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銀行と消費者金融の違いとは!

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こんな疑問を持ったことありませんか?銀行と消費者金融等の金貸って何が違うんだろうって…どっちも金を貸して金利を稼ぐのが仕事だよな…とです。

一般的にこう答えるのではないでしょうか?銀行と消費者金融では金利が違う!確かに金利が違います。でもそれだとしたら仮に金利が同じだったら区別する必要ある?ってなりますよね。

もう一つは銀行はお金預かってくれるけど、消費者金融は預かってくれない。ってのもありますが、貸金庫業を始めたらどうなるでしょうか?(法律的に大丈夫かどうかは置いておきます)そこでお金預かりますよ。ってなったら同じになります。

あとは外貨両替とか信託投資とか…をやってるとかもありますが、これだって消費者金融側がやり出したら同じになります。(繰り返しますが、法律の話は横に置いておきます)

では決定的な違いは何か…それは…

お金を作り出すことが出来るかどうか!

この1点で大きく違ってきます。ちなみにこのお金を作り出すことを…

信用創造といいます!

お金って作れるの?てか、作って良いの?と思われるかもしれませんが、これが作れます。そしてこのお金を作る行為を出来るかどうかが、消費者金融のような金貸しと銀行の違いです。

具体的にどういった行為をしているか説明します。銀行はお金を貸す際に預金口座を作らせます。そして、その口座に貸し出した金額を記帳してお金を貸します。その際に銀行の店舗には原則的に現金紙幣は必要ありません。なので、銀行側が貸したお金がちゃんと返ってきそうだ!と判断すれば原則的に無限に貸せます。消費者金融等は手元に資金が無ければ相手がどんなに良口な顧客でも貸せません。

そんなこと出来るの?てかして良いの?と思われるかもしれませんが、これは現実に行われてるオペレーションです。住宅ローンのような大きな金額を銀行から現金紙幣で借りた人は恐らく居ないでしょう…ただ、理解しづらいのも分かります。これは理屈云々よりもそもそも銀行の成り立ちを説明した方が理解しやすいと思います。

17世紀頃のイギリスにて商人達は儲けた金貨の保管方法に困っていました。ちょっとやそっとなら自分で管理出来ますが、これが何千枚の金貨とかになるとセキュリティー上、問題になります。見張りを雇ってもその見張りが持ち逃げするなんていう事態も多発していました。当初はロンドン塔が保管サービスをしていたそうですが、時の国王が戦費として使おうとして大問題になりました。結局戦費には使われなかったそうですが、国すら信用できない事態になりました。

そんな時に金細工師達が保管サービスを初めました。彼らは仕事柄、頑丈かつ大きな金庫を元々持っていたため大量の金貨を保管する事が可能でした。そして商人達は彼らに金貨を預け、○○さんが○○枚金貨を預かりました。というような預かり証を発行しました。当初は保管業のみをしていましたが、やがて預けた金貨を取りに来る方が滅多にいない事に気付き金貨の貸し出しを始めました。さらに、金貨を取りに来ないどころか商人達は預かり証のみで取引をするようになりました。わざわざ金貨を取りに行って払うくらいなら同じ効力のある預かり証で払った方が楽で安全ですし、また受け取る方も安心です。そうやって預かり証そのものが流通した事で、金細工師に借りに来る方も預かり証で借りるようになりました。この段階に来て金細工師達も別に金貨を取りに来る事は滅多にない→借りる方も預かり証で貸せる→だったら金庫にある金貨の量関係なしに貸せるぞ!となり金貨の数量よりも多くの預かり証が発行されていきました。これが信用創造の始まりです。またこの預かり証はゴールドスミスノート、日本語で金匠手形と呼ばれるようになり、今の銀行券(現金紙幣)の起源となりました。

詐欺じゃねーか!と思われるかもしれませんが、過去の私の記事で何度も書いていますが、お金とはそもそも…

債務と債権の記録です!

貸した借りが返ってさえくれば問題ないのです。確かに金貨の量と預かり証の量は対応していません。しかし、最終的に欲しい物は金貨ではなくモノやサービスそのものです。金貨をどれだけ持っていたとしてもモノやサービスがもらえなければ何の意味もありません。なので、金貨は貸し借りの記録として、壊れにくいといった貨幣としての使い勝手が良かっただけで、金貨自体には実は価値はありません。この場合も預かり証という証書でモノやサービスを取引出来ているので何も問題無いのです。まぁ…金貨自体に価値があると思い込んでいると詐欺と考えたくなる気持ちは分かります。とは言えこれが銀行の始まりです。では現代はどうなっているのか?さらにこれが発展して…

現金紙幣が金貨と同じ役割を果たしています!

気付いた方もいるとは思いますが、先程の金匠手形の話に出てくる金貨を現金紙幣と置き換えれば、金細工師達がやっていた事とほぼ同じ行為をしています。預かり証は銀行口座の通帳に変わっています。ここに記帳するだけで貸せますし、取引だって通帳の数字を書き換える事で成立させる事ができます。

以上のように銀行と消費者金融の違いはお金を作れるかどうかという点にある事がお分かり頂けたのではないでしょうか。

最後まで読んで頂きありがとうございます!

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