世界遺産検定を仕事につなげる男。それが、あばれる君です。【試し読みエッセイつき】
『自分は、家族なしでは生きていけません。』編集担当の辻です。ぼくは2023年10月にドイツのフランクフルトブックフェアにいきました。はじめての海外出張! そのまま1週間滞在してドイツを旅行してきました! たのしかったなあ。
さて、みなさんにここで問題です!
これから紹介する写真の共通点はなんでしょう?
★ストラスブールの旧市街
★ベルリンのムゼウムスインゼル
★デッサウのバウハウス校など関連の建物
★エッセンのツォルフェアアイン炭鉱業遺産群
詳しい方はもうおわかりかもしれません(というか記事タイトルに答えがありますね)。
そうです。答えは、すべて「世界遺産」ということです!
文化庁によると……
とのことです。1199もあるなんて知らなかった! そして、その世界遺産の知識を検定する「世界遺産検定」なるものがあるんです!
数多くの著名人も挑戦しているようですが、2022年に見事、世界遺産検定1級に合格したのが、あばれる君です!
あばれるさんは4級から3級、3級から2級……というように徐々にステップアップしてきて、満を持して1級に挑戦。1級に受かったときのようすはこちらです。(フェイスペインティングがとても気になりますが……笑)
世界遺産検定の公式サイトでインタビューも掲載されています。
「1級」の合格率は30%と狭き門。芸人の仕事、子育てをしながらの猛勉強はなかなかできるものではないと思います。毎日1時間~2時間の勉強……すごいです。
さらにすごいのが、その世界遺産検定1級取得を仕事につなげているということ。「1級」に受かったあと、世界遺産を特集したテレビに出演したり、新聞の世界遺産特集で案内人を務めたり……さすがすぎます。
そして先日、とうとうあばれるさんは「オーストラリア世界遺産アンバサダー」に就任されました! すごいよ!
あばれるさんが出演するオーストラリア政府観光局の公式動画はぜんぶで4つあります。圧倒的に美しい景色もさることながら、気持ちが高揚しまくっているあばれるさんも見どころです。
先月6月8日には、コレド室町テラスで「オーストラリア・ディスカバリー・デイ- オーストラリアの世界遺産は"体験"だ! -」が開催されました。
このイベントにアンバサダーのあばれるさんがスペシャルゲストとして登壇するということをSNSで知り、急遽、見学に行ってきました。仕事の打ち合わせや、取材対応以外であばれるさんを生で見るのはこれがはじめてです。
会場にはオーストラリア料理のキッチンカー、オーストラリア発のオーガニックコーヒーや物販など、オーストラリア関連ブースがたくさん。中央にはイベントステージも設置されています。ぼくが到着したときにはステージ上で世界遺産クイズがやっていました。(優勝者にはなんとオーストラリアまでの往復チケットがプレゼントされていました…!)
クイズイベントが終了し、いったんお客さんがさーっとはけます。それを見計らってぼくはステージ正面の絶好のポジションの席を確保。あばれるさんの登場を待ちます。
時間になって、MCの方が登場。「スペシャルゲストのあばれる君で~す!」と呼びかけがあり、いよいよあばれるさんも登場です。探検家のようないでたちで、オーストラリアロケの話を楽しそうにいきいきと語るあばれるさん。
途中からは帽子もかぶって、より探検家感が増していました。りりしい表情。
あばれるさんと一緒に本を作るなかで、世界遺産検定挑戦の話を直接お聞きしていたので、自分で仕事をつかんでいくあばれるさんの姿がなおさらまぶしかったです。ぼくの心の中は、あばれるさんすごいなあという気持ちで満ちに満ち切っていました。写真をたくさん撮りました。
ご挨拶するつもりはなかったのですが、あばれるさんのマネージャーさんをお見かけしたので、「おつかれさまです」とご挨拶。「え、なんでいるんですか!」と驚くマネージャーさん。「ちょっと呼んできますね」とあばれるさんにもご挨拶させていただけることに。
控室になっていたテントから、満面の笑みであばれるさんが出てきました。
「いるのわかりましたよ! 合図おくったじゃないですか!」
とおっしゃいます。
たしかに写真を撮っているとき、いまもしかしたら気づいてくださったのかな……というような感じはしていました。でも確信できず、気のせいかとぼくは思っていたのでした。
この写真を撮っているときにぼくがいることを気づいたそうです。めちゃめちゃ気づいていますね笑
あばれるさんがおくってくださった合図というのはこちら。確かに目線をおくってくれていました。
5月に出版したあばれるさんの初エッセイ『自分は、家族なしでは生きていけません。』にも世界遺産検定1級合格の話が載っています。せっかくなのでそのエッセイをまるまる公開します! ぜひご一読ください~!
【『自分は、家族なしでは生きていけません。』試し読み】
世界遺産検定1級への挑戦
コロナ禍で、家にいなくてはならない時期がありました。でも時間を無駄にしたくはない。にわかになにかに挑戦しようというやる気が出てきました。そこで考えたのが世界遺産検定1級への挑戦です。
試験時間は90分。90問の試験で、200点満点中140点以上の点数をとることが求められます。合格率は30%。なかなかに厳しい壁であることがおわかりいただけるでしょう。1級は2級を取得してはじめて挑戦できるのですが、すでにそこはクリアしていました。
当時、僕には焦りがありました。バラエティではいわゆる第七世代と呼ばれた後輩芸人たちの突き上げがものすごくて、僕は内心、トークやリアクションで彼らに太刀打ちできるのか不安でした。気持ちで押されつつあったのです。でも負けてはいられません。簡単に笑いを取っていく後輩たちの姿を見て、対抗心が生まれました。
君たちが簡単に「笑い」を取るのなら、僕は「資格」を取る。
それは固い決意でした。
2級までは範囲も限られていて勉強も捗りました。しかし、1級となると範囲は段違い。暗記量もかなり増えました。それでも、ずっと部屋の中にいた僕は、頭の中だけでも旅行気分になれるこの世界遺産の勉強にものすごく魅力を感じました。
ついに世界遺産検定1級の合否発表の日がやってまいりました。合否は自分ひとりではなく、みんなで確認したい。ロケの合間にYouTubeで合否確認配信をすることにしました。iPadで結果を見にいきます。
「世界遺産検定結果通知書…………、合格! 合格! はいぃ!」
思い立ってから5か月、苦しくも楽しい猛勉強のかいもあり、世界遺産検定1級に合格することができました。おかげさまで世界遺産の番組をやらせてもらえたり、新聞の世界遺産特集で案内役をまかせてもらえたりしています。幸せです。資格を取ったので次は「笑い」を取りにいきます。
★『自分は、家族なしでは生きていけません。』ぜひ読んでください!
家族をメインテーマとしながら、世界遺産検定のみならず、予報士試験挑戦、芸人としての手応えと苦悩などを本気でつづった「あばれる君」感が満載の1冊です。ぼくは原稿を読んでいて不意に泣かされることが何度かありました。ぜひ読んでいただきたいです!
よろしくお願いいたします!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?