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ウイルス共存プロジェクト・1話目往復書簡

「欠品騒動と3.11」

今回の欠品騒動は、3.11を思い出した。
私の家の近所には、大型かつ24時間営業のイオンがあるのだが、
当時イオンの食品売り場から、ものの見事に食べ物がなくなった。
まるで家具屋のショールームのように、真っ白の棚が均等に並べられていて、その異常さは今もはっきりと覚えている。

だが今回の欠品騒動は、物流遮断というよりも、人為的な買い占めによるものが大きかったためか、比較的緩やかに欠品は解消されたように思う。
未だにホットケーキミックス は稀少だが(笑)、ひもじい思いをすることはない。

「"災害と暮らす"という覚悟」

こうしてステイホーム期間中に考えたのは、
もはや年中何かしらの災害に見舞われているということ。

昨年は台風15号が千葉県に猛威を振るった。
あの台風を機に廃業した農業・畜産の方々は多かったと思う。
ただでさえ厳しい農業・畜産自営の中で、建て直しは困難だろう。
ニュースなどで「立て直したくたって‥そんな余裕ないし‥」と、壊れた鶏卵場の掃除をしながら語っていた男性の無念な表情が忘れられない。

私達はもう、災害がなく、安心安全に1年を迎えることはほぼ無理と、思い直した方がいいんだろう。
台風にしろ、最高気温の更新にしろ、無症状ウイルスの蔓延にしろ、災害に備えるのではなく、「災害と暮らす」と切り替えた方がいい。

またこの災害と暮らす、という考え方で、すでに取り組みを行っている人達がいる。
普段の暮らしを緊迫させずに、軽やかに防災を行う彼女たちの考えに今後もぜひフューチャーしたい。


「紹介①:アクティブ防災」

アクティブ防災は、NPO法人ママプラグさんが企画・運営されている。
(実は宇井が所属する船橋ワーキングマザーの会でも一度お越しいただいた。宇井は第二子出産直後すぎていけず。(涙))

今日はその中でも防災ピクニックについてご紹介したい。
乳幼児がいるご家庭では、大掛かりな防災準備をすることが難しかったり、なにより子供が楽しく防災に関われない、という問題がある。
この防災ピクニックは、ピクニック要素を取り入れることで楽しく防災準備に向き合える取り組みである。

以下、webサイトからの一部引用である。

一番シンプルな防災ピクニックは、「お弁当の代わりに非常食を持って防災ピクニックを行くこと」です。

非常食を実際に食べてみることで、何か感じることや発見が必ずあると思います。
「子どもはパサパサしたものは食べてくれない」。
「月齢に合わせて離乳食を備えていたのに、肝心のスプーンを備えていなかった」。
「水のない環境では、食器を汚さない工夫が必要」。
「非常食といっても、献立を考えることが大切」。

この「体験する」「感じる」の2ステップを踏むと、「(災害時のことを)想像する」「(この非常食で適切なのか)考える」「(不足していることを補うために)行動する」という3つのステップが進みやすくなり、自然と「備える」につなげることができます。


防災ってなんだか真面目で難しそう、、、と思っている方も、ぜひ一度非常食を持って、防災ピクニックをしてはどうだろうか。


「紹介②:防災ガール」

宇井がこよなく愛し尊敬する田中美咲さんが立ち上げ、そして2020年3月11日に解散した、防災ガール

彼女たちは非常に多くの企画・サービス・プロダクト・思想などを普及させ、一大旋風を巻き起こしたことで有名である。
特に彼女たちが作ったプロダクトはものづくりに携わる宇井から見ても本当にすばらしい。
何がすごいって、ローテクなのに防災に対するあらゆるノウハウが詰め込まれていること。ミサンガの防災グッズはいまだにリュックにつけている。

「すべてのものに防災をインストールしたい。」

以前美咲さんが言っていた言葉。本当に素敵な世界観だ。


今後も取り上げたい取り組みなどがあれば都度都度紹介していきたい。

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