



次回は、「文学フリマ東京35」のブース制作について報告しようと思います。ある方がとても素敵なブースを素材などからすべて提案してくれています(本当にめちゃんこ凄いです!)。

ウミネコ完成のタイミングでじゅんみはさんちの
人気三毛猫三姉妹のうちの長女ちゃんが虹の橋を渡って逝きました。
長女ちゃんにはnoteとウミネコ誌面でとても癒されました。
長女ちゃん、本当にありがとごじゃいます。



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