通信R050214「こたえあわせ」
岩波書店のロゴは「種を蒔く人」。
あの美しいロゴが好きで、わたしはよく広辞苑の背表紙を見てはうっとりとしている。
わたしはその「種を蒔く」という意味合いが色濃く反映されるような仕事をしている。あくまで比喩的な意味で。どんな言葉が種となり、どんな栄養分を蓄え、どんな花が咲くのかを、自分の中に蓄積された「経験」という少し頼りのないデータにより見計らいながら、育てていく。作物たちとともに過ごす中で、驚いたり、悲しんだり、嬉しく思ったり、様々な自分の感情に気づかされることとな